缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

ピカンテなアンチョビ

2005-01-31 16:22:01 | インポート

 毎日、冷たい風が吹くようになった。これからもっとも寒い時期に入ることは分かっているのだが、しかし夜更けて轟々と唸る風の音は、我がライフに陰気な響きを与えている。布団に潜り込み、まんじりともせずに「ああこれは春一番である」と暗示をかけてみる。すると目の前に菜の花桃の花桜の花が咲いた気がして、ほんのわずかだが嬉しくなった。しかし布団から顔を出すとやはり寒風吹きすさぶ一月の終わり。お花畑は妄想の彼方へと去った。

 

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 Aliciがかたくちイワシ、だったと思う。あるいはアンチョビであろう。それがinサルサ・ピカンテとある(各画像クリック拡大可能)。サルサはソースで、ピカンテは唐辛子だった、と思う。つまりこいつは寒い時期に最適の辛~いアンチョビさんだ。

 

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 くるくる巻いてあって可愛いらしいぞ。オイルの赤い色といい、きつい匂いといい、すごく辛そうで頼もしい。 

 

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 かくのごとし。パスタ用に人参とオリーブのソースを作ったのだ。ここにピカンテなアンチョビさんを使用した。
 以前ご紹介したマリアーノさんのアンチョビよりも、弱い熱で簡単に溶けた。辛み成分に浸っていたためと思われる。そして一尾がやや大きめ。この量に対して一尾で充分であった。
 食してみれば、意外にも辛みは穏やか。塩分もあまり強くない。缶の表面にある写真のように、そのままオードブルとして食べてもイケるかも知れない。

 すっかり腹が出来たところでテレビをつけたら、伊豆のどこかで梅が満開とあった。ああ、季節は巡る。轟々と唸る寒風よ、はやく南からの風になっておくれでないかい。

内容量:50g
原材料名:イタリア語表記のため不明(もはや完全にワンパターンだ)
原産国:イタリア


TRIPPA(トリッパ)

2005-01-22 15:19:34 | インポート

「腹減った腹減った腹減った...」と心の中で呪文のように繰り返しながら地下鉄を降りた。都営三田線三田駅で地上に出て、第1京浜を渡る。快晴だ。
「何喰う何喰う何喰う」と今度は具体的な行動の指針を呪文にして、JR山手線田町駅の高架を渡って芝浦へ。ラーメン屋や鮨屋がユーワクするのだが、そこは「内食内食内食...」と今度は外食に対する戒めの呪文で抵抗。そうしてようやく家に帰ってきて、缶詰さんを開けるのである。これなのだ。

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 トリッパとは牛の第二胃袋。我が国では何と称するのか分からぬが、モツ煮屋さんに行けばあるはずである。この胃袋を大きめの千切りにして、白ワインとかビネガー、ハーブで煮ながら匂いを消しつつ、トマトで煮込んだ料理らしい。まずは缶を開けて中身を鍋へ。今回もややネコ缶化しているが、気にせず弱火で暖めた。

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 机に戻り、しばしお仕事に熱中。ある語句を違う表現で書きたいのだが、なかなか出てこない。原稿をパソコン(ワープロ)で書くようになってから、こういう事態が増えている。うんうん唸っているところでトリッパを想い出し、鍋の蓋を開けた。

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 わわわわ。激しいモツ臭である。冷静に考えてみれば当たり前なのだが、こういう匂いは店で嗅ぐものだという観念があるようだ。ともかく充分に熱くなったのでスプーンで一口。
 おお、やはりこれはモツ煮。スープがトマトではあっても、とろっとしているところや臭みが魅力的なところなど、我が国のモツ煮と同じ発想で作られた料理である。開高健だったら目を細めてすすりそうである。
 本日は思いがけないメニューで腹が満たされた。それにしても、イタリアっていろんな料理があるのだなあ。

内容量:420g
原材料名:イタリア語表記のため不明(ややマンネリ化してきた)
原産国:イタリア~よおく見たらKRAFT®社のものであった


Insalatissime(インサラティッスィメ)

2005-01-19 16:11:02 | インポート
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 新春イタリア缶詰企画、第二弾なのである。RIO mare®というところで出している、お米のサラダの缶詰である。
 お米のイタリア料理と言えば、真っ先に思い浮かぶのはリゾットだ。しかしかの国ではこのようにしてお米を固めに炊いて、サラダをこしらえる習慣があるようである。

 

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 かくのごとし。表記にRISO e TONNOとあって、これは飯とツナということらしいです。他に人参とかグリーンピースとかオリーブも混ざっていて、全体がオリーブオイルにまみれている。ほんのり塩味なので、素材の味とオリーブオイルの風味がなかなか美味い。暖めもせずにみんな喰ってしまった(あ、サラダだから冷たいままでいいのだ)。
“開けてそのまま口中へ”、という手抜きお手軽さこそが缶詰瓶詰さんの醍醐味である。これはまさにそれを味わえた逸品であったよ。うん。

内容量:160g
原材料名:イタリア語表記のため不明
原産国:イタリア
 


Manzotin®(マンゾーティン)

2005-01-12 15:31:20 | インポート
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 年が明けた。
「明けてしまった...」とやや呆然とした感覚を憶える御仁もいらっしゃると思う。それは歳をとった証拠である。
「平成がもう17年だって!?」と小さく叫んでしまった御仁も、そう思うのはやはり歳をとった証拠である。御同輩諸賢、残りの人生を謳歌するべく画策しようではないか。書を捨て街に出ようではないか(意味混迷)。
 さて、2005年の一本目は予告通り、イタリアはフィレンツェ在住のalbero4さんから送っていただいた缶詰さんの中から、Manzotin®というやつをご紹介したい。これは以前“リビーコンビーフ”の回でkiyominaさんとalbero4さんがコメントで噂していたものなのである。それを読み直してみると、何というか、え~、一体どんな味なのかという疑問期待はカクジツに高まりました。
 

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 ニャンだ? どう見てもこれは...。その辺を『neco de R』湿った飯シリーズの“チャオ とりささみ&ほたて貝柱”にトラックバックしておいて、スプーンで一口。

(-_-)

 大変に大変に薄味。ストレートな表現がお好みの方なら「無味」という言い方も可能かもしれない。これは食べてみてもやっぱりネコ缶そっくりである。ゼラチンの中に入っている肉片は、微かな香りと繊維質から想像するに、恐らくぶーちゃんだと思われる(多分)。歯ごたえがあって、小さいくせになかなか食べ応えがある。一口、二口と味を探っていると、いつの間にか完食してしまったではないか。恐るべしManzotin®。今度食べるときには、缶詰表面に印刷されているようにサラダに投入してみようか知らん。

内容量:70g
原材料名:イタリア語表記のゆえ不明
原産国:イタリア
追:後日思いついて、納豆に混ぜて食してみた。実に美味かったのである。ツナ缶混ぜ納豆とそっくり。
追2:イタリア語に詳しいお方に訊いたところ、ぶーちゃんではなく牛ちゃんでは(manzoが牛肉)、とのことです。