大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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なんじゃもんじゃ物語213

2007-09-20 19:03:15 | _2-19 港への道
 轍の跡が残る道路を歩いて、街灯に近付いて来ました。
街灯の下にある石に腰掛けているのは痩せた婆さんです。
体全体が、ボ~ッと光っています。
 お頭ブラックがベンケーに言いました。

「 婆さんだな・・・。」
「 婆さんでござる・・・。」
「 生きている婆さんかな?」
「 生きているようには感じられないでござる。」
「 生きている感じも分かるのか?」
「 生体エネルギーが放出されているのが、感覚的に分かるのでござる。」
「 どんな感じで見えるのだ?」

ベンケーが、お頭ブラックを見ました。

「 わしは、どんな感じだ?」
「 体中から、ピンクのオーラが出ているでござる。」
「 ピンクか?」
「 渦巻いているから、ピンクの・・・、プードル・・。」
「 プッ、かわいいな。」
「 いや、不気味でござるよ。」
「 ベンケーは何時もそんな風にワシを見ていたのか・・。」
「 見たくないけれど、見えるでござる・・。」
「 それで、あいつは?」
「 オーラが無いでござる。」
「 でも、ぼんやりと光っているぞ。」
「 光っているだけで、オーラじゃないでござる。」
「 何故、光っているのだ?」
「 う~ん?」
「 ホタルの親戚か?」
「 いや~、とにかく生きているような気がしないでござる。」
「 じゃ、死んでいるのか?」
「 いや、死んでもいないように思うでござる。」
「 じゃ、なんなんだ?」
「 う~ん、・・・・・・。」



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