今日、NHKハイビジョン特集の小野田寛郎氏の特集番組を見た。撮影当時84歳のかくしゃくとした、そして明快な小野田氏の受け答えが強く印象に残った。これほどまでに前向きに人生を語る人は見たことがない。それでも、靖国神社に同氏宛の見舞金を寄付したことに対して、同氏を軍国主義者と呼んだ日本の一部風潮に対しては厳しく糾弾していた。国家と兵隊の区別すらできない浅薄な論調に強い怒りを覚えたのは全く正当だ。
人生を決定するものとは、自分の先天的な能力と生きる時代だ、という小野田氏の哲学には同意できるところが多い。時代に逆らうことはできないがその中で自分の目標を持つことはできる。1月16日に彼が逝去してからまだ一月余なのに、随分昔のことのように思われるのはなぜだろう。日本、ルバングそしてブラジルとほぼ3分の一づつ生き抜いた同氏のあまりに劇的、波乱万丈で実りの多い人生がそう感じさせるのではないかと思う。