イベントのハブ的店舗『さばのゆ』の様子
3/8に行われた『さばの日イベント』のご報告であります。
参加した店舗は東京、長野、北九州で27店舗。協賛企業は8社と、初めてのイベントとしては大規模であった。
筆者は当日、イベントの事務局であり、かつ情報の集約・拡散を行った“ハブ”的店舗の『さばのゆ』に駆けつけた。
さばのゆは世田谷区・経堂にある、やたらと知り合いが増えるイベントカフェであります。
上方落語のホープと期待される桂吉坊さんの落語があった
枕(イントロ)はサバにまつわるお話し
筆者も協賛サバ缶それぞれのこだわりを解説
それを知れば、食べたときひと味もふた味も変わってくる
ここで、今回のイベント内容をあらためてご説明申し上げたい。
3/8をサバと掛け、
「安くてウマいサバ缶をみんなで食べて、ぱーっと楽しもう」
これが最初の思いつきであった。
そこに、これまで考え続けてきた勝手連思想が加わった。
すなわち、その土地の外食店、特に呑み屋を応援しようというものだ。
どうして地元の呑み屋さんを応援するかというと、そこは文化とコミュニケーションの生まれる場所だから。
客層を絞った業態と違い、駅前の呑み屋さんとかは、学生も浪人生も社会人もやってくる。
ご隠居さんや有閑マダムもやってくる。
懐が豊かな人、そうでない人も混ざりあい、ジンセー哲学も異性の好みも、それぞれ違う。
こういう場所で、酒を呑みながらの話しは面白い。普段の生活では知り得ないことが分かってくる。
だから、地元の呑み屋さんは大事なのであります。
何となれば...。
「よし、缶詰企業さんに商品協賛をお願いして、そいつを各地の参加店に配ってもらおう」
こういう経緯だったのだ。
このイベントに快く協力してくれた缶詰企業(パッカー)さんの中には、東日本大震災で壊滅的な被害を受けたところもある。
これから先、復興には大変な努力と資金が必要になってくる。だから、災害に遭わなかった我々は、その企業の商品を食べ、美味しさを伝え広めることが、一番の復興支援なのだ。
それでは、以下にその商品をご紹介しよう。
青森・味の加久の屋の『八戸沖秋さば』630円
脂の乗った皮の厚み。血合いの鮮やかな色。サバ缶の一級品であります。
岩手・宏八屋の『三陸産 秋さばの水煮』380円
脂の乗った三陸沖の秋サバにこだわったサバ缶。
(宏八屋さんはHACCP(ハサップ)対応型の工場を持っていたが、津波に流されてしまい注文は受けられない状態)
宮城・木の屋石巻水産の『金華さば』330円
金華山沖で獲れるブランドサバ・金華さばを使用。その美味しさは外食店でも提供しているほど。
(木の屋さんは社屋・工場とも津波で流され、新たな注文は受けられない状態)
茨城・高木商店の『銚子港水揚げさば水煮』500円
秋冬の旬の時期に揚がったサバを、ほぼ1匹分使用(固形量320g以上)。テレビ東京『美女学』でも取り上げられた逸品だ。
千葉・信田缶詰の『缶熟さばの水煮』
信田缶詰さんはサバカレーでも有名。創業は何と1905年という老舗なのだ。これ以外にもオススメ缶詰たくさんあるゾ。
千葉・田原(たわら)缶詰の『さば水煮 限定品』
八戸で水揚げされた旬のサバを使用。しかも500g以上の大型サバだけを手詰めするという、こだわりのシーズン限定生産品だ。
田原缶詰さんはほかにも、『ちょうしたのさんま蒲焼』なども有名。雑誌『特選街』でも紹介されたロングセラー商品だ。
ちなみにちょうしたとは、“銚”子の“田”原缶詰の略であります。
東京・マルハニチロ食品の『さば缶 月花シリーズ』
ナショナルブランドなのでどこでも買えるのが嬉しい。肉厚で、脂の乗った国産サバだけを使用している。
静岡・伊藤食品『美味しい鯖味噌煮』
三陸沖の脂の乗ったサバを仕様。辛口の津軽味噌と北海道産の甜菜糖(ビートグラニュー糖)で煮込んである。
イベント当日は、ブランドマークの「あいこちゃん」がなぜかみんなに親しまれた。
これが伊藤食品のあいこちゃん
「子供に安心な食品を」という企業理念の表れ
ここで紹介しなかったパッカーさんの、絶対オススメのサバ缶もまだまだある。それらの中には、やはり今回の震災で壊滅的な被害を受けたところも多いのだ。
読者諸賢よ。国産の美味しいサバ缶を食べて、パッカーさんと水産業界を応援しようではないか!