缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ヘナフ 鴨のムース

2004-07-23 23:55:15 | インポート
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 今回は一寸珍しいものが手に入った。Henaff® MOUSSE DE CANARDというフランス産の缶詰で、鴨のムースだそうである。
 こんな缶詰を入手すると、缶詰ブログをやっていて本当に良かったと思う。フランス料理なぞ縁のない筆者も、セーヌ川左岸に住むゲージツ家の気分になれるのだ。

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 かくのごとし。ずいぶん盛りがいい。というか、開缶した途端はみ出してますけど。
 見た目がどうもこの、食品とは正反対のシロモノにも見える。
 勇気を出して(?)ナイフですくい、舐めてみる。
 むっ...。甘さやら塩っ気やら、やたらと味が濃い。原材料を見ると
~豚脂、鴨レバー、牛乳、鶏レバー、鴨脂、食塩、ポートワイン、砂糖、香辛料、発色剤(亜硝酸Na)~
 とある。ポートワインの香りあくまでもキツく、砂糖はふんだんに使用しているようである。さて、こいつは困った。

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 軽くパンが焼けたところでムースを塗って、さらに加熱。要するにムースを炙ってみたのである。
 黒胡椒をたっぷりと挽いて食してみると、まあまあイケる。
 ついでにBest Foodsというところのサンドイッチスプレッドを塗ってみた。タルタルソースみたいなやつなのだが、濃い味同志で打ち消し合って、さっきよりは良い。ゲージツ家には奇抜な発想も必要とされるのだ。
 


グリーン・カレー

2004-07-19 16:28:17 | 汁物

 今日は3連休の最終日だ。私は平日休日の区別がない仕事をしているが、それでも市井の人々がお休みのときにはなるべく一緒に休めるようにしている。人混みは嫌だと思いながらも身勝手なものである。
 現在午後3時半。今日はたっぷりと惰眠をむさぼって目覚めたので、これからが第1食となる。夕べは夕飯を食べずに空腹のまま寝てしまった。だから今、非常に腹が減っている。それなのにdii-chaiさんの記事に影響されてシロウトカクテルを作って飲んでしまい、尚更、空腹感が増している。そこでカレー缶詰にご登場をお願いすることにした。

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 原材料:ココナッツミルク、たけのこ、グリーンカレーペースト(中身はなあに?)、植物油脂、砂糖、バジル、オイスターソース、とうがらし、食塩、こぶみかん。内容量400g。

 これはタイランドからいらっしゃった缶詰さん。もう1種類レッド某とかいうのもあったので、いずれそいつもレポートしよう。THAI AGRI FOODS PUBLIC COMPANY LIMITEDというのが製造会社らしい。
 ペンネを茹でていたのを忘れておった。少々茹ですぎた。どうも食い物のブログはこのタイミングが難しい。加熱調理しながらの執筆・撮影をまだ習得していないのだ。
 ちなみにペンネは個人的に好きなので茹でた。これにカレーをぶちまけて食べようという目論見だ。気分としてはナンが欲しいが、手元になかった。

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 プルトップを引いた瞬間、魅惑的な匂いがした。ココナッツとスパイスの匂いである。これを最初から作ったらかなりコストが掛かるな、と思う。この缶詰は消費税を入れても300円程度だ。一人暮らしにとって缶詰さんがどれだけ有用か、あらためて思い知ったのだった。

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 でけました。ペンネ以外は全て缶詰。ひと口頬張ってみる。おおう、辛い! けど美味い! おっこれはかなり本格的です。レモングラスも入ってるようだ。これはまさにお買い得。うわあ、美味いなこれすごく美味いよ。
 執筆をやめて食べさせていただきます。これにて一巻の終わり。


レバー・パテ

2004-07-14 18:46:08 | インポート
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 ついに梅雨も明けた。もっとも明ける前から明けていたような、あるいは最初から梅雨なぞなかったかのような今年の夏である。ここ芝浦でも毎日セミさんが鳴くようになった。
 連日の猛暑に私もヤラレてしまい、一度に食べる量がめっきり減った。少し食べては息をつき、少し経ったらまた食べるのだ。やはり祖先はネコか知らんと想像しながらも夏バテせぬように苦労して食べ続ける。こんなときにはパン食が都合がいいのだ。そこで今回は、ノルウェーはStabburet社の『GREEN PEPPERCORN PATE』を開封することにした。ブタさんのレバー、いわゆるレバー・ペーストの缶詰である。原材料はポーク、ポークレバー、スターチ、オニオン、トマトピューレ、スパイス、塩、砂糖、亜硝酸Na(発色剤)、アミノ酸であった。

