缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

紅さけ茶漬の缶詰

2009-08-29 16:13:10 | 魚介

Img_3793

 いよいよ夏休みも最後の週末。
 我が家の近くの公園でも、夏の終わりを飾る『お台場夏まつり』が開催されている。
 筆者もそこにいって、模擬店を冷やかし、生ビールなぞ、ぐびぐびーっと飲んでみたい。
 ところが現在、原稿書きの真っ最中なのだ。出掛けてはイケナイのだ。
「しかしだね、君」と、思わず独り言も出てくる。
「イカ焼きにかぶりついてさ、生ビールをぐびり。そんで焼き鳥を囓りとってさ、また生ビールをぐびりぐびり。あー、ものすごく美味くて楽しいだろうなー」と、想像は膨らむばかり。
 これではいけない。何とかせねば。
 そこでまずは腹を満たそうと、お茶漬けを食べることにした。
 すなわち、本日の缶詰は紅さけ茶漬(の元)と相成った。




Img_3795_2

 さあ、ぱかっと開缶。
 柔らかそうなサケの身がぎっしりと詰まっている。
 この缶詰を見つけたときは「おお、お茶漬けの缶詰だ!」とコーフンしたのだが、ご飯まで入ってるわけではないのだ。
 考えてみれば当然である。




Img_3798

 ともあれ、かくのごとし。
 残りのご飯があったので鍋で煮て、そこに紅さけ茶漬(の元)、もみ海苔を乗せた。
 それでは失敬しまして、いただきまする。
 おう、大変に美味しいです。脂も程良く乗っていて、塩辛さがいい塩梅。調味料の旨味成分が後を引く感じであります。
 そうして一気に完食したのだが、どこか満たされない思いが残るのはなぜだらう。
 それは缶詰に対するものではなく、イカ焼きとか、ソースせんべいとか、生ビールぐびぐびに対する思いなのだらう。
 さて、どうするか。お仕事を放擲して、夏祭りに行っちゃおうか。
 でもこれで出掛けちゃったら、紅さけ茶漬けを食べた意味がないよなー。




 内容量:90g
 原材料名:べにさけ、植物油、食塩、調味料(アミノ酸等)
 原産国:日本(販売:北海道、ストー缶詰




Libby's(リビー)チキンウインナーソーセージ

2009-08-23 15:20:30 | 

Img_3785

 晩夏の午後。
 うるさかったセミたちも、鳴き声に力がなくなった。
 道には力尽きたセミが転がっている。
 足でつつくと、慌てて飛び上がるが、またすぐに落ちてくる。
 彼に残された命は1時間か。
 10分か。
 しかし、すぐそばの浜辺では、ビーチバレーに興じる若人の嬌声が聞こえるのだ。
 ああ、今年も夏が去っていく。




Img_3788_2

 なぞとセキバクを感じた日には、がつっと冷えたジンなど飲みたい。
 そしてウインナーソーセージなぞ、つまんでみたい。
 これは、米国リビー社のチキンウインナーソーセージだ。
 チキンというのに惹かれて買ったのだが...。




Img_3790

 かくのごとし。
 不健康な肌色が素敵。
(チキンだから色合いもあっさりしているのだろう)
 と憶測して、ともかく一口...。
 ううっ、ケモノ臭い。
 そして、しょっぱい。
 かつて食したことのある、同じ米国はホーメル社のウインナーソーセージも、やはりレバーっぽいような臭みがあった。
 しかし今回のリビー社は、それを上回る野趣がある。
 チキンとはいえ、ケモノのように猛々しい種類のチキンなのかも知れぬ。
 夏の終わりにセキバクを味わうには、少々キャラクターが強すぎる缶詰でありました。




 内容量:142g
 原材料名:機械的に裁断したチキン(直訳)、チキンスープ、水、塩、砂糖、スパイス、トリポリリン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、香料、パプリカエキス
 原産国:米国

 







缶詰のある風景『蟹工船』

2009-08-18 12:57:41 | 連載もの 缶詰のある風景

Img_3768

「何やるんだか、分かったもんでねえな。」
「俺達の作った罐詰ば、まるで糞紙よりも粗末にしやがる!」
「然しな...」中年を過ぎかけている、左手の指が三本よりない漁夫だった。「こんな処まで来て、ワザワザ俺達ば守っててけるんだもの、ええさーーな。」
 ーーその夕方、駆逐艦が、知らないうちにムクムクと煙突から煙を出し初めた。デッキを忙しく水兵が行ったり来たりし出した。(原文のママ)
 小林多喜二『蟹工船』



