一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

「後方支援」というのはそういうことなのでは

2007-10-11 | まつりごと

米国防総省、給油イラク転用を否定 声明で詳細示す
(2007年10月11日(木)00:59 朝日新聞)

米国防総省は10日朝(日本時間同日夜)、日本のテロ対策特別措置法に基づいてインド洋で活動する海上自衛隊の補給艦「ときわ」がイラク戦争直前の03年2月、米空母キティホークへ間接的に給油していた問題に関して、「(対イラク作戦に転用されたとの)懸念は見当違いである」と発表した。(中略)

10日付で日本のメディア向けに出した声明で、給油を受けた量などの詳細を明らかにした。  

声明によると、「ときわ」は03年2月25日、米補給艦ペコスに80万ガロンの燃料を補給した。ペコスはその直後、キティホークに67万5千ガロンを給油した。ペコスからキティホークへの67万5千ガロンがすべて、「ときわ」から補給された分だったと仮定しても、キティホークの当時の航行速度や作戦行動と照らし合わせると、3日間で消費し尽くす量だとしている。同艦はこの間、海上阻止活動のための監視などのOEFに従事しており、その後の同28日夜になって、ペルシャ湾北部で、イラク南部の飛行禁止区域を監視する「南方監視作戦(OSW)」の支援活動に入ったという。

空母の燃費が悪いことと、燃料は先入先出法でカウントするらしいことはわかりました。

給油活動自体は繰り返し行われたのでしょうが、給油量自体は(過少申告でなく実量としても)全体の活動の中に占める割合としては大したことなかったのでしょうか。そうなると平和維持活動への貢献といってもどれくらい評価されるの?という疑問もあります。

ただ、燃料には色はついていないので、実際の給油活動自体が平和維持活動の部隊に対してなされたのであれば、どこに再給油されようとそれ自体を問題にするのは神経質になりすぎだと思います(最初から転用を知っていれば別ですが。)。
後方支援というのはお金にしろ水にしろ食料にしろ少なからずそういう性格を持つのではないでしょうか。
国連を通じての難民への援助が援助先の独裁政権に搾取されてしまう、という構造と同じですね。

それがいやなら実際に部隊を派遣して、平和維持活動に従事させるしかないわけです。
「世界」の論文は読んでいないのですが、民主党(のorと?)小沢氏はそういう意見のようです。
 逆風小沢氏、会見 ISAF参加「党の方針」強調
  (2007年10月11日(木)07:53 産経新聞) 

結局

① 平和維持活動をするなら徹底してやる。
② 日本は軍隊・武装部隊の派遣はできないという国であることを前提に、ので中途半端を承知で中途半端な貢献をする。 
③ 誤解を招くようなことはしない

のどの路線を選択するかの問題だと思います。
その意味では②もスタンスとしては十分にある選択肢だと思います(外交的・政治的には一番難しい身のこなしが求められるのかもしれませんが。)。

問題はその中途半端さを是とするかどうかであって、「転用」だけを取り上げて云々する意味はあまりないのではないかと思います。



PS
「後方支援」の卑近な例では子供を塾に通わせる、というのがあります。
塾に通わせているからといって、ちゃんと勉強することが担保されているわけでもなく、極端な話塾に通わずに遊んでいるとか、塾をやめて月謝を使い込んでいるかもしれません。
それでも親が自分で教えるよりはいいのであれば、塾でちゃんと勉強していることをモニタリングしたりするしかないわけです。

コメント (1)
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