一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ヒラリーとライス アメリカを動かす女たちの素顔』

2007-02-27 | 乱読日記

最近は何かと「お手軽出版」ブームで、タイトルを見ただけで中身がわかってしまうような粗製乱造の新書が多いのですが、この本はけっこう面白かったです。

著者はあとがきで

昔から、男性読者に向けたビジネス雑誌が定期的に組む企画、「あなたは信長タイプか、秀吉タイプか、家康タイプか」といった特集に興味を持っていた。

だったら、女性にも、そういったお手本があってもいいのに、と思っていた。

と本書の執筆動機を語っています。
確かに女性がキャリアを積むに当たってのロールモデルは意外と少なく、日本では緒方貞子さんのような超先輩では実感がわかない、というところがあるのでしょう。

著者自身はテーマの二人と会ったこともなく、自伝や評伝、その他入手できる資料をベースにして書いています。
逆にそれだけに、一般人(キャリアを積もうとする女性)の視点からの切り口が新鮮に思えます。
特に男としては、対象の分析以上に、著者の問題意識・問いの立て方のほうが参考になる部分が多かったです。

最短距離を走ってきたライスと、寄り道をしてきたヒラリーの人生を丹念に追うとともに、性格や物事への対し方の比較は面白いものがあります。

"I'm in"という出馬宣言が話題になったヒラリーですが、この本を読むと確かに昔からスピーチの名手であった彼女を知ることができます。

また、著者が「精密機械」と評したライスの最短距離で登りつめるスタイルも、人生ののモデルとしてはひとつの最高峰ではあります。

これに匹敵するのは性別と、人種差別がない国という違いと、そして「努力をするかしないか」という最大の違いを無視すれば、島耕作くらいではないでしょうか。


ちょっとした時間があればすぐ読める読みやすい本ですのでお勧めです。






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