缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

とうきびプリン

2015-05-15 15:37:48 | 菓子・スイーツ

読者諸賢よ! 本日はスイーツ缶をご紹介申し上げたい。

それはスハラ食品の手掛けた[とうきびプリン]であります。

とうきびとはすなわち、とうもろこしのこと。もともと甘いとうもろこしがスイーツになるのだから、違和感はないはずである。

 

ぱかりとオープン。

フタが開いたとたん、コーンポタージュスープのような香りが立ち昇った。

(これはプリンとしてキチンと扱わねばなるまい...)

筆者はそう、思い立った。

そこで、やおらテーブルナイフを取りだし、プリンの周囲にぐるりと刃を入れた。

そうして皿の上に缶を逆さにして持ち、揺さぶったり、底を叩いたりしてみた。

“ぷっちん”とはいかぬが、根気よくやれば、やがて中身がぽてっと落ちてくるのだ。

 

かくのごとし。

とうきびプリンはとても柔らかい。普通のプリンは表面にハリがあるが、それがなく、全域でゆるゆるとしている感じだ。

では失敬して、ひと口...。

むっ。これはまさしく、コーンポタージュスープを甘くしたような風味。

舌の上に、わずかにとうもろこしのもろもろ感が感じられる。

といっても、それは粒々しているわけではなく、舌で簡単に潰れてしまうほど脆い。

甘さは思ったより控えめ。塩もちゃんと利いていてバランスがいい。鼻から抜ける匂いも確かにとうもろこしである。

この缶詰の面白いのは、原料に生鮮とうもろこしを使わず、クレードル興農のスイートコーン缶を使っていることだ。

開発を手掛けた人が、生鮮のとうもろこしの実をすり潰して作るよりも、スイートコーン缶を使った方が

「風味がより豊かに出るねェ」

と判断したのだそうな。

何と面白いことでありましょう。

缶詰を作るのに、缶詰を原料にしているのだ。

とうきびプリンは北海道のご当地缶詰であります。販売先は小樽市内のお土産店や、札幌、函館の一部百貨店なのだそうな

ここにカラメルがかかったら、きっと、もっと美味しいだろうナ。

 

内容量:75g

原材料名:牛乳(北海道産)、スイートコーン(遺伝子組み換えでない)、砂糖、乳などを主原料とする食品、卵、食塩、寒天、ゲル化剤(加工デンプン、増粘多糖類)、乳化剤、カゼインNa、pH調整剤、香料

原産国:日本(北海道・田中製餡)

希望小売価格:250円(税抜き)

※購入は小樽市内お土産店や札幌、函館の一部百貨店


冷やして食べようタイスイーツ缶

2014-07-13 11:43:01 | 菓子・スイーツ

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タイカレーの次はタイスイーツだ!

 タイカレー缶で世間をあっと言わせたいなば食品が、この夏に新たなシリーズを発売するという。
 それはタイのスイーツ缶であります。
 8月末に[ココナッツ・あずきミルク][タロイモとココナッツミルク][大粒タピオカ・ココナッツミルク][黒豆とココナッツミルク]の4商品を発売予定。いずれも共通項はココナッツミルクで、これに砂糖を加えて甘くしたものが、タイのデザートの定番だそうな。
 面白いのは、リリース文に
「夏場は冷やしてお召し上がりいただくのがおすすめです」
 と書かれていたこと。
 つまり、これは冷蔵庫で冷やして食べる缶詰なのだ。
 面白いではないか。




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大粒タピオカ・ココナッツミルクを開缶!
タピオカはキャッサバ芋から作られる食材だ




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 かくのごとし。
 よりトロピカルな雰囲気を高めるため、ローソン100でマンゴー&黄桃缶を買ってきて合わせた。
 まずは、気になるお味である。
 ココナッツミルクは、しっかりとした脂肪分がある濃厚な舌触りで、例のエキゾチックな香りが爽快だ。甘みも同じく濃厚だが、くどい感じはしない。
 タピオカはもちもちして美味しい。大粒なので、まるで白玉を噛んでいるようにしっかりとした食感が得られる。
 フルーツを一緒に食べると、清涼感が加わってなお良し。
 相性としては、風味が濃厚なマンゴーが良かった。黄桃はやや、ココナッツミルクに負けそうになっていた。




 大粒タピオカ・ココナッツミルク
 内容量:120g
 原材料名:ココナッツミルク、タピオカパール、砂糖、食塩、増粘剤(加工デンプン、グァーガム)、酸味料
 原産国:タイ(製造・販売:いなば食品
 希望小売価格:290円










イタリアのアイス

2010-12-25 12:25:39 | 菓子・スイーツ

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 これはイタリアの友人からいただいたアイスの缶詰。
 プラスチックのケースにフタはアルミ箔(イージーピール式)。マルハニチロ食品の『極味あんきも』と同じ形態であります。
「これ、缶詰って呼べるの?」
 こういう疑問が生じる読者諸賢もいらっしゃると思う。
 素材がプラスチックでも、密封・加熱殺菌してあれば、それは缶詰の仲間であります。
 どうか暖かい目で見守って欲しい。




