缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

もっとオリーブを食べよう!

2011-05-18 16:56:46 | 果実

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本日のオリーブ缶はすごいゾ
その名も『カラマタオリーブ』

 ギリシアが好きだ。
 見ている者の心まで染まりそうな青い海。
 その海の色を映し出す、澄み切った空。
 忽然と現れる紀元前の神殿群。
 それらに感嘆し、眺め愛でつつも...。
 口元はちょいちょいオリーブの実をつまんでいる。
 これがまた、素晴らしくウマいのだ。
「やっぱ食べ物が大事だよ、うん」
 花より団子とはよく言ったものであります。
 ということで...。
 本日は世界でも最高品質と言われるギリシア・カラマタ産のオリーブ缶なのであります。




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ダブルで開缶!
左がレギュラー、右がスーパーと名付けられている

 このオリーブ缶は高価であります。
 レギュラーが1,428円、スーパーは1,785円(ともに税込)なのであります。
 それでも食べたいと思わせる理由は2つ。
 まず、オリーブを浸けている水溶液が自然であること。
 オリーブオイルと酢と塩、のみである。
 ひとつ前の記事に出てきたオリーブ缶の水溶液を見てみると、塩、グルコン酸鉄とある。
 グルコン酸鉄というのは色の安定剤として知られているが、それがオリーブ缶(瓶)に使われる場合は、オリーブの実をより黒く着色するために使われるという。
 食べたくなるもうひとつの理由は、使われている実が完熟していること。
 オリーブの実は最初緑色で、熟するにつれ黒紫色になる。
 緑色の段階で収穫すると、歯応えのあるフレッシュな味わいとなる。香りも若い感じだ。
 一方、そのまま樹上で熟成させると実は柔らかくなり、食べたときにしっとりしたうま味がのってくる。芳香も素晴らしい。




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盛りつけは小さくて深い器がよろしい

 かくのごとし。
 手前がレギュラー、奥がスーパーであります。
 こうして見ると、スーパーのほうが実が大きいのが分かる。
 ではでは、失敬してスーパーをひと口...。
 やっ、酸味が利いて、塩気もいい塩梅。ジューシーなウマい汁が飛び出してくる。
 レギュラーのほうは最後にわずかに渋みが残るが、それでもこれまで食べてきたオリーブ缶よりランクが上だ。
 これまで、オリーブ缶は水溶液(缶汁)を捨ててオリーブオイルに浸けなおしてきた。
 しかしこれは水溶液を捨てることはない。何しろちゃんとオリーブオイルが入ってるのだから、液ごと瓶に移し替えて、冷蔵庫に入れておくことにしよう。

 さて、今日も陽が暮れてきた。
 オリーブをつまみながら酒を飲んで、
「夕飯は何を食べようか...」
 こういった気楽な思いに身を任せようか。




 固形量:250g
 原材料名:カラマタ産完熟ブラックオリーブ(種入り)、オリーブオイル、酢、塩
 原産国:ギリシア(輸入販売:川口貿易




オリーブを食べよう!

2011-05-16 18:21:19 | 果実

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かなりヘコんで傾いているが...
缶詰は丈夫さも取り柄なのだ!

 我が国では、大きくヘコんだ缶詰が売られることは
「まず、あり得ない」
 こう言っていい。
 缶詰が店舗に納品された段階で、ヘコみが見つかると、返品されているからだ。
 そういう缶詰を、缶界では
「ヘコ缶」
 こう呼んでいる。
 しかるに、本日イタリアからやって来た缶詰はヘコもヘコ。ヘコみすぎて立ち姿が傾いちゃってるくらいである。
 しかし金属が破損して、穴が開いているのでないかぎり、中身は大丈夫なのであります。




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本日も開缶! 黒々としたオリーブだ




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まずは缶汁をすべて捨ててしまおう
これは主に塩が入った水であります




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水気を切って...




