筆者が札幌を離れている間に、若手アーティストの村岸宏昭さんが亡くなられました。
高知で川遊びをしていて水死したとのことです。
大学4年! 未来のある青年なのに、なんと、もったいないことでしょう。
ご冥福をお祈りします。
村岸さんは試験的にホームページをつくっていたようなので、リンクをはっておきます。
http://muraguishi.jpn.org/index.htm
じつ . . . 本文を読む
道立近代美術館の「これくしょん・ぎゃらりい(所蔵作品展)」といえば、1階が絵画、2階前半がガラス、2階後半がその他-という3部構成であるのが通例だったが、今回は、全体が「水辺の物語」という通しテーマになっているのがとてもめずらしい。これも、水という、具象でも抽象でも、近代美術館お得意のガラスでも、なんでもこいという、絶妙のテーマ設定ゆえだろう。
それにしても、筆者はこの10年間のこれくしょん・ . . . 本文を読む
とても重たい絵です。画風も、実際の重さも…。
画面には土のようなものが貼り付けてあり、マティエールだけを見ていても飽きません。まるで、画面の上に地形があるかのようです。これは作者が石膏で日々作っているものから選んでコラージュしているとのことです。
作者は愛知県在住。
8月2日(水)-20日(日)12:00-19:00
ギャラリーミヤシタ(中央区南5西20 地図D) . . . 本文を読む
道教育大の大学院1年に在学中の若手。とてもユニークな絵画なので、ぜひご覧ください。
この個展を企画したNPO、札幌アーティストギャラリーからのメールには
ミクロな視点で触覚的な映像を描き出し、具象と抽象の狭間を自由に行き交う笠見さんの絵は、見る人に「観る」という行為の心地よさと不確かさを同時に感じさせるような不思議な感覚を作り出します。
とあります。
笠見さんご本人は、「皮膚の裏側とか、 . . . 本文を読む
札幌を離れます。
つぎの更新は8月16日の予定です。
ただし、旅先でネットカフェかどこからか更新するかもしれません。
なお、11日にアップしたいくつかのエントリで投稿日時をいじっています。毎日更新しているように見せかける姑息な手法ですので、気にしないでください。 . . . 本文を読む
長岐さんは上川管内美深町の画家。道展会員として、白を基調とした独特の抽象画を発表してきましたが、札幌での個展はこれが初めてとのことです。この画廊のオーナーが、ニューヨークでの長岐さんの個展を見て、開催のはこびになったようです。
今回のテーマは「FIELD」。長岐さんによると、FIELDとは人生のことといいます。白い地の上に、わだかまったり、伸びたりしている線や、色の斑点は、たしかに、長岐さんの . . . 本文を読む
後志管内倶知安町の廃校跡で作陶にたずさわる京都出身の林さんは、うつわ以外にも、グループ展「NAC」や個展でオブジェの発表にも積極的です。今回は、壁掛けの平面作品が18点。どれも中心に穴があいているのは、時計を取り付けられるようにしているのだそうです。
冒頭の画像の左側は、蚊帳の一部を破いてすこしほつれさせ、陶板に貼って文様をつけたもの。網タイツのようにも、廃墟の鉄筋コンクリート片にも見える、ユ . . . 本文を読む
近年は、空から見た空港をモティーフにしている伊藤さん(北広島在住)。空港といっても、飛行機の姿はなく、ビルは廃墟のようで、がらんとしています。冒頭の画像の「Airport 「take off」」は、爆撃の跡のような穴が、滑走路のあちこちにあいています。快晴の空と、乾いた大地の、まるで人類が滅びた後のような飛行場の対比が、鮮烈です。
この穴は、1970年代にラオスからベトナムにかけて走った時に見 . . . 本文を読む
戦後、二科が3分裂して発足した全国公募展。遠藤彰子らのスター画家を擁する有力公募展で、道内関係者も多いです。ただ、道内には、永野さんと伊藤さんという委員2人と、同人数人がいますが、委員と同人の間にある「会員」という階梯には、1人もいません。
作品は次のとおり。
秋山久美子(札幌)「sora」(F100)
阿部正子(同)「遥遊」(F100)
伊藤光悦(北広島)「NOAH」(F150)
居林洋 . . . 本文を読む
梅津薫(岩見沢)、川本ヤスヒロ(石狩)、斉藤嗣火(札幌)、田崎謙一(江別)、藤井高志(北広島)、福島幸寿(札幌)、渡辺貞之(深川)の7氏が、毎年ひらいている絵画展。昨年までは「グループ櫂」でしたが、今年から「グループ」の文字がなくなりました。
7人全員が全道展会員とあって、見ごたえのある展覧会になったと思います。
田崎さんは「clone baby」シリーズを5点。
歪んだかたちにデフォル . . . 本文を読む
駅前通りの歩行者天国で半日、中心部のビルの空きフロアで2日間だけ行われた写真展。8月8日に発表された路線価で、半世紀にわたって道内首位の座を守りつづけた「三越前」に代わって札幌駅南口(ステラプレイス前)が最高値になったことに象徴されるように、さいきん駅前に押され気味の大通以南地区にがんばってほしい-という、主催者の熱い思いが伝わってくる催しでした。
会場の雰囲気については、この催しの公式サイト . . . 本文を読む
ACT5(アクト・ファイブ)の展覧会がなぜ「問題」になるのか。個人的な見解を書かせてもらえば、それは、ACT5の絵が「絵画」と「現代美術」の中間に位置しているからである。
このblogの読者には、あるいは、釈迦に説法かもしれないが、「現代美術」とは「現代の美術」ではない。とりあえず、既存の概念に収まらない最先端の美術とでも定義できそうな美術である。公募展を中心とした絵画や彫刻の世界とは、いま . . . 本文を読む
このblogの本館にあたる「北海道美術ネット」のカウンターが9日、230000に達しました。
22万達成の日からは66日で、ペースは以前にくらべ、わずかに減速しています。
mixiからいきなり別館にアクセスする人が出てきているようなので、それが影響しているかもしれません。
いずれにせよ、23万達成はみなさんのおかげです。ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。
. . . 本文を読む
札幌の画家白鳥信之さんの、ひさしぶりの個展。時計台ギャラリーの3階全室を借り切りました。話題のグループ展「ACT5」と時期を合わせたのは「たくさんの人に見てもらいたくて」あえてやったそうで、前回(一昨年)のACT5のときに、荒巻さん(ギャラリーのオーナー)に頼んだとのこと。
全体の構成としては、D室に「木立図」「森の碑」といった、森林風景の旧作を集め、E・F室が、故郷・後志管内喜茂別町の何気 . . . 本文を読む