回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

NY最新事情9ー復活の兆し?

2020年09月25日 06時50分05秒 | 日記

ニューヨークの中心部、ブロードウエイの劇場めぐりのビデオが更新された。今でも劇場は閉鎖されていて人出は少ないがそれでも、ドーナツ屋(Krispy Kreme)の開業には長蛇の列ができたり、道路には車の渋滞のようなものができたりと、少しづつ街が蘇り始めたようにも思える場面もある。ただ、通行人は皆マスクを着用しているし、レストランはいまだに野外営業を強いられているなど、まだまだコロナ禍にあることは明らかだ。

アメリカ人は自分の政治的な立場を公表することに抵抗はないから、大統領選挙の年には通常であればブロードウエイの劇場は政治劇で賑わう。今回はそれが見られないのが少し残念かもしれない。かといってトランプ大統領の顔をいたるところで見せられたのでは、というニューヨーカーも多いことだろう(ニューヨークは民主党の牙城なので)。あるいは劇を通じて思い切りトランプ大統領を揶揄するか・・・

その他、劇場主とメジャーリーグ(ボストン・レッドソックスとニューヨーク・ヤンキースのべーブルース移籍を巡る裏話、そしてバンビーノの呪い、など)の話や、フランス・ベルサイユのプチ・トリアノンを模した劇場など、興味深い話も盛り込まれている。

https://www.youtube.com/watch?v=HXVNl6L9G20

 

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St. Martin-in-the-Fields

2020年09月24日 14時26分16秒 | 日記

ロンドンにある教会で、頻繁にコンサートを開いているところとして有名なのがSt.Martin-in-the-Fields。ナショナルギャラリーから道路一本隔てたところ、斜め前にはネルソン提督のコラムのあるトラファルガー広場、という観光地の真ん中にある。

名前の通りこの教会は、フランス、トウールに埋葬されているSt.Martin(フランス、ドイツの守護聖人である聖マルティヌス)に献堂されたもの。新古典様式とバロック様式をとりいれた、高い尖塔が目印。この教会の本堂では世界中から若手・ベテランを招聘して演奏会がひらかれている。普段は入場料は無料、席は自由と言うことで、自分の好きな席で鑑賞することが出来る。当然前の席から埋まってゆくが最前列の両脇は車いすなどのしょうがい者の優先席となっている。

この教会の地下には、どこの教会もそうだが、多くの有名・無名の人が眠っている。そしてそのすぐそばには簡単な食事の出来るカフェがある。納骨堂の一部を改造したものでその名も納骨堂カフェ(Café in the Crypt)。セルフサービスのカフェでこれまではいつも満員、席を探すのに苦労するほどだが、そこはお互い譲り合いの精神で、いたずらに長居する人はおらず、時には通リに近いところになるかもしれないがすぐに席を確保することはできる。

ヘンデルやモーツァルトもオルガンを弾いたと言われるこの教会もコロナの影響を免れなかった。今はオンラインでの演奏会が開かれている。ロンドンが都市封鎖の最中は教会さえも閉鎖を余儀なくされた。7月5日から教会は再開されたものの、収入の大幅な減少はさけられず、人員削減などにより今を凌ごうとしている。

2年ほど前に訪れた際のランチタイムコンサート。無料のコンサートだったが、一応、寄付の目途として3ポンド50ペンスと書いてある。コンサート終了後出口に教会の人が寄付を募る募金箱のようなものをもって寄付を呼び掛けていた。実際には何も払わずにそのまま出てしまう人もいるし5ポンド、10ポンドといったお札を入れてゆく人もいる。なお、3ポンド50ペンスと言うのはちょっと微妙な金額設定だった・・。

ロンドンにいる時にはいつも何度かこの教会を訪れていた。コロナ禍で次回行けるのはいつかわからないが、この教会が、そしてコンサートが無事再開されていることを願う(納骨堂カフェも)。

ランチタイムコンサートのプログラム。この時の演奏題目はラフマニノフとリストのピアノ曲。

その後の演奏予定(有料コンサートも)

教会外観

コンサート会場

納骨堂カフェ

 

