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日々の恐怖 4月28日 電話ボックス(5)

2019-04-28 18:33:42 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 4月28日 電話ボックス(5)




 窓の外にはいなかったのに、トイレ下の開かれた明り取りから女性のヒールを履いた足が見えたからだ。
 しかも今度はボックスを出て、トイレの壁を挟んだ真ん前に位置し、つま先が自分の方を向いていた。

“ えっ?えっ?どうして何で・・・・?”

彼は上の窓と下の明り取りの窓を交互に見ながら、必至に答えを探そうとした。
 その足はどう見てもちゃんと立っており、トイレの壁を挟んで自分と向かい合っていることになる。
 そして、驚く彼に向かって、

「 ねぇ・・・・。」

と、女性から語りかけてきたのだった。
 上の窓の高さは地面から2メートルはあり、当然顔は見えない。
女性の顔は、自分の腹ぐらいの位置にある筈だ。
 そして、また、

「 ねぇ・・・・。」

と声が聞こえた。
 彼は、

” 壁一枚を挟んだ向こう側に女性が立っている・・・。”

と思うと戦慄した。









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