缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

やあ缶詰さんがやってきたぞ

2005-09-27 12:27:24 | 日記

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 ブログ仲間のdii-chaiさんから、タイ出張の際に買ってきてくれた缶詰さんたちが届いた。読んでいて吹き出してしまうような愉快な手紙も同封されており、実にありがたく嬉しく思っているのである。こんな重いものをありがとうありがとう。

 思えばこの缶詰ブログ、なぜか手元にたくさんあったサバ缶から始まった企画なのであった。辛いとき、哀しいとき、いつもそばにいたのは缶詰さんたちであった。嗚呼、泪をこらえながらコキコキ開けたサバ缶、サンマ缶たち...。
 しかしちゃあんと想い出してみると、楽しいときにも缶詰さんたちはそばにいたのだ。虚飾はイケナイ。
 今回のdii-chaiさんのお土産は、スープ缶がメインとのこと。なんとなれば、次回からは汁物連続の企画と相成るのでござる。これからの気候にはぴったりなのでござる。


ローザ、再び襲来!

2005-09-20 20:05:31 | 汁物

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 読者諸賢のみなさんの中にも、憶えておいでの方がいらっしゃるかもしれない。その名もローザ・スパイシーツナクリアカリー...。
 凄まじい缶詰さんであった。その辛さ熾烈を極めており、辛いものはわりと得意であった私が、敗北を認めざるを得なかったのだ。
 その強豪さんが、今、再びご登場なのである...。

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 それ見たことかかくのごとし。開缶はプルタブ方式になり、パッケージは若干の進化を遂げているようだねdii-chaiさん(これも彼からの頂き物でござる)。しかし、しかしこの香り...。
 ああ、私は一年前をまざまざと想い出すのである。これをそのまま食べるわけにはいかぬ。箸の先についた分を舐めるだけでも、辛いほどなのだ。

 だいぶ迷ってから、豆乳をたっぷりと投入してスープカレー(食べたことないけど)にしてみた。味が薄まった分はブイヨンで調整。
 うん、これは美味い。汁の量は元の4倍くらいになったわけだが、それだけ薄めてちょうど良い辛さということだ。それでも、続けて口に運ぶと、頭頂部やうなじからの発汗が著しいほどだ。
ゆめゆめ、タイの缶詰さんをあなどってはイケンぞ諸賢!


内容量:155g
原材料名:タイ語ゆえ判読不能
原産国:タイ 


缶詰のある風景『ハツカネズミと人間』

2005-09-13 15:19:39 | 連載もの 缶詰のある風景

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 ジョージはたきぎの山に歩み寄って、枯葉に火をつけた(中略)。豆の缶詰を三個取り出す。それをほのおに触れない程度に近づけて、火のまわりに置く。
「この豆はたっぷり四人分はあるぜ」とジョージが言う。
 レニーはたき火ごしにジョージを見詰めた。「おらあ、豆にケチャップをかけるんが好きだな」とがまんしながら言う。
「おい、ケチャップはねえんだよ」ジョージはどなった。「ねえものにかぎって、おめえはほしがるんだからな」
 ジョン・スタインベック『ハツカネズミと人間』訳/大浦暁生 新潮文庫


 スタインベックは、キャンピングの情景を描くのが巧い。ヘミングウェイに勝るとも劣らずといった描写力である。
 しかし豆の缶詰なんて、そんなに消費されているものであろうか? 米国の小説にはよく登場するけれども。
 私の知っていることは、以下の通り。

1、豆は身体にいいから食べなさい、とママに言われて育った。
2、生産量が多いから安い=ビンボーさんでも食べられる。
3、調理が面倒なので豆の缶詰で済ませてしまう。
4、しかし本当は、豆よりいい物を食べたがっている。


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 かくのごとし。これはひよこ豆というものだ。哀れなレニーの替わりにケチャップをかけてみた。
 
 アメリカの豆料理と言えば、ポーク&ビーンズが思い浮かぶが、この二人は豆だけを缶詰から直に食べている。他には乾し肉一つとて持っていない。
 渡りの労働者である彼らは慢性的に貧しいのだ。しかし、夢はポッケから溢れるほどに持っている。
 その夢が後の悲劇につながろうとは、火を前にして豆を頬張っている今の二人には、まったく予想出来ないことなのである。ジンセイなどというものは、ほんの些細なきっかけで全てがひっくり返ってしまうものなのである。
 といっても、これは小説だけどね。


