缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

缶詰スペインバル「OGA BAR」がオープン

2016-04-28 09:15:18 | 缶詰のあるお店

BARと書いて「バー」と発音するのは英語圏。スペインなら「バル」になるし、イタリアなら「バール」になる。

4月28日に開業する「OGA BAR by 小笠原伯爵邸」はスペイン缶詰専門のBAR。だから読み方は「オガ バル by 小笠原伯爵邸」となる。

今や缶詰バーは各地に開業しているが、スペイン産缶詰だけに特化した業態は初めて。というのも、小笠原伯爵邸はスペイン様式の建築で、そのエキゾチックな雰囲気を生かしたスペインレストランとカフェを運営しているのだ。

今回、そのカフェを缶詰バー、じゃなかった缶詰バルとしてリニューアルするというので、発表会にお邪魔してきたのであります。

 

この扉を抜けると...。

 

温かみのある心地よい空間が広がる。

白壁と、木をふんだんに使った調度品。適切で控えめな照明。

スペイン的でもあるし、あるいは高原の別荘にでもいるような気分になれる。

この日は立ち飲み風になっていたが、実際の営業では椅子も置くとのこと。

 

明るい外光もたっぷり入るのがすごく好き。

 

ガリシア地方の「クカ」に「ポルト・ムイニョス」は、当ブログでも何度か紹介している素晴らしい作り手。

ほかにも「パコ」や、「ラ・ブルフラ」という日本初上陸のブランドもある。

 

おつまみにはオリーブや干しいちじく、枝付き干しぶどうなどもあり。

オリーブは敷地内に育つ樹齢500年のオリーブの実を、スタッフ自ら漬け込んだそうな。

 

飲み物は缶詰バル用にセレクトしたシェリー、ワイン、ビールにカクテルなど。

生ハムが原木で置いてあるのも嬉しい。

 

この日は中庭が試食・試飲スペースになっていたが、通常営業でも中庭を開放するそうだ。

 

缶詰はひと缶ずつ提供される。希望すれば温めてもらえる。

値段は税抜きで800円から2500円くらいの予定。だから3~4人で出掛けて、シェアしながら愉しむのがいいと思う。

 

僕がこよなく愛する「エリテ」のアンチョビもあった。塩気がきつくなく、むしろ甘みを伴ったうまみが缶じられるので、ひとりで2~3尾はぺろりといける。

シェフのあいだでは「海の生ハム」と称されているらしい。

 

アーティチョークや赤ピーマン、青唐辛子の酢漬けなどスペインの瓶詰もある。

 

同邸レストランのスペイン人シェフ、ゴンサロ・アルバレスさんが、マテ貝とザル貝に特性ソースを掛けてくれた。

缶詰を食べるときに、塩レモンソースやにんにく&パセリソース、ピリ辛鷹の爪オイルなど、ちょい足し調味料が自由に使えるのだ。

 

スペインには缶詰を出すバルがいくつもあるが、それらは「缶詰バル」とは呼ばない。

なぜと申すに、バルのメニューとして、缶詰がごく当たり前のように提供されているからであります。

バゲットにツナを乗せただけ。アンチョビ&チーズを乗せただけ。あるいはオイルサーディンを乗せただけ。

そこにフレッシュなオリーブオイルをかければ、もうそれだけで美味しいおつまみになる。

スペインの缶詰は素朴なものばかりで、基本的には塩味を利かせたオイル漬けがメイン。あとはパプリカを使ったガリシアソース漬けとか、ワインビネガー漬けとか、せいぜいそんなもの。素材そのものの味を好むのは、実は我々日本人と共通しているのだ。

そんなシンプルな愉しみ方を “ど直球” で提供してくれるのが「オガ バル」。これまでありそうでなかったお店であります。

 

 

 


新たな鯨肉缶が登場!

2016-04-26 10:07:28 | 

芸人のなかには、鯨肉を食べて縁起を担ぐ人がいるとか、いないとか。

鯨の音読みは「げい」。鯨を食べて芸(げい)を磨くと、こういう洒落なのであります。

ということで今回は鯨缶。4月に発売されたばかりのニューフェイスだ。

 

ぱかっと開缶。

芸肉、じゃなかった鯨肉はすじの部分を使っている。だから品名は「鯨すじ煮込み」である。

にんじんとこんにゃくも入っていて、それらをもつ煮込みのような味付けに仕上げてある。

しょうがをしっかり利かせ、ややピリ辛で、にんにくのコクもある。それらが具材にまんべんなく染みこんでいる。

面白いのは、鯨肉特有の獣っぽい匂いがあまりしないこと。僕はあの匂いが好きなのだが、クセがないということは、これまで鯨が苦手だった人にもいいかもしれない。

 

煮込みとなれば、ほら。

木綿豆腐を食べよい大きさに切って、ねぎも青いとこをちょいと刻んで、一緒に煮てやる。

少し水を足すと焦げ付かないですよ。

 

かくのごとし。

折しも若葉が芽吹くころ。昼は温かいが夜は冷えるという、そんな季節にはあつあつの煮込みが美味しいわけで。

でも、合わせる清酒は冷やがいいわけで。

いや、ぬる燗でもいいし、なんなら飛び切り燗でもよし。

つまりは、美味しい煮込みにはどんな酒でも合うということ。

 

固形量:65g

内容総量:110g

原材料名:鯨肉、にんじん、こんにゃく、しょうゆ、発酵調味料、砂糖、しょうが、動物たん白加水分解物、にんにく、唐辛子

原産国:日本(販売:共同船泊 製造:岩手缶詰)

参考価格:税込380円くらい

 


熊本このしろアヒージョ缶

2016-04-02 12:36:08 | 魚介

読者諸賢よ!

缶界は昨年からアヒージョが熱い。

大手メーカーだけでなく、地方の企業が次々と独創的なアヒージョ缶を出しているのだ。

この「熊本このしろアヒージョ」も、熊本で飲食店を展開している「漱石」という企業が開発したもの。

熊本・八代名産の「このしろ」を使ったアヒージョなのであります。いったいどんな味なのか、期待が高まるではないか。

 

ぱかっと開缶。

このしろは“こはだ”が出世した魚だが、その特徴的なドット模様の皮目がきれいに残っている。

この皮目を見ただけでもよだれが出てくる。

そのまま頬張ってみると...。

身が引き締まって歯応えがあり、それでいてモソモソ感はない。

塩味が利いていて、いかにも酒に合いそう。魚の風味もよく判る、誠においしいアヒージョであります。

 

かくのごとし。

鍋底に野菜を敷き(今回はわさび菜)、上から缶のオイルをすべて注ぎ、このしろを並べてフタをして、魚焼きグリルで7分加熱。

そのフタを開けた瞬缶、モーレツに食欲をそそるアヒージョの匂いが立ち昇った。

熱々になったこのしろは風味が俄然、増している。身に含まれる脂もやわらかく全体に回っている。

にんにくの匂いも香ばしくなった。

そうして、それらのうまみを吸い込んだ野菜も当然のごとく、ウマい。

 

このアヒージョ缶の缶(勘)所は、味付けがとても自然なこと。

塩のほかに缶じるのは、強めのにんにくと唐辛子の辛さ、ほぼそれだけである。

野菜エキスや化学調味料の匂い・味がしない。そこがすごくいい。

 

 

固形量:45g

内容総量:70g

原材料名:このしろ、オリーブ油、ガーリックフレーク、食塩、唐辛子、バジルパウダー

原産国:日本(熊本 販売:株式会社漱石

参考価格:540円(税込)