ティーガーデン

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サヨナライツカ DVD

2012年05月10日 17時29分43秒 | Movie・Book・TV
先日デイジーパパがレンタルした中から、「サヨナライツカ」を観ました

この作品は、2010年映画化されたもので、TVでの宣伝がインパクトあったので、映画を観ていなくても、ほとんどの人が、記憶にあることと思います。
原作である辻仁成氏の恋愛小説が映画化されたもの。
監督は、韓国人である、イ・ジェハン氏。「私の頭の中の消しゴム」で知られる。


主演は、辻氏の妻である中山美穂さん。
主な登場人物は、エリートビジネスマンに、西島秀俊。豊役。
その婚約者・・・、後に奥さんになる人に、石田ゆり子。光子役。
エリートビジネスマンの短期赴任先のタイで知り合うこととなった、謎めいた魅力を持つ女性に中山美穂。沓子役。

三角関係で、あってはならないことだったりしますが、全体的には、綺麗にまとまったストーリーだったと思う。

たくさんインパクトのあるセリフがありましたが、その中で、テーマにも匹敵する「死ぬ前に、愛されたことを思い出すか、愛したことを思い出すか。」と言うのは、映画を観た人誰もが、自分に置き換えたりして考えてしまうのではないかと思いました。

この映画で言うと、私自身の考えは・・・、
沓子・・・死ぬ前に(豊に)愛されたことを思い出すだろう人
光子・・・死ぬ前に(豊を)愛したことを思い出すだろう人
豊・・・(光子の)強い愛を感じながらも、(沓子と)愛し愛されたことを思い出すだろう人・・・。

・・・そんな気がしました。

演技については・・・、
中山美穂が沓子役と言う設定・・・、タイという舞台にはとても合う女性だと思いましたが、沓子と言う自由気ままで情熱的、感情的、大胆なちょっと危なげな女性の役柄には、少々物足りなさを感じましたが、観た皆さんはどのように感じられましたか?

ストーリー的にはせつなくて、泣いてもおかしくない映画だったはずですが、少々演技の迫力にかけていて、特に泣けることはなかったです。

石田ゆり子さんははまり役だった気がします。光子には納得が行きました。
しっかりした強い女性像を、見事に演じていた気がします。

豊・・・、昔この作品の映画化が最初に持ち上がった時には、豊役は、大沢たかおさんだったようなのですが、沓子との出会いにより、心に迷いを持つ好青年のエリートビジネスマン役には、西島さんの方でよかったように思いました。
ややこしい私のイライラするタイプの男性を、演技力はさておき、演じきっていらっしゃいました。
後には家族を持ち、息子二人の父となり、会社では社長という地位につくのですが、それ相応の地位を持った人物とは思えない煮え切らない想いを持った男性のまま、月日が流れたような設定となっています。


やはり映画だから、進行が早すぎるのか、沓子と豊の初めて出会った時のシーンから、一気に惹かれ合って行くシーンへの移行が、極端に早い気もしたし、後々のセリフで、沓子が「私はあなたの夢に惹かれたの。」と言うのもインパクトあったけど、バランス的に、その夢を豊が語るシーンのインパクトが少しばかり薄かったような気もした。これは演技力の問題か。


石田さんの演技が上手くて、沓子と光子が会うシーンや、空港で赴任先の任務を終えた豊と沓子が別れた直後に豊の元へ駆け寄る光子のシーン、25年後に再びタイに発つ豊に「サヨナライツカ」と写真を渡した時のシーン(光子の表情)に、ハラハラさせられた。

沓子と光子が一緒に写った写真を見た時の豊の演技力が曖昧で、ちょっと残念だった。

普通は、何もかも妻に見透かされていた事に驚き、自分を恥じ情けなくなり、滝に打たれたかのように我にかえって、再会を望む気持ちも失せそうだけど、豊の沓子を愛する気持ちは強く、変わらなかった。

豊は本当のところ好青年ではなかったのか、あるいは、沓子は、好青年の心を狂わすくらいの、運命の女性だったのか。

人を愛するって、色々な形があるんですね・・・。

色々な事を感じましたが、よかった点は、タイの風景がとても素敵で魅力的に映っていたこと、家庭とか家族とか地位とかあることは、色々大変な事もあるけど、当たり前すぎて普段は気づかないけど、とても幸せな事なんだろうなと思う。
でも長い人生の中、そのような幸せとは別に、とてもとても人を愛した経験や感情って言うのは、過去に1つくらい誰にでもあるのかなとか、そういう気持ちや経験が、良いように自分の人生に彩りをつけるならそんな素敵なことはないなと思いました。
ただ・・・、先に述べた幸せをないがしろにするような、どろどろしたものじゃなくて、その域には関わらない範囲での感情なら、それは素敵なカラーになるでしょうね。

後半、「サヨナライツカ」を書きあげた本人光子がそれを読む形で、豊の映像と共に文章が流れましたが、心響く内容であり、強い余韻を残しました。


ちょっと話は映画とずれたかもしれないけど、色んな事を思い、気分転換にはなった、映画でした~

コメント
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