米国格付け会社Standard & Poorsがウクライナの対外長期債務の格付けを、最近の政治的不安定性と国内での暴力衝突を理由にCCC+からCCCへ一段階格下げした。また、見通しはNegative(悲観的)で、更なる格下げも示唆している。このCCCは
当該債務の履行について現時点で不確実性が高く、債務の履行は、良好な事業環境、財務状況、および経済状況に依存している。事業環境、財務状況、または経済状況が悪化した場合に、債務者が当該債務を履行する能力を失う可能性が高い。
というもので、最下位のCCからわずか2段階上の投機的な水準。
今回の格下げは、今回の国内での騒乱により、ロシアからの支援の実施に不透明性が増したことをあげている。この格下げによって最悪ウクライナの債務不履行も視野に入れなければならなくなってきた。この格下げが世界の金融市場に与える影響は大きくないと思われるが、少なくともヤヌコビッチ政権に対しては早急な事態収拾(それも平和的な)への大きな圧力となるだろう。このままロシアの援助を仰ぐのか、それともEUが何か動くのか・・・