山形大学の城戸淳二教授と笹部久宏准教授は、希少金属(レアメタル)を使わなくても発光効率が高く長寿命の有機EL素子を開発した。山形大発ベンチャーのフラスク(山形県米沢市)と共同で開発したもので、有機ELの発光層に九州大学の安達千波矢教授が開発した特殊な材料を活用した。水素、炭素、窒素などで構成される「熱活性化遅延蛍光(TADF)材料」で、電気をほぼ100%の効率で光に変換できる。
緑色を出す有機EL素子を試作し、性能を解析した。レアメタルを含まないと発光効率は10%程度だったが、20%以上に高まった。寿命も延びて約1万時間光った。
緑色を出す素子では発光効率が1.5倍以上、寿命が4倍になり、レアメタルを含む実用品と同程度の性能を達成した。現在の有機EL素子はレアメタルのイリジウムなどを発光層に用いており、高価なのが課題だった。数年後に他の色の素子でも技術を確立し、省エネで安い有機ELディスプレーの実現に役立てる、と言う。
◆有機エレクトロルミネッセンス(organic electro-luminescence: OEL)
有機物に電圧をかけると発光する。有機ELとは発光を伴う物理現象であり、その現象を利用した有機発光ダイオード(ゆうきはっこうダイオード: OLED)や発光ポリマー(はっこうポリマー: LEP)とも呼ばれる製品一般も指す。
発光素子は発光層が有機化合物から成る発光ダイオード(LED)を構成しており、有機化合物中に注入された電子と正孔の再結合によって生じた励起子(エキシトン)によって発光する。日本では慣習的に「有機EL」と呼ばれることが多い。
テレビなどの有機ELパネルは、バックライトや発光に必要な放電スペースが不要なため、非常に薄く作ることができる。また、他の方式に比べ、構造が単純なので薄型化、軽量化が可能である。
液晶パネルでは、「バックライト」から光を出し、「液晶」で明るさを調整する。光が「カラーフィルター(赤・青・緑)」を通ることで映像が表示される。部品が多いので、薄型化に限界がある。
緑色を出す有機EL素子を試作し、性能を解析した。レアメタルを含まないと発光効率は10%程度だったが、20%以上に高まった。寿命も延びて約1万時間光った。
緑色を出す素子では発光効率が1.5倍以上、寿命が4倍になり、レアメタルを含む実用品と同程度の性能を達成した。現在の有機EL素子はレアメタルのイリジウムなどを発光層に用いており、高価なのが課題だった。数年後に他の色の素子でも技術を確立し、省エネで安い有機ELディスプレーの実現に役立てる、と言う。
◆有機エレクトロルミネッセンス(organic electro-luminescence: OEL)
有機物に電圧をかけると発光する。有機ELとは発光を伴う物理現象であり、その現象を利用した有機発光ダイオード(ゆうきはっこうダイオード: OLED)や発光ポリマー(はっこうポリマー: LEP)とも呼ばれる製品一般も指す。
発光素子は発光層が有機化合物から成る発光ダイオード(LED)を構成しており、有機化合物中に注入された電子と正孔の再結合によって生じた励起子(エキシトン)によって発光する。日本では慣習的に「有機EL」と呼ばれることが多い。
テレビなどの有機ELパネルは、バックライトや発光に必要な放電スペースが不要なため、非常に薄く作ることができる。また、他の方式に比べ、構造が単純なので薄型化、軽量化が可能である。
液晶パネルでは、「バックライト」から光を出し、「液晶」で明るさを調整する。光が「カラーフィルター(赤・青・緑)」を通ることで映像が表示される。部品が多いので、薄型化に限界がある。