缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ポルトガル缶詰旅 その2

2019-02-03 13:35:24 | 缶詰旅行

ポルトガル缶詰旅の2日目であります。

がんばって早起きして、リスボン観光スタート。

いや、缶詰専門の観光だから、缶光と表記するのが正しいだろう。

上の画像のお店はオイルサーディン専門店だ。缶上蓋に「1966」「1980」など年がプリントされているオイルサーディンが並んでいた。

「これは例えば...」と僕。「自分の生まれた年のオイルサーディンを買える、ということですな」

「でも、製造がその年ではないですよね。みんな新品ですから。ただ年が印刷されただけという」と伊藤氏。

「それはつまらんですなァ」

そのわりに値段は約1,000円と、なかなかお高かった。

どうやらリスボンは缶詰でインバウンド消費を狙っているのではないかと思い始めた。

 

こちらは日本で調べておいた缶詰専門店。何と、ポルトガル缶詰協会が直営しているという。

店員に話を聞いてみると、現在は20社ほどの魚介缶を合計300種類ほど扱っているらしい。

 

店内はほぼ缶詰尽くし! 夢のような光景であります。

カウンターの横には巻締機(缶にフタを密封する器具)も置いてあった。有料で巻締体験が出来るのだ。

試食もやっていた。小さなバゲットにオイルサーディンやイカを乗せ、缶詰のオイルをちょっと垂らして提供している。

いろんな味を試せるので嬉しい。

 

ポルトガルの缶詰はどれもデザインが可愛い。

種類はオイルサーディン、ツナ、バカリャウ(干し鱈)、イカ、タコなどがあり、一番多いのはオイルサーディン。

壁には各造り手のポスターが貼ってあり、それぞれの歴史や特徴も判る。ちょっとした缶詰ミュージアムであります。

 

路地を抜けて、コメルシオ広場へ向かう。目の前は広大なテージョ川河口で、その先は大西洋だ。

 

コメルシオ広場に面しているのが缶詰料理店「Can the Can」。

ディナーに向けて仕込みの最中だったが、写真だけ撮らせてもらう。

天井から下がっている照明が大きな空き缶なのがお判りだろうか?

 

壁面にはポルトガルの缶詰がディスプレイされている。

製造に使う器具も置いてあったりして、とにかくすべてが缶詰オシ。オーナーはよほどのマニアなのだろう。

 

ほかにも市内を回ったが、城のふもとや聖堂の近くなど、さまざまな場所に缶詰専門店があった。

やはりリスボンでは缶詰を観光資源にしているらしい。

「ほかの街ではどんな様子だろう?」と僕。

「これからポルトへ移動します。そこでも専門店やバーがあるならすごいことですね」と伊藤氏。

「もしそうなら、国を挙げて缶詰をオススメしていることになるなァ」

 

...ということで、次に向かったのはポルト。

ポルトワインの産地として知られており、風光明媚で、とくに女性に人気が高い街だという。

しかしこちらはおじさん2人組。明媚な風光より缶光であります。

このあと「現存する世界最古の缶詰メーカー」を誇る「Ramirez(ラミレス)」の本社工場を取材するのだ!


続く!

 


ポルトガル缶詰旅 その1

2018-09-09 12:08:17 | 缶詰旅行

ポルトの缶詰メーカー「PINHAIS & CIA」にて。この笑顔を見てほしい!

 

読者諸賢よ!

筆者はこの夏、ポルトガルへ行ってきた。むろん缶詰の取材であります。

実は、これまで様々な人から言われてきたのだ。

 

「ポルトガルは世界一の缶詰大国だよ」

「缶詰バーがたくさんあるよ」

「缶詰博士のくせにまだ行ってないの?」

 

ここまで言われたら是非もない。行かねばならぬ、なりませぬ。

 

羽田からイギリス・ヒースローを経由し、ポルトガルの首都リスボンへ。乗り継ぎの待合時間を含めると何と19時間という長旅である。

同行したのは2013年のモルディブ行でも一緒だった伊藤氏。

彼はモルディブ行の後で独立し、今は三幸貿易という輸入会社の社長になっている。今回の旅も、ポルトガルの缶詰を扱う彼にコーディネートをお願いしたのだ。

「再びおじさん2人旅ですな」

「モルディブ行から5年も経ちましたね」

「お互いヤレてきましたな」

 

リスボンへ着いたのは深夜1時のこと。

おじさん2人は疲労困憊だが、頑張ってリベイラ市場近くにある「Sol e Pesca(ソル・エ・ペスカ)」へ向かった。

リスボンの缶詰バーでもっとも有名な店なのだ。

 

