回顧と展望

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偽物は焼却処分?

2014年02月02日 16時24分26秒 | 日記

大金をはたいて購入した絵の鑑定を依頼したら偽物と判定され、さらに焼却処分を命じられたらどんな金持ちでも我慢できないだろう。そんなリスクがあるとしたら誰も真贋の鑑定に出すものはなくなり、結局、本物までが鑑定されずに死蔵されてしまう事になる。

こんな事件が実際に英国・フランスの間で発生した。不動産王の英国人Martin Lang が10万ポンド(約1700万円)で購入したシャガールの絵をBBC番組「Fake Or Fortune(英国版なんでも鑑定団)」に出品したところ、真贋鑑定のためフランスのシャガール財団に送付された結果、偽物と判定され、フランスの法律に従って偽物は焼却処分にされる手はずになったという。もちろん、英国の件の不動産王は猛反発、絵の返還を求めているがシャガール財団からはいまだ回答がない。

シャガール程の作家になれば偽物は世界中にいくらでも存在しているだろう。もちろん、偽物を本物と偽ったりすることは論外だが、フランスのブランド品が中国でその偽物が作られて販売されているというような話とは異なり、偽物をつかまされるか否かは美術品収集家にとって自己責任の話であって、創作意欲をそぐという理由から偽物を廃棄処分にするブランド品とは全く異なった話だ。焼却処分にしてもシャガールの創作意欲を保護することにはならず、単にシャガール財団の利益のみを考えたものと言える。

ベラルーシ出身で漂泊の画家マルク・シャガールの絵と眩いばかりのステンドグラスを集中してみたのはニース近郊にあるシャガール美術館だった。夏の熱い日差しの中、住宅街を抜けた丘の上にあるこの美術館を訪ねてからもう30年ほど経つ。

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