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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 4月25日 公民館(2)

2021-04-25 16:40:33 | B,日々の恐怖



 日々の恐怖 4月25日 公民館(2)




 でも、公民館の中は真っ暗だった。
もちろん倉庫も真っ暗だったので、

” 肝の据わった子だな・・・。”

と感心してた。
 で、もう一度電気をつけて倉庫に向かった。
扉を開けると、誰かがいる気配はなく、さっきまでの物音は嘘のように静まり返っていた。
でも、物音の原因を確かめるためには、中を見てまわるしかなかった。
 一通り子供が隠れそうなところを見て、誰もいないことを確認した。
最後に跳び箱に目がいった。
と同時に、

” ギョッ!!”

とした。
 持ち上げるときに手を入れる隙間から手が出ていた。
出てるって言っても指までだった。
人一人分の指が隙間から出ていた。
 ちょっとびびったけど、指は子供の指だったので、

” ああ、やっぱり隠れてたんだな!”

と思い、声をかけて跳び箱に近づいた。
 すると、

” スルッ!”

と指は跳び箱の中に入っていった。

” 見つかったんだから、声ぐらい出せばいいのに・・・。”

と思いながら、跳び箱を持ち上げた。
 中には誰もいなかった。
びびりすぎて、なにも言えなかった。
パニックになりかけたけど、そっと跳び箱を元に戻して、足早に扉まで向かって電気を消した。
 扉を閉めようとしたとき、音からして明らかに跳び箱が持ち上がる音がした。
もうその後は一目散に逃げた。








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