観光客で賑わう一角。これで深夜1時過ぎだ

 

ソル・エ・ペスカの中は暗かった。壁一面にポルトガル産の缶詰が並んでいる

 

バカリャウ(干し鱈)のパテ。パセリをのせてくれる

 

まずは白ワインをオーダーして、メニューを広げてみる。

魚の名前がずらっと並ぶが、基本的にはそれらすべてが缶詰。

今でこそ日本にも缶詰バーがあるが、その発祥はポルトガルかスペインだと思われる。

日本ではキワモノ扱いされる業態だが、こちらでは違う。缶詰が日常食として当たり前の土地だからだ。

 

バカリャウのオイル漬け。にんにくとパセリとチャイブが散らしてある

 

ここソル・エ・ペスカは海に近い。店内には釣り竿や浮きなどの釣り具が飾ってあって、ここがかつて漁村として栄えたことを教えてくれる。

さて、ポルトガルといえばバカリャウ。塩蔵した干し鱈を水で戻したもので、干し魚特有のうま味があり、この国ではとてもメジャーな食材だ。

そのバカリャウのパテが名物らしいので、真っ先に頼んでみる。

口に運ぶと、塩気は薄く、繊維質の身を噛んでいるとうまみがにじみ出る。

バカリャウを皮付きでオイル漬けにした缶詰も試したが、これも誠に美味だった。

皮が香ばしく、塩気はやや強い。

だから白ワインがくいくい進むんであります。

 

続く!

 

 

 

 


沖縄の缶詰事情

2010-07-29 13:04:40 | 缶詰旅行

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 こちらは那覇の食品店であります。
 国際通りから市場中央通りというアーケード街を入ったところにあって、公設市場(第一牧志公設市場)にもほど近い場所だ。
 缶詰の種類が多かったので、立ち寄ってみた。
 このアーケード街には、服飾店、乾物店、食器を売るとこ、漢方薬を売るとこ、お茶を売るとこ、鮮魚が並ぶとこ、とにかくいろんな業態の店が並んでいる。
 面白いのは、業態にカンケーなく、店先にSPAMやTULIP、わしたポークといったポークランチョンミート缶を置いてること。
 新鮮そうな魚類が並ぶ冷蔵ケースの上に、ちょこんとSPAMが置いてあったりするのだ。




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(沖縄ではどんな缶詰が売られているのだろう?)
 それが知りたくて、まずは国際通りを中心とした商店街を見て回ったのだった。
 あとは名護市にあったイオン系列のスーパーも見てみた。
 どこも、ポークランチョンミート、コンビーフなどの輸入缶詰が多かった。
 一番多く目に付いたのはSPAM缶。それも非常に安い。
 現在、関東を中心に340g缶が500円くらいで売られている。しかし市場中央通り付近では、250円程度から売っているのだ。
(ただし、那覇空港に近づくほど値段は高くなっていき、空港内では関東と同じくらいの値段になっていた)
 このお店でも250円で売っていた。
 TULIP(デンマーク)も、ダッチコロニー(元はオランダ)も250円だ。
 250円にこだわりを持ったお店なのだ。

 缶詰研究家である旨を伝え、写真を撮ってもいいかと尋ねると、お店のおばちゃんは
「何だか不思議な人が来た...」
 こういった顔付きをしたのだが、とても優しかった。
 話を聞くと、特に缶詰にこだわりがあるわけではなく、昔から加工食品を扱っているらしい。
 途中でジャスミン茶のような缶入り飲料をくれた。
 それからお隣の服飾店のおばちゃんが、ちんすこうをくれた。
 おばちゃん2人と僕と家人は、しばし暑さを忘れ、ゆるやかに歓談したのだった。




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 最後に沖縄らしい写真を1枚。
 人々が優しい沖縄に、また来るぞまた来るぞ。




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購入したご当地缶はいずれご紹介!







ギリシアの缶詰事情 その2

2010-05-22 14:43:24 | 缶詰旅行

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 ムサカ(チーズと挽肉・野菜を重ねて焼いたもの)、ドルマーデス(ぶどうの葉に米などを包んだもの)など、ギリシアらしい缶詰がたくさんある。




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 こちらはスーパーマーケットで見かけた、川商フーズのGEISHA缶詰。
 異国の地で日本の商品を見つけると、とたんに嬉しくなるもんですなァ。
 明日はアテネ。そこでまたギリシア缶詰をゲットしよう!