シナイ半島観光中の韓国人を乗せたバスが爆破され、3人が死亡した事件は、いまだ犯行声明は出されていないもののイスラム過激派の武装勢力によるものであることは疑いなく、イスラム勢力を抑え込もうとしているエジプト政府にとっては深刻な出来事だろう。これまでのモルシ前大統領支持派と軍事政権との間の内戦では官公庁や軍、警察が襲撃されたことはあっても、外貨収入の源泉である外国人観光客まで狙われたことは近年にはなかった。もし、反政府勢力が外国人観光客までテロの標的にし始めたとすると、観光収入に頼っているこの国の経済の混乱に一層拍車がかかることになる。
折しも新たにルクソールで古代エジプト17王朝時代、紀元前1600年頃の中身入りの木棺が発見されたところで、古代エジプトへの関心は今でも高い。この木棺の主は21世紀のエジプトの混乱をどのような目で眺めているのだろうか。