 

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持つべきものは…

2020年09月23日 17時03分19秒 | 日記

転勤が多いとその時その場所で必要なものを買ってしまい、だんだんと物が多くなってくる。特に家具などは長持ちするから、その時は必要だと思って購入すると後々まで残ってしまう。まだ使えるのに捨ててしまうのは、ものを粗末にしているようで後ろめたいし環境にも良くない、と言う思いがあるからか。

そういうことでイギリスとアメリカと駐在している間に買った家具がいつの間にかたまってしまい、ついには家具を保管するために庭に小さな物置を建てた。使われもしない遊休家具が物置の中でじっと待っているような状況がここしばらく続いていたことになる。

忙しさにかまけてここ数年、家の中の大規模な整理をしていなかったが、この連休に家の中を見回して少し部屋の模様替えをしようと思い立った。部屋にあった今まで処分に躊躇していた本や全く使わなくなった家具などを整理したら丁度一部屋が空いたので、それならばと、物置に保管していたニューヨークから持ち帰ったサイドテーブルや椅子、キャビネット、飾り棚などをそこに入れようと。

ニューヨークでは家具の無い家を借りたので(リースと言う選択肢もあったのだがそれでは選べる家具に限りがあったので)気に入った家具をいくつか買うことにし、帰国の際それを持ち帰ってきた。アメリカではさほど大きいとは思っていなかったものでも、改めて今見てみるとどこか(無駄なところで)大きい。こんなものを到底一人では動かすことはできない。引っ越し業者に頼むことを考えていたら、例の家庭菜園を一緒にやっている従姉妹から電話があった。話のおわりに、今家具の整理を考えていると言ったら、それなら(コロナが心配で遠出もしないので)さっそく手伝いに行きますよ、と。

結局いつものメンバーのうち5人が昨日我が家に集まり、物置から家への家具移動作戦。やはり気心の知れたメンバーなので重たい家具もなんとか移動に成功した。途中でいくつかどうしようかという局面もあったが、それぞれに引っ越しの経験があり、アイデアが続出したのにも助けられた(三人集まれば文殊の知恵、といったところか)。こういう時は怪我などの不慮の事故が心配。このために保険に入っているわけではないし、何か事故が起きれば後々まで後悔することになる、と言うのが頭をよぎったのだが、幸運なことにそれも杞憂に終わった。

落ち着いたら、アメリカの家具で統一した部屋に今回助けてくれた人たちを呼ぶことにしよう。何かある時にやはり持つべきものは信頼できる友人。それが他人であっても親戚であっても。こういったささやかな交流がいつまでも続くといいのだが、だんだん歳を重ねてゆくとそうもいかなくなるのが寂しいところだろうか。

大理石の天板で想像以上に重たかったチェスト

 

 

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第二波

2020年09月22日 15時01分04秒 | 日記

ロンドンの友人からメールで、スペイン、フランスに続いてイギリスでもここ1-2週間以内にコロナウイルス感染者数の第二波が到来するとの見方が有力との連絡があった。その背景としてはマスクの着用が徹底していないこと、好天により人出が多かったこと、学校が再開されたことに加え、さらに重要なことは、PCRテストの能力が向上しかつ検査希望者が増えてきたことにより(検査能力は現在は一日平均20万件)確認件数が増えてきたことによる。

問題となる入院患者数はスぺイン、フランスで急増しており、イギリスもそれに続くものとみられる。この打開策として機能しそうな、さらなる行動制限(パブの営業時間短縮など)や一部での都市封鎖は避けられないだろう、と。

ただ、もし、全員がマスクを着用すれば感染者数は劇的に減るものとみられるのだが、メディアに登場する政治家は誰もマスクを着用していない。これでは国民に示しが付くはずがない。この点日本のように政治家が率先してマスクを着用してメディアに登場しているのと大いに違う。さらに、火に油を注いでいるのは与党保守党の国会議員がマスク着用が義務付けられている列車内でマスクを着用せずに乗車し、着用を忘れた、などと弁明したことで、それらは世論の厳しい批判に晒されている。

