缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

シーチキンとろで妄想なり

2013-04-10 11:22:58 | 魚介

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ゴールドパッケージでゴージャス

 日本で一番売れているのは、ツナ缶であります。
 そして、ツナ缶といえばシーチキンであります。
 シーチキンははごろもフーズの商品名で、商標登録されているもの。
 でも、日本ではみんな、ツナ缶のことを「シーチキン」と呼んでいる。
 ソニーのウォークマンのようなものであります。
 今回登場するのは、紛う方なきシーチキン。それも“とろ”と名の付いた高級品であります。




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美が宿る内観

 開缶!
 いかがでありましょう。ため息が出るほど美しい内観ではないか。
 あたかも、打ち寄せる波のごとし。
 あたかも、有名設計士の手による建築のごとし。
 あたかも、京都・竜安寺の石庭のごとし。
 だんだん例えがおかしくなってきたが、とにかく美しいことに異論はないと思う。
 はごろもフーズによると
「夏にとれた旬のびんながまぐろのとろ肉だけを使用しています」
 という。
 びんなが! そしてとろ肉!
 とろ肉とは恐らく、かまの付近から腹にかけての部分だろうと推測する。
 つまり、脂の乗った美味しいとこだけを使っているのだ。
 見た目が美しいだけでなく、美味しいとこを使っていたのだ。
 これは加熱などせず、そのまま味わってみたくなる。




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 かくのごとし。
 身肉を手で千切り、冷たいご飯と野菜と一緒にして、ライスサラダにしてみた。
 味付けはEVオリーブ油とレモン汁、黒コショウのみ。
 さてこそは、シーチキンとろをひと口...。
 むっ。
 歯応えがあり、かつ、しっとりと柔らかい。
 そしてうま味がある。ビンナガのうま味が、咀嚼するたび、じわっと湧き上がってくる。
 さすが“とろ”と銘打っただけある。
 がつがつと食べるのはためらわれた。ちびちびと、惜しむように食べていく。
 ついでに、缶に残しておいた身肉も食べていく。
 これは、あれだなァ。
 秋の夜更け、ひとりウヰスキーを呑みながら、その相手をさせたいツナ缶だなァ。
 しんとしずもった秋の夜。片手にはミステリーの文庫本。
 箸で身肉を一枚ずつ剥がしとり、口中へ投入。しっくりと慈しみながら味わう。
 すかさず、ウヰスキーをごくり。
 ふと気付くと、ベランダで秋の虫が鳴いてゐる。
 りりり、りりりと鳴いてゐる。
 いいものですなァ、秋といふのは...。
 やっ。春本番なのに、秋の妄想に入ってしまった。
 しかもその妄想に20分も浸ってしまった。
 それもこれも、このツナ缶のせいなのであります。




 内容総量:75g
 固形量:55g
 原材料名:びんながまぐろ、綿実サラダ油、食塩、野菜エキス、調味料(アミノ酸等)
 原産国:日本(静岡県清水・はごろもフーズ
 参考価格:450円