大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 7月1日 チャルメラ(2) 

2019-07-01 10:46:39 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 7月1日 チャルメラ(2) 




 そんな彼女は十数年後、同じ町内出身の男性と結婚した。
お互いの実家はすぐ近くだが、幼馴染ではない。
二人は、年が13歳も離れていたのだ。
 隣近所のことでも、それだけ年が離れていればかなりのズレがある。
彼女たち夫婦は、そのジェネレーションギャップを会話のスパイスとして楽しんでいるそうだ。
 ある時、年長である夫が子供の頃の思い出を語った。

「 俺なんかが小・中学生の頃、夕方になるとよくラーメンの屋台が来てたんだよ。
5時くらいかな。
オフクロが働きに出てて夕飯が遅かったから、よくばぁちゃんがおやつに買ってくれたんだ。
三人兄弟で二人前のラーメンを分けろってな。
家のすぐ前の道は通らなかったから、いつも弟がでかい声出して二階から屋台を呼び止めて、俺が鍋を持って買いに行ってた。
なんの工夫もしてないただの棒ラーメンだったのに、メチャクチャうまかったの、あれなんでかな?
トラックに変な蛇の絵が描いてて、おっちゃんは不愛想で、でもうまくて、なんか忘れられないラーメンだったなぁ。」
「 私も、そのラーメン屋さん知ってる!」

 年齢差がある二人にとって、子供の頃の共通の思い出というのは珍しかったため、彼女は喜んで自分の子供時代の話をした。








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