缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ゴーヤーカレー

2007-01-26 12:41:41 | 汁物

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 個性的な缶詰さんがお見えになりました。
『沖縄ゴーヤーカレー』と、出身地を自ら表明すべく、商品名として明記しておいでです。
 ゴーヤーって、あの苦瓜とも言われている、苦い苦いゴーヤーですよね。
 彼の地では、カレーに入れて食しているのだろうか知らん。
 ゴーヤーは我が缶詰ブログでも、一度ご縁があったのだ。それも何と、ゴーヤードリンクという缶飲料でありました。
 沖縄という土地は、想像力を刺激するものばかり輩出しているようであります。

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 しかし後光を避けて良く見ると、何と裏側には
『沖縄
 とあるではないか。
『○○風』だの『○○系』だの、あるいは『○○関係』といった、曖昧な表現をするものは、必ず出所が怪しいものなのだ。
 早くも前途に暗雲がたれ込める。
 ひたいには冷や汗すら浮かんでくる。
 沖縄の人々にあらぬ嫌疑が掛けられることを、私は最大限の努力を持って回避する所存であります。 

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 かくのごとし。
 中身を鍋に開けて加熱した段階で、お味に対する嫌疑は深まった。
 かほりがまるっきりボ○カレー的な、ごくありふれたレトルトぶくぶくカレーの匂いなのだ。
『沖縄風』の“風”自体、感じられない。
 おまけに固形分が少ない。ゴーヤーも、小さな切れ端が3切れだけ見受けられた。
 ともかくも、一口いただいてみると...。

(-_-)

 胡椒の辛さが強く、塩分もかなり多い。我々庶民が馴染んでいる、あのインスタントカレーもしくはぶくぶくカレーの味であります。
 そこにゴーヤーのエグ味が溶け込んでいるのであります。
 ほうれんそうをたくさん食べると、歯の裏側あたりがコシュコシュとしてきますね。ああいうエグ味がかなり大胆に味わえます。

 このままでは沖縄県の立場がないと思いつつ、内容物等の表記を読んでみると...。
 沖縄からいらした缶詰さんではなく、千葉は銚子のご出身でありました。

 

 内容量:失念
 原材料名:やはり失念
 原産国:日本・銚子

 追:この記事は『音風景日記』“浜屋(北谷町砂辺)”にトラックバック。
 こちらでは本物の沖縄食が見られますです。


Mock Abalone アワビ風麺筋

2007-01-13 14:49:24 | 総菜

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 今日は、朝から気持ちが高揚している。
 表情がだらしなく緩んでいるのが、自分でも分かる。
 何と、本日の缶詰はアワビなのだ。あの高級食材アワビ様が、我が缶詰ブログにいらしたのだ。ブログ仲間のdii-chaiさんからの贈り物なのだ。
 折しも冬晴れ。掃除・洗濯も終わって、いよいよ開缶の時間と相成った。

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 それっ、と喜び勇んでオーポン。いや、オープン。
 ほんのり甘いかほりが立ち昇る。
 ん? 何故、甘いかほり?
 いやいや、いいかほりではないか。
 しかし、はて? 期待していたものと、何かが違う。
 この中身の形状には、確かに見覚えがある。しわしわで、透けているところ。茶色の具合。
 一口いただいてみると、茫漠とした甘み、和風ダシに似た旨み。
 ああっ、これはかの麺筋ではないか! アワビではない!
 慌ててMock(缶詰にそう書いてある)を辞書で調べると、
「~の真似をする」と出ているではないか。

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 かくのごとし。
 フェイクだからとめげていてはいけない。かんなん辛苦を乗り越えるのである。
 ちゃっちゃっと炒めて、ラーメンへのトッピングを試みた。なお、ラーメンはサッポロ一番塩ラーメンを使用した。
 炒める際に豆板醤を用いたのだが、どうやら成功したようである。麺筋には辛みが良く合う。
 ここで気づいたことがある。このメニュー、麺の上に麺筋が乗っているのだ。
 麺on麺。あるいは麺ダブル食い。
 そんなに麺ばかり食っていいのだろうか。


内容量:280g
原材料名:Fried Gluten、Sugar、Salt、Soy Sauce
原産国:中国


ココナッツミルク

2007-01-11 09:36:42 | 汁物

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 新しい年であります。缶詰ブログも、三年目を迎えたのであります。
 
 お雑煮をいただき、「どれどれ」なんてつぶやきながら年賀状に目を通す。
 ふと、窓から空を眺めると日本晴れ。
 もったいないほどの、穏やかな正月でありました。
 この冬は暖冬らしいですね。
 しかし、風が吹く日は手袋が手放せないし、風呂の湯も熱めがちょうど良い。
 酒も熱めの澗が良く、肴は炙ったイカでいい。
 ああ、待ち遠しいのは灼熱の太陽なのであります。椰子の木の下で昼寝をしてみたい。

 

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 出来そうもないことを夢想するのは、そろそろやめにしたほうがいいだろうなと思いつつ、ココナッツミルクの缶詰を開けてみる。ココナッツと言えば椰子の子供ですね。
 甘いかほりが立ち昇る。
 何故だろう、このかほりには切なさを憶える。胸が苦しくなる。
 私の前世は、南の島で暮らしを送ったのかもしれない。そこで甘く切ないロマンスを経験したのかもしれない。
「南の島つーと、やはりハワイかな。いやハワイまで行かなくても、グァムとかサイパンでもいいな。ともかくポイントは椰子の木だな。その根元でナニかしらコトが起こったのかもしれないな...」
 こうなると、夢想は果てしないのであります。
 冬の書斎に閉じこもった四十男の夢想は、果てしないのであります。
 ありもしないことを夢想するのは、そろそろやめにしたほうがいいかもしれない。

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 どばっと、トマトソースに投入。
 本日のメニューはエビカレーなのであります。
 何となれば、ココナッツミルクが必要でありました。
 南の島がどうだとか、ロマンスがどうとか、いっさい関係なかったことがここで判明するのですね。事実は単純なものでありました。
 酸味のあるトマトソースが、優しい甘さに包まれていきます。
 台所もトロピカル臭で満たされていきます。

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 かくのごとし。 
 加熱した後も、ココナッツの甘さとかほりは残っております。それを味わっていると香辛料が顔を出して辛くなり、その後は甘い辛いの二重奏で攻めてきます。
「この、甘さの中にも辛さが利いているというやつ、含蓄があるな。こういう料理をさらりと作ってしまう俺は、やはりただならぬ前世を送ったかもしれないな...」
 すべては缶詰のおかげであることをすっかり忘れ、またまた夢想が始まるのであります。

 今年の抱負。
 夢想癖をなくすこと。


 内容量:400ml(カレー4人分は出来る)
 原材料名:ココナッツ(おお、これだけ!)
 原産国:タイランド