固形量:227g
内容総量:439g
原材料名:ひよこ豆、砂糖、食塩、塩化カルシウム、酸化防止剤(EDTA-Na)、漂白剤(亜硫酸塩)
原産国:米国

追記:いかんいかん、お味を書くのを忘れていた。表面にはわりと歯ごたえがあり、中はさりさりと粒子感がある。大豆や小豆のようなねっとり感がないのだ。これは煮込み料理にいいだろうなぁ。


サーモン中骨水煮 

2005-09-08 00:56:40 | 魚介
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「♪骨ロック~(骨ロック~)♪」
 という歌が、『みんなの歌』の中にあったと思うのだが。ガイコツがダンスを踊っていたと思うのだが。
 突然、そんなことを想い出す私は三十九歳。そうなのだ、今回の缶詰さんは、骨ばかりを集めて詰めたという中骨水煮缶なのだ。
 サバ缶などでも、骨部分だけを偏愛する骨マニアが多いと聞く。こうしたお魚缶詰さんの骨は、奥歯で噛むとほろりさくりと崩れて、実にいいものなのである。


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 ぱきりっ、とプルタブを引っ張ると。
 やややや。骨というより、身がいっぱい入っている。
 一寸箸で持ち上げてみると、骨の周囲にたっぷりと肉(中落ち?)がついているようだ。これは大変オトクな話しではないか。骨も美味いが、中落ちと言えばこれは人もネコも目を細めて喜ぶ部位ではないか。


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 かくのごとし。骨部分がどれくらい入っているのかと並べてみました(奥に一寸見えているのは身の部分)。
 こうして見ると、太くて立派な背骨がたっぷりと入っている。そこから両側に伸びた骨(人間で言えば肋骨)のほうも、尖っているくせにしっとりと柔らかそうだ。
 しかし、何だか殺伐とした光景になってしまった。おもしろ半分でこんなことをするべきではないのだなぁ。
(注:最初はカラー画像だったのだけれど、モノクロのモザイク入りに差し替えました)
 奥歯のあいだで、骨がほろりと崩れていく。我知らず焼酎を口に含む。ふと秋の忍び寄る足音を聞く。また一口、骨を噛む。
 ああ、身もココロも、いや違った、身も骨もほろほろろと崩れていくサーモンよ。今度生まれ変わったら、大きな鷹にでもなるがいい。合掌。


内容量:90g
原材料名:サーモントラウト中骨、食塩(それだけ!)
原産国:日本  


地味だが再利用 

2005-09-06 10:55:10 | 缶詰考察
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 かしゅかしゅかしゅ...。
 今日も今日とて、缶詰開ける。
 先週はトマト缶2ケ、ツナ缶1ケ、スパム缶1ケを開けた(記事書かなかったケド)。
 缶ビールに至っては6~8缶開けたかもしれない。
 フツーの生活の中で、ずいぶんと空き缶を作り出しているのだなぁと、ふと思ったりする。外食をしたときも、厨房ではいくつもの缶詰が開けられているはずだし。
 そこで、何となく、空き缶の個人的再利用をしようかと思ったりする。分別ゴミで出せば、空き缶たちはちゃんとリサイクルされているのだけれど、そこはあくまでも心情的に、自分のとこでやってみたくなったのである。


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 そんなときの強い味方がこれだ! 米国はイリノイ州からいらした、ゼラチンローヤルデザートさん。
 そんなときとか言いながら、私、このゼリーが大好きなだけですが。簡単に出来て、味が濃くて、いろんな種類があって。ゼリーって言ったらこれに決まりなのです。無果汁だけど...。


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 かくのごとし。本当はこの記事のタイトル、「缶詰を作ろう!」とかにしようと思ったのだけれども、フタもしないで再利用しただけでは、そんな大きなことは言えないなぁと考え直しました。
 こうして空き缶(空き瓶)を再利用するときには、内側をしっかりと熱湯消毒すること。これが肝要です。ゼリーなんか、細菌の培養に使われるくらいだもの。彼らにとっては高級羽毛布団のようなものだもの。

 外国の缶詰さん瓶詰さんのパッケージには、食べたあとで捨てるのが忍びないような、愛らしいデザインのものが多い。そんなときは迷わずゼリーを作ってみましょう。オレンジ、パイナップル、グレープ、ストロベリー...。冷蔵庫の中は美しいサイケ調の光に輝くでしょう。自分であかりを灯しましょう。


缶詰さんじゃないけど、一応書くか。
内容量:77g
原材料名:砂糖、ゼラチン、酸味料、ph調整剤、食塩、香料、着色料(黄4、赤40)
原産国:米国
一応、缶詰の記事だかんね。うん。缶詰だ。

追1:果物缶、野菜缶は使わないほうがいいかも。錫の匂いがつくからです。
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