キャンプには缶詰がよく似合う
せっかくだからいろんなやつを持っていこう
トマト缶を開けると、何故かひたすら煮込みたくなる
豆と豚肉を加えればすなわち、ポーク&ビーンズ
やけどしないように、大きな木のスプーンで食おう
この美味さときたら、たまらないぜ!
焼き鳥缶を温めようと缶ごと焚き火に放り込み、爆発させた友人がいる。
貴重な食料を吹っ飛ばさないために、必ずフタを開けてから加熱しましょう。
焼き鳥缶を温めようと缶ごと焚き火に放り込み、爆発させた友人がいる。
貴重な食料を吹っ飛ばさないために、必ずフタを開けてから加熱しましょう。
先々週のこと。
私のもとに、一通のメールが届いたのであった。
「缶詰ブログをTBSテレビでご紹介したいのですが、番組に出演していただけますか?」
おお、読者諸賢よ! 私と缶詰たちが、ついにテレビに出ることになったのですぞ。
その番組とは、毎週土曜日にBS-iで放送されている
『BLOG@GIRLS』というもの。失敬ながら、今まで観たことがなかった。
さて、収録当日である。
番組中、三つの缶詰さんを食べる企画があったのである。
その栄誉に選ばれたのは、
1、パンの缶詰
2、スルメイカわた入り姿煮
3、さつま芋のシロップ漬け
という、堂々たるメンバーであった。
ちなみに、3番のさつま芋のシロップ漬けは、まだここでご紹介していなかったものである。
何となれば、この収録のために用意された缶詰さんなのであった。選抜隊の中でも、更に精鋭といったところ。
「頼むぞ」という気持ちになる。
「美味いと言ってくれ」と祈らずにはいられない。
進行を務めてくださったのは夏川純さん、食べてくださったのは辺見えみりさんとゲストの中川翔子さんであった。
パンの缶詰は好評であった。
「普通に美味しいねー」
さすが実力者である。
ところが、『スルメイカわた入り姿煮』がテーブルに出たとたん、翔子さんが
「グローい!」と叫びあそばされた。
和やかな雰囲気は一変する。心臓が早鐘を打つ。
考えてみれば、イカ墨の溶け出した黒い汁に、丸ごとのお姿で浸かっているスルメイカは、女性にはキビシかったのである。
さつま芋のシロップ漬けは、いずれあらためてご紹介するつもりである。しかし、このスタジオでの評判はさんざんなものであった。
「金時イモの、パンチが欠けたような」byえみりさん。
翔子さんは押し黙っていらっしゃる。
夏川さんが困惑していらっしゃる。
ますます焦らずにはいられない。
しかし私もまだ食べてなかったので、その場で一緒にパクついてみたが...。
缶詰さんが日の目を見ることが出来ました。放送は7月29日(土)の夜9時からであります。
Oi Corporationをはじめ、関係各方々、感謝多謝です。
追:この記事は『BLOG@GIRLS』“第5回 予告動画”にトラックバック。
「業界掟破りの予告ムービー」に、少しだけワタクシが映っております。
追:番組を観てくださった『毎日、あらし日和』さんの
“数年に一回は耳かきをして血を出します。それが今日でした”
にもトラックバック。
「鹿肉って食ったことある?」と悪友Aが尋ねる。
「ないねえ。いつか食ってみたいねえ」と私が答える。
「アメリカ人には鹿肉を好む人が多いらしい。牛肉なんかよりずっと美味いんだそうだよ」とAが続ける。
電話での彼の声には、何故か笑いをこらえているような雰囲気が感じられた。
「ほほーう! そりゃあぜひとも試したいもんだ」その微妙なニュアンスを取りあえず無視し、私は快活に答えた。
「本当に食いたいか?」
「食いたい。しかし滅多に食えないだろう」
「実はな...」
タバコの煙を吐き出す音が、受話器越しに聞こえた。Aはヘヴィースモーカーなのである。
「あるんだよ、鹿肉が」
「なんですと!」私は思わず大声をあげる。
「オヤジの友人がな、仕留めてきたらしい」
「え...?」たちまち私は小声になる。
「だから新鮮このうえない食材だ」
「ふ~むむ...」
「ともかく罐詰として送るからさ、食ってみたまえ」
「...」
というわけで送られてきたのが、ハンドメイドの鹿肉罐詰。Aの手によるパッケージデザインは秀逸である。
しかし、肝心の中身の画像を披露する勇気を、私は持たないものである。
“仕留められた”鹿肉は予想よりも濃い色合いで、黒々とした鮮血にまみれていた。そして、あろうことか、腐敗しているようなのだ。物凄い臭気である。
「おい、鹿肉が届いたがね」私はAに電話を掛けた。
「おお、食ったか。どうだ?」
「食ってない」私は子機を持ったまま、換気扇をつけて窓を開け放った。
「腐ってるぞ、これ。クール便で送らなかったのか?」
「え? 腐ってた? なーんだ...」
「だからさ、どうして冷凍の状態で送らなかったんだよ」
「いつも利用するコンビニでな、クール便を扱ってなかったんだよ。面倒くさいからそのまま送っちゃったんだ」
「...」
「でもな、オヤジが言ってたよ。ケモノ臭がすごくて、元々喰えたもんじゃないって」
「...」
「解体の方法が悪かったんじゃないかね」
「...」
と言うわけで、私の鹿肉デビューは、当分先の話しになりそうである。