今日出掛けるために車庫の前まで来たら、道路との間の狭い場所でトルコキキョウが花をつけていた。春先に苗で買ってきて植えた、決して土壌は良くない場所なのに、きちんと咲いてくれる。この花はトルコ原産ではないし、桔梗とも種としては無関係な花にもかかわらず、どこかで連想が働いたせいか、このような名前が付けられていると知った。
トルコには一度だけ訪れたことがある。その時はイスタンブールと首都アンカラの2か所しか行っていない。カッパドキアや、トロイ戦争の跡地など見どころは沢山あると思うのだがそこまで足を伸ばす余裕はなかった。
ちょうどそのころ、イスタンブールでは西洋と東洋の境目となっているボスポラス海峡に架ける橋の建設が日本企業の手で進められており、その工事現場には11月だというのに鯉のぼりが掲げられていた。いわゆる日本の象徴であるとともに工事の無事を祈願したものと聞いたが端午の節句以外で鯉のぼりを見るのは新鮮。また、最大の観光スポットであるアヤ・ソフィアでは、007映画「ロシアより愛をこめて」でショーン・コネリー演じるジェームス・ボンドがソビエト大使館の見取り図を受け取ったことになっている場所も。しかしビザンチン帝国(東ローマ帝国)の歴代皇帝の戴冠式が行われたこの場所は先般トルコ政府により博物館からイスラム教のモスクとなった。
かつてはパリ・ストラスブール駅始発のオリエント急行の終着駅だったイスタンブール(当時はコンスタンチノープル)、西洋と東洋を結ぶこの場所が(スパイ映画だけでなく)いつまでもロマンを掻き立てる場所であってほしいと思う。
1889年のオリエント急行のポスター
白いトルコキキョウ
ピンクのトルコキキョウ