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日々の恐怖 7月17日 昼寝(3)

2020-07-17 11:02:17 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 7月17日 昼寝(3)




 俺は、何となく、

“ あれかな・・・。”

と思った。
 実は数日前、同僚と飲んでいる時に昔話になった。
その時、俺は小学校の時の同級生の話をした。
Bちゃんと言って、目付きが鋭くいつも怒っているような恐い顔の女の子だった。
 特に虐められていたとかそんな事はなく、普通に皆んなと仲の良い女の子だったが、ある時交通事故で亡くなった。
その葬式に出た時に、同級生の誰かが、

「 Bちゃんの写真の顔が恐い。」

と言い出した。
確かに白黒の写真は、いつも以上に目付きが鋭く恐い顔だった。
 俺も同級生に合わせ、

「 めちゃくちゃ恐いな。」

と言った瞬間、耳元で、

「 こわくないよ。」

とBちゃんの声が聞こえた。
そんな話をした。
 それで、

“ ああ、Bちゃんが怒って来てるんだ。”

と思い、直ぐに、

「 Bちゃんごめんなさい、ごめんなさい。」

と、空中に謝った。
その後は特に変わった事はなかったが、何となくAさんに会うのが怖くなってしまった。
 ちなみに後日、嫁がAさんに縁側での出来事を聞いたが、昼間はインターホン鳴らしても出ないから本当に直ぐ帰ったとか。
 おまけに、

「 勝手に庭に入らないわよ。」

と笑われたらしい。
 嫁は絶対に夢と言うが、俺はAさんがわざと話を誤魔化しているようにしか思えなくて、感謝するべきなんだろうけど、どうしていいのか分からず、何だか釈然としないまま今もいる。








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