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 かくのごとし。ソーセージ屋さんで売っている瓶詰めレバー・ペーストと変わらない味だ。上記材料を見るともっと複雑な味がするかと思ったが、やはりレバーは相当お強いお方のようである。オニオンの匂いはさほど感じられないし、トマトピューレが入っているなんて想像も出来ない。もっとも舌触りとか色合いに必要なものかも知らん。商品名のグリーンペッパーもしっかりとレバー味に浸透されて歯ごたえしか残っていないので、黒胡椒をたっぷりと挽いて食した。これもやはり通常のレバー・ペーストと同じ味わい方となったのである。
 ちなみにこれ一缶で100g、三分の一ほどパンに塗りつけて食したところで満腹になった。こいつは別容器に移すのが面倒だなあと思っていると(柔らかいパテだから)、缶側面に「開封後はラップして保存」と書いてあった。宜しい、実に宜しい。
 こんな缶詰さんとパン、水だけを持って、近郊の低山一泊旅行に行きたいなあと思った。いよいよ本格的に夏が始まったのである。


S&W® チリビーンズ

2004-07-10 13:56:58 | インポート
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 今回もまた、スタンダードな缶詰さんがいらっしゃった。チリビーンズである。
 アウトドア生活を愛するお方なら、一度は食べるやっつけ料理。それも西部劇やカウボーイといった何か男っぽい雰囲気を楽しめる料理だ。
 この缶詰を暖めて食べるだけでクリント・イーストウッドになったような錯覚を味わえる。さらに上級志向の御仁には“鉄のフライパン”によって焚き火直火で暖め、“スプーンで直接すくって食べる”方法をオススメする。こうなるとジョン・ウエインの世界も堪能出来ること請け合いである。
 ただし、全て妄想であるが。

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 かくのごとし。乱雑なる男の一人暮らしの一コマであるが、お目汚しにどうぞ。豆だけじゃあ味気ないかなと冷蔵庫に転がっていたズッキーニさんを輪切りなで切りにした。この時点でワイルドなカウボーイとはとても言えないことに気づき、被っていたテンガロンハットを投げ捨ててブーツをゴミ箱に放り込んだ。
 こちらは無論、ジョン・ヴォイトの真似である。
 このS&W CHILLI BEANSの内容物はうずら豆、トマトペースト、砂糖、食塩、チリペッパー、玉ねぎなどであった。439gの量。冷蔵庫を買ったとはいえ、またしても一気に開けてしまった大バカものである。おかげで昼、夕、夜食と全てうずら豆であった。

 こいつにブタさんを入れるとそれは即ちポーク&ビーンズになる。調理中ちら~りとそんな甘い誘惑があったのだが、ここは缶詰ブログだ。ポーク&ビーンズはちゃあんとそういう缶詰さんがあるのである。そいつを紹介すればいいのである。
 ちなみにチリビーンズもポーク&ビーンズも、こういうたぐいの缶詰の味付けは必ず甘い。どこの国産でも、どのメーカーでも、必ずそうなのだ。だから赤唐辛子を入れてやらないと途中で甘さにうんざりすることになる。これは缶詰ブログ管理人として断言しておきますぞ。

 こいつは『**国境を越えて**』「pork & beans」~にトラックバック。


缶は溶ける?

2004-07-02 12:57:42 | 缶詰考察
 本日はお勉強の第二弾である。缶詰を開けてそのまま放置しておくと、缶の金属が中身に溶け出していく、というお話をよく聞くのである。これは缶詰ブログを運営している私としてはどうしても気になる話題であった。

 そもそも缶詰の缶はどんな材質なのだろうか。いつもお世話になっている社団法人日本缶詰協会で調べてみた。
 中身が肉や魚のものは合金製で、内側に塗料を塗布してあるという。その塗料は色や味の変化及び缶の腐食を防ぐために、それぞれの内容物に適合したものが使われている。また最近は塗料ではなくポリエステルフィルムをラミネートしたものもあるそうだ。
 そして中身が果物や野菜(一部)の場合はブリキ缶が使われている。ブリキは鉄にスズのメッキを施したもので、これは内側に塗装をしないでそのまま使われる。果実や野菜に含まれている酸により微量のスズが溶け出ることによって、内容物の色や香りなどの品質が変化するのを防ぐことが出来るためだという。つまり開封前から少しずつスズが溶け出しているのだ。そして一番気になるそのスズは体内でどうなるのかということだが、蓄積されずにちゃんと体外に排出されるということである。この性質をもって食品衛生上安全とし、世界中で伝統的に果物や野菜の一部の缶詰にはブリキ缶が使われてきているという。
 さらにもっと読んでいくと、このスズは空気に触れると溶け出す量が増えるので、これらブリキ缶を使ったものは開封したら別の容器に移して下さいとあった。なるほどなるほど。ここの部分なのである。スズが多量に溶け出すと金属臭がすることがあるらしいから、その防止ということだろう。
 また、現代の缶詰は殺菌処理されているから、雑菌が混入したまま流通することはまずないそうである。だから開封したとたんにいろんな微生物や菌に触れるので、中身の種類を問わず「開けたら別の容器へ移して密封」というのが望ましいようである。
 一つ謎が解けた。これでまたひたすら缶詰さんを追求していくことが可能である。