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煮沸した保存瓶に入れる




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そこにEXVオリーブオイルを注いでやろう

 オリーブは缶詰でも瓶詰でも売られているけど、こうしてエキストラバージン(EXV)オリーブオイルの洗礼を受けさせると俄然、風味がよくなるのだ。




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冷蔵庫に入れると油は固まる
常温で早めに使い切るのがいい

 こうしておいて、食べる分だけ実を取り出そう。
 そして、このEXVオリーブオイルにはオリーブの実の風味が移っている。
 それを料理に使うとすごくいいのだ。特にオリーブを使ったパスタなんかバッチリであります。




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 かくのごとし。
 前出のオリーブの実、風味の移ったEXVオリーブオイル、アンチョビ、たけのこ、わさび菜を使ったパスタと相成った。
 オリーブを使うと、いかにも外国料理っぽくて楽しい。
 数百円で海外料理が味わえるのが、缶詰料理のいいところなのだ。




 内容総量:350g
 固形量:200g
 原材料名:オリーブ、塩、グルコン酸鉄(色の安定剤)
 原産国:イタリア


 





郷愁のマーマレード缶

2009-11-24 21:42:17 | 果実

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 活力、明るさ、暖かみ。
そんな言葉が思い浮かんでくるオレンジ色というやつ。いつも我々に元気を与えてくれる色ですなァ。




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 そしてそのオレンジが、生の果物ではなくマーマレードだと、なぜかノスタルジアが沸き起こってくる。
 子供の頃に、給食でマーマレードが出ると、わりと食べない同級生が多かった記憶がある。あの独特の、ほのかな苦みのせいであります。
 かといって大人になってから食べるのかというと、そうでもないと思う。筆者などはそもそも、パンにジャムをつける習慣がほとんどないです。
 だから、子供の頃にそんなに食べてたわけじゃないんだけど、目にするとすごく懐かしい。これがマーマレードの立ち位置ということですかな。




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 かくのごとし。
 ジャムというのは、なぜか冬によく似合う。
 冬といえばですね、筆者は思い出すことがあるんですよ。
 給食の食パンを、教室の真ん中に置いてある灯油ストーブの鉄蓋の上に乗っけて、トーストして食べるのがかなーりの楽しみだったんですよ。
 何しろ熱々の鋳鉄に直に乗せるわけだから、あっという間に食パンは焦げてしまう。その、焦げ臭い匂いが、どこの教室でも漂っていたもんでした。
 そこにマーマレードを乗っけたやつが、筆者は好きだった。一寸苦めのこの味を、何となく大人の食べ物のように感じて、
「やっぱいちごジャムなんかよりマーマレードだよな」
 なぞとうそぶいていたような記憶がある。
 そしてこの缶詰マーマレードは、そんな子供の頃の冬の記憶を、40半ばのオジサン(筆者のことね)に、しっかりと運んできてくれる正統派のお味でありました。

 これは缶詰仲間のこばさんが提供してくれたものです。感謝多謝!
 この記事は『非常食と防災グッズ&ミリメシ』の“オレンジ・マーマーレード缶”と、
『缶詰まにあくす』の“夏みかんマーマレード”にトラックバーック!




 内容量:370g
 原材料名:砂糖、水あめ、なつみかん、みかん、ゲル化剤(ペクチン)、酸味料、香料
 原産国:日本(山口県・全国農業協同組合連合会







JOLCA(ホルカ)生ハム入りオリーブ缶

2009-09-27 11:19:11 | 果実

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 オリーブ缶ってのは、おつまみに最高ですなァ。
 種付きのやつ、種抜きのやつ。あるいは種を抜いて、そこに詰め物をしたやつ(スタッフド・オリーブという)と、いろんな種類が出てるから楽しめる。
 本日ご紹介するのは、何と生ハムの詰まったスタッフド・オリーブ缶。
 スペイン産のJOLCA(ホルカ)というブランドであります。
 スペインといえば生ハムの本場。てことはさ、ちゃんと本物の生ハムが入っているのではないか。




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 さっ、本日も元気に開缶!
 この、表面に油の浮いた液体。こいつは基本的に食塩水であります。
 オリーブのウマさはその塩っ気と酸味。
「食べ過ぎないようにせねば...」
 と思いながらも、ついついその、
「あと一つだけっ...」
 と手が伸びる。そうして酒が“はかいく”んですなァ。




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 切ってみると、中身はこんなの。
 生ハムなのかどうか、見た目では判然としない。まァ、こんな風に中身を調べながら食べるわけじゃないから、いいんだけどね。
 ところでこのオリーブを、本日はある工夫によって、より美味しくいただこうと思うのであります。




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 工夫とはこれ。すなわち食塩水を捨て去り、オリーブオイルに漬け直すこと。
 たったこれだけで、すごくウマく生まれ変わるのだ。
 この工夫は銀座にある缶詰バー『ロックフィッシュ』の店主・間口一就氏が考案したもの。
 自身の料理本で発表しているものなので、ここでも紹介してしまうのだ。




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 これが彼の料理本『バーの主人がこっそり教える味なつまみ』(アマゾンで入手可能)
 どれも可愛らしい料理で、しかも創意に富んだものばかり。きっと、日々の料理にヒントを与えてくれると思う。
 間違いなくいい本ですゾ!

