一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

「もらえるものはもらっておこう」二題

2008-03-18 | よしなしごと

まずは、納税者の皆様、ごめんなさい。

道路財源から国交職員のタクシー代 5年で23億円以上
(2008年3月17日(月)11:14 朝日新聞)

実は私も、旧運輸省の方から宴席の帰りにタクシー券のご相伴にあずかったことがあります。
(言い訳がましいですが公務員倫理規定などが出るよりもっと前ですし、私が接待したわけではありません、って何の自慢にもならんが)
そのときのタクシー券は、役所の名義ではなく外郭団体のもので、当然のように職員が使っていたので、そのこと自体は「あれまぁ」と思ったのですが、道路特定財源にまで思いは至りませんでした。
それよりタクシー券が個人タクシーとか大手4社でなく中堅どころの東都自動車のチケットだったので、やはり所管官庁としてはいろいろ配慮をしてるのかな、とか逆にタクシー会社が便宜を図ってるとしたらまずいんじゃないか、などと思ったことが記憶に残っています。


ことほど左様に「もらえるものはもらっておこう」という気持ちは私も多かれ(少なかれ)持っているのですが、下の記事のようにブローカーに金を払って(しかも福祉関係の予算を)というのはあきらかな詐欺ですね。


聴力偽り?障害手帳、北海道300人返還 同じ医師診断
(2008年3月17日(月)10:39 朝日新聞)

耳が聞こえるにもかかわらず、最も重度な「聴覚障害2級」の障害者手帳を受けていたとして、手帳の返還命令を受けたり自主返還したりする人が北海道で相次いでいる。いずれも札幌市で開業する同じ耳鼻科医(73)の診断で認定され、返還者は14日現在で約300人に及ぶ。この医師の診断で手帳を得た人は判明しただけでも他に約400人いるという。

取得者らは、複数のブローカーらから医師を紹介され、仲介の謝礼を払ったと話しており、不正取得が組織的に行われていた疑いが持たれている。   

この問題をめぐっては、04年12月、医師を名指しして「不適切な診断書を作成している」とする告発が道に入り、道と札幌市などはそれ以降の申請の大半について交付を留保していたという。  
道と市などは、この医師の診断で手帳を得たことが確認できた人を今年2月ごろから呼び出し、職員や専門医の呼びかけに反応するかどうか調査を開始。その結果、面談した人の約9割に当たる約200人(3月14日現在)について「明らかに聞こえている」としてその場で手帳を返還させたという。

さらに道庁、7年前の告発放置 聴覚障害偽装(2008年3月18日(火)03:01 朝日新聞)なども。
 
道庁が動き出したのは、例のタクシー代の不正受給が発覚した頃からだと思うのですが、04年からわかっていたら、とっととやれよ、という感はあります。
返還だけでなく、受給者もきちんと詐欺で刑事告発くらいしていかないとこの手の話はなくならないようにも思います。

一方で医師の診断なく「その場で返還させる」というのは、これはこれで手続上いいんでしょうか。
逆に「予算削減に熱心な公務員」が乱用しなければいいですが。

コメント
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