 最近人気が出て、映画化もされた、小林多喜二のプロレタリア文学『蟹工船』の一文だ。
 舞台は1920年代の終わり。
 ソビエト領に侵入して蟹漁を行い、船内でカニ缶詰に加工するのが“蟹工船”。
 しかしその労働環境はあまりにも過酷で、監督は労働者への搾取と虐使を繰り返し行っていた。
 ついに耐えかねた労働者が立ち上がり、サボタージュとストライキを敢行するという話なのだが...。
 ご興味のある方は一度読んでみてもいいと思う。
 さて、本日の缶詰はその名も「大人のカニカマ」である。
 しかも、“映画蟹工船に出演”と銘打ってある。
 これは缶詰仲間のこばさんが見つけて、送ってくれたもの。感謝多謝であります。




Img_3769

 さあ、パカッと開缶!
 何と、本物のカニ缶のように、硫酸紙様の紙に包まれている。
 そして周囲には、カニエキス風のかほりが漂ってきた。




Img_3776

 かくのごとし。
 添え物は七味唐辛子をかけたマヨネーズとした。
 では、失敬して、一口...。
 ええっと。
 これは紛うかたなきカニカマです。
 カニというには歯応えが柔らかすぎで、しかも、どこを噛んでも均質。
 噛みしめるとかまぼこ的な魚肉の旨味がにじみ出てくる。
 しかし、これはカニカマなのだ。
 何の恥ずべきところもない、真正のカニカマなのだ。
 だからこそ、七味唐辛子マヨが活きてくる。
 そいつをたっぷりとカニ、じゃなかったカニカマになすりつけて頬張るのが、正しい食べ方といえましょう。




 内容量:100g
 原材料名:魚肉(たら、いとよりだい)、卵白、風味原料[かにエキス、調味料(有機酸等)]、でん粉、食塩、醗酵調味液、トレハロース、鶏卵、大豆油、香料、トマト色素、パプリカ色素
 原産国:日本(製造:青森県、宝幸 販売:石川県、スギヨ

 


B&M ブラウンブレッド

2009-08-08 12:43:36 | パン、ケーキ類

Img_3704

 盆も間近い、ある夏の日の朝。
『缶詰まにあくす』の作者Sotomichi氏から、缶詰のプレゼントが届いたんであります。
 舶来物のベーコンや山形名物の玉こんにゃく、さらには『更正之元』という摩訶不思議なものまである。
 Sotomichiさんが紹介してくれる缶詰はどれも珍しく、本当の意味でマニアだなーと思う。
 さて、本日はそのプレゼントの中からB&M ブラウンブレッド(パン)をご紹介したい。




Img_3706_2

 キコキコと、開缶。
 ぎっちりと詰まったパンから、蜜のような濃い匂いが立ち昇る。
 しかし、中身が詰まりすぎて取り出せないっす。




Img_3708

 缶底も開けてみた。
 こっちから押し出そうとしたが、それでも中身は出てこない。
 最終的には缶内側にナイフを入れて、ようやく取り出せたのであった。




Img_3714

 かくのごとし。
 缶側面の、段々になった形がついちゃってるのがおかしい。
 ともあれ、まずは一口...。
 やっ、これは身の詰まったパウンドケーキみたいだ。
 しかし甘い菓子のケーキとは違う。食事として食べられるもので、甘味も少なく、しっとりとしたライ麦パンに近い。
 ライ麦のほのかな酸味が、異国情緒を感じさせる。
 そこでクリームチーズを塗って食べると、相性もばっちり。立派な昼食となった。
 別の日には、スクランブルエッグとともに食してみた。あるいはバターを塗ってみた。
 様々な食材との相性が良く、まさにパンとして食べられることが判明した。忙しい朝に便利だろうなと思う。
 Sotomichiどの、これは面白かったです。ありがとうござりました。




 内容量:453g
 原材料名:水、全粒粉、糖蜜、ライ麦、乳清、加工コーンミール、ベイキングソーダ、バターミルク、塩、コーン油
 原産国:米国(オレゴン州ポートランド、Burnham & Morrill Co.,