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紙のケーシングをはずした様子
なるほど、2食入りになってるのか




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 かくのごとし。
 こうなるまでには段取りが必要で、すぐに食べられるわけではない。
 その段取りを説明すると

 ①本体をよく振って中身を均一にする
 ②冷凍庫に入れて一晩おく

 となる。
 何だ。書いてみると、大した手間は掛かってなかった。
 これはカプチーノ味ということで、食べるとまさしくその、カプチーノ味であった。
 このほかにもパイナップル味、レモン味などもあり、友人が言うには
「最近イタリアで流行ってるみたい」
 とのことだ。
 大人向けの本格的な味で美味しいが、筆者はなぜか『シャービック』を想い出してしまった。
 子供の頃、あれを一度でいいから腹一杯食べてみたかったなァ。




 内容量:130g
 原材料名:コーヒー45%、砂糖、濃縮ミルク16%、ほか訳するの面倒になった。すまぬ
 原産国:イタリア

 





闇夜の京ぷりん

2010-06-22 17:41:53 | 菓子・スイーツ

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 これは京都在住で、京都のうまいもんを知り尽くしたにしかはさんが送ってくれたもの。
 缶詰プリンだが、抹茶というのがいかにも京都らしい。
 これを、何とはなしに、真夜中に食べてみようと思う。




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上蓋の裏側に、スプーンが付属する




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プラモデルの趣である




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 かくのごとし。
 抹茶と、甘い果実のような香りが立ち昇ってくる。
 では、暗闇に乗じて、ひと口...。
 むっ。抹茶が濃厚で美味いです。
 焼きプリンらしい固さがあって、それでいて舌の上でずるっと潰れて、中からクリーミーな卵の甘さが広がってくる。
 抹茶風味の水菓子は世に多く出回っているが、それが“京出身”だと、何となく
「身元が確かだ」
「本物だ」
 という説得力がある。
 その抹茶風味の上に掛かった蜜は、リキュールを使っているらしい。
 この塩梅も、なかなかいいのだ。
 折しも梅雨の真っ只中。せめて美味い水菓子でも食べて、夏を待つことにしようではないかい。




 内容量:80g
 原材料名:全卵、こし餡、乳等を主要原料とする食品、砂糖、抹茶、リキュール、寒天、着色料(紅花黄、クチナシ)、(原料の一部に大豆、りんごを含む)
 原産国:日本(京都・若菜屋本家


 


甘くべとべとした菓子、Halvaカカオ

2008-05-22 11:28:50 | 菓子・スイーツ

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「甘くべとべとした菓子」
 この、妙に写実的な表現は、今から20年前のギリシアの観光案内書に書かれてあったものだ。
 バクラバスという彼の国の菓子を、そのような言葉で説明していた。
 ギリシアのデザート菓子は、猛烈に甘いことで知られている。その甘さたるや、日本人には受け入れがたいほど甘い。
 一口食べると血糖値が急上昇し、心臓は早鐘を打ち、
「みみみ水! 水をくでー!」
 となること必定なのであります。
 20年前のギリシア旅行で、筆者もそのお味を経験済みである。
 しかし、なぜそんな昔の事柄がここに登場するのか。
 それは、ブログ仲間のNoritanから海外出張の土産でいただいたこの缶詰、Halvaカカオの味が、まさにあのバクラバスのような甘さだったからなんであります。

 


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 開缶時はこのような様子であった。
 この、表面を覆う液体は何だろうか。
 パッケージの画像から、てっきりパウンドケーキのようなものを想像していたのだが、どうも違うらしい。
 謎の液体からは、ココナッツのような素晴らしくいい香りが立ち昇ってくる。




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 かくのごとし。
 思いもよらぬ、凄まじき光景となった。
 見慣れたはずの台所が、何か病理解剖学的な雰囲気に包まれた。
 大変なことになった。
 さすがNoritanどの、これだけ珍しい缶詰をよく見つけてきてくれた。
 どうしてこんな有様になったのかというと、柔らかいと思っていた缶の中身が意外にも固く、フォークでかりかりとやって皿に出したら、このような状態になったのだ。
 眺めていると、次第に不安のような気持ちが増大してくる。
 大変なことになった。




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 筆者は現実から逃避して、あの懐かしいギリシアに飛んだ。
 白い家並みは20年前と少しも変わることがなく、陽光とエーゲ海からの風が筆者を清々しい思いにさせた。
(うそですけど)
 このHalvaという缶詰はマケドニア共和国のもの。そしてマケドニア共和国というのは、ギリシアのすぐ北にある国なのだ。
 国が違っても地域が近ければ、食文化には共通するものが多いこと、いうを待たない。
 筆者は、ギリシアにいるつもりでhalvaを一口頬張ってみた。
 綿菓子を押し固めたような食感で、べとべとして甘く、やはり猛烈な喉の渇きを覚えたのであった。





 内容量:420g
 原材料名:ゴマ、砂糖、カカオ、バニラフレーバー
 原産国:マケドニア




追:NoritanWikipediaでハルヴァを探してくれました。アラブの食文化らしいですぞ。