そんな中で彼は奥さんと一緒に感染を避けるため、専ら週に2-3回車で1時間足らずのところに所在するナショナルトラストの公園巡りをしている、ナショナルトラストは完全予約制で密集と言うこともなく、感染対策も徹底しているためだ。また、家族の一人がフランスのリヨンで働いているので、ジュネーブ経由で車により訪ねることや、彼にとっては長年の習慣になっているフランスでの2-3週間の休暇を取ることも考えているが、感染状況いかんでは直前にとりやめることもありうるだろう、と。

イギリスはこのところ日によっては4千人を超える新規感染者の確認もあり、何らかの手を打たないと爆発的な感染拡大が予想される。欧州では最も多い死亡者数を記録しているイギリスだけに、ジョンソン首相も今度は対応を間違えるわけにはいかないだろう。

EU離脱交渉にも暗雲が立ち込めており、イギリスの将来には不透明感が増しているようだ。

マスクを着用せず、距離もとらずにパブを楽しむ人たち(インデペンデント紙)

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Roadster

2020年09月21日 16時03分56秒 | 日記

灼熱の夏が過ぎて少し肌寒い秋がくると、一気に着るものの選択肢が増えてくる。何を、どんな色のどんな素材の服を着ようかなどと、東京はまだそんな風でもないが、ヨーロッパでは朝夕一枚二枚羽織るものが必要になってきている。

この時期は、どういう訳か人が美しくみえてくるものだ。日が短くなって少しもの悲しさを感じ始めるが、これからは秋に立ち向かってゆく、そういう引き締まった気持ちが表情や立ち振る舞いにも出てくるのだろう。

また、この時期に楽しみの一つに日一日と秋が深まるのを身をもって感じることの出来るドライブがある。いまだにカブリオレやロードスターと言った屋根のない車には縁がないが、涼しくなるとこの手の車に乗るのは趣がありそうだ。

ロードスター、と言えば、ある女性を連想する。彼女は、僅か2年ほど同じ職場にいて、間もなく、同じ職場の男と結婚して退職した。そこまでしか知らなかったのだが、ロンドンにいた時に、「おたくを担当しているものだが」と言って突然訪ねてきた。顔を見るとすぐにわかった。今はロンドンにある弁護士事務所で働いている。名刺では元の名前に戻っているので尋ねてみると結婚後まもなく離婚、自力で今の仕事を見つけ、ロンドンで働くことなったのだという。この二人はお互い少しわがままで、また、何かにつけはっきりものをいうカップルだったので、それはそれで上手くゆくのだろうと思っていたが、別れるとなるとまた話は早い、あまり我慢をすることもなく離婚したらしい。

昔の誼ということでそれでは昼食でも、ということになった。彼女は離婚や仕事のことにはあまり触れず(大した用件もなかったせいもあるが)最近ロンドンで手に入れた車の話を滔々と始めた。その車が屋根の取り外しの出来るロードスター(日本ではいわゆるオープンカー)なのでそれが大層気に入っていると。彼女にいわせると、ロードスターは夏の日差しを浴びて、と言う人がいるがそれは本当の大人の楽しみではない。反対に寒くなるあたりにスカーフを巻いて足元を温めながら枯葉の散るような道を走るのが醍醐味なのだと。

たしかに、その人には秋のロードスターが似合っているように思えた。茶色の革の手袋などをはめて、少し濃いめの口紅を引いてハンドルを握る、そんな恰好が似合うのは彼女だ。屋根なしの、風を切って車を走らせるひとだから、さっと結婚しまた、湿っぽくもなく離婚もしたのだろう。

こういう車に男が一人、と言うのはさまにならないが、女性だとそれが絵になる。そもそも女性が自分の車を熱く語るのには正直戸惑ったが、今思えば女性で車の好きな人はいくらでもいる。戸惑うとは自分の先入観あるいは偏見といったものが原因だったのだろう。その時の彼女の活き活きとした表情には何物にも束縛されない強さがあった。少し違和感を覚えたけれども今なら自然に受け入れることが出来ただろうと思う。

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