 さ、かのオリーブオイル漬けになった生ハム入りオリーブである。
 中身の塩辛さはアンチョビと同じくらい。しかし噛んでいると、やはり魚とは違う肉の旨味が出てくる。
「あ、確かに生ハム!」
 こういう嬉しさが味わえます。
 さらにオリーブオイルに漬け直されたことで、オリーブ自体の風味がフレッシュになっている。
 こうなればどうしても、シェリーとか、白ワインとか、あるいはハイボールなんかが欲しくなるってもんです。
 みなさんもオリーブ缶で一杯、いかがだろうか。




 入数:300g
 原材料名:オリーブ、生ハム、水、食塩、酸味料、調味料、香料、安定剤
 原産国:スペイン
 輸入販売:大倉フーズ
 価格:300円くらい

 


洋梨のデカダンス~リリー・バートレットペアー缶

2009-04-18 15:22:54 | 果実

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 突然、フルーツを食べたくなることって、ないですか?
 筆者にはあります。
 普段はそれほど好まないのに、何かのキッカケで、ものすごく食べたくなる。
 今回のキッカケは、缶詰仲間のG3さんの記事によるものだった(その記事はコチラ)。
 缶詰のメロンを食べる記事だったので、筆者も缶詰のフルーツを食べたくなったのであります。それは道理であります。
 そこで今回は、リリーさんのバートレットペアー(洋梨)缶の登場と相成ったのだ。



2170 昭和チックな書体で「ハイキング等に」などと書いてある。
 昔は登山やハイキングに缶詰を持っていき、食べ終わった空き缶は潰して土に埋めてきたっけ。
 今にして思うと、民度の低い時代だったんですねー。
 それにしても「ハイキング」って言葉、聞かなくなったな。
 少女漫画の『チッチとサリー』とか想い出すな、うん。




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 缶の素材はブリキ。そして開缶方式はキコキコ式。
 正当な昭和風であります。
 チッチとサリーも、ハイキングデートでこうして開けたことでしょう。



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 それっと、開缶。
 わずかに酸味の加わった甘い香りが立ち昇る。
 ところでブリキ缶って、微量の錫(スズ)が缶の中身に溶け出しているのをご存じですか。
 そもそもブリキは、鉄に錫をメッキして作られる金属。
 果実や野菜に含まれる酸が、その錫を少しずつ溶け出させているのだ。
「どうしてそんな素材を使うのだ?」と疑問に思われる読者も、おられましょう。
 微量の錫は、果実・野菜の香りや色合いを保つ作用があるんだそうです。
 だから今でも、果実・野菜の缶詰にブリキ缶が多く使われているんですね。
 ちなみに、摂取した錫は体内に蓄積されることなく、排出されるらしいです。良かった良かった。



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 かくのごとし。
 なんつーかこう、退廃的なオーラを放ってます。
 清貧な昭和のイメージとは真逆。どうして洋梨っていうのは、こういうデカダンスな香りを放つのでせうか。
 幸水なんかは、どちらかというと清潔、質素、爽やかでみずみずしいイメージがある。
 しかし洋梨は何だかけだるい。チッチとサリーにも似合わない。
 ま、それはさておき、肝心のお味はというと...。
 シラップの甘みの奥から、洋梨の香りが少し遅れてやってきます。
 あの、柔らかいんだけど砂粒っぽい、洋梨特有の歯触りも味わえます。
 加熱殺菌してるのに、こういう歯触りが残るのはすごいことだと思う。

 というわけで、筆者は退廃的な気分になったので、これから午睡を取ろうと思うんであります。
 起きたらまた食べよーっと。




 固形量:230g
 内容総量:410g
 原材料名:洋なし、砂糖、酸味料
 原産国:日本(リリーコーポレーション)、原材料は南アフリカ



追:この記事は『缶詰が好きです』“缶詰メロンのこころダ~”にトラックバーック!



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翌朝はパンに乗っけてトーストした
かなーり美味でありました