東京から来た缶詰の餅と缶詰のゼンザイを持っていくと、森は缶詰の日本酒と、缶詰の福神漬けと、缶詰のミツマメをだしてくれた。そこへ他社の記者が何人も缶詰のタクアンや缶詰の蒲焼や缶詰の豆腐などを手みやげにして遊びにきたので、たちまち部屋が缶だらけになってしまった。
開高健『輝ける闇』
ベトナム戦争へ従軍記者として参加した開高健氏の、体験をもとにしたガッツのある小説の一文である。
この小説は~開高健の作品はすべてそうだけど~心底から気合いの入った文章に溢れている。
「徹底的に正真正銘のものに向けて私は体をたてたい。私は自身に形をあたえたい」
なんて文章が所々で表れてくるのだ。
小説家というのはすごいなーと思う。
さて、今回登場するのはあんみつとマンゴープリンの缶詰であります。
あんみつ缶は何と、江戸時代から続く老舗、榮太樓總本鋪の商品なのだ。
パッケージフィルムを取り去る
両商品ともシロップやこしあんが付属してる
ぱかっと、開缶!
マンゴーの匂いが立ち昇る
かくのごとし、マンゴープリンであります。
マンゴーという果物は、不透明な甘さがありますね。ココナツミルクっぽいべたりとした甘さ。パパイアなんかも同じで、それがいかにも南国の果物という印象を受ける。
このマンゴープリンも、見事にそういう不透明さを表現しています。
甘さはかなり控えめ。付属のシロップをかけると、とたんに菓子っぽくなる。
かくのごとし、榮太郎さんのあんみつであります。
付属のこしあんと黒みつをかけて頬張ると、何とも懐かしいお味がする。
大体、あんみつなんて幼少の頃以来、食べたことがない。
思ったより甘くないもんですね。表面に黒みつがついた寒天が、涼感たっぷりで美味。
あいだにこりこりとした豆が入っていて、これは何の味もしない。寒天やフルーツといった柔らかいものばかりなので、合間に歯応えを楽しむためのものなんだろうなーと思う。
これ、赤えんどう豆というらしいです。
ところでパッケージフィルムをよく眺めたら、あんみつの食し方を間違えておりました。
缶を開けたらシロップを捨てて、寒天やフルーツの具だけになったところに、こしあんと黒みつをかけるようです。
道理で味が薄かったわけだ。しかし、筆者には好みの甘さだったし、あんこの溶けたシロップは美味かったですぞ。
まるごとマンゴープリン
内容量:240g
原材料名:プリン:砂糖、ブドウ糖果糖液糖、マンゴーピューレ、植物油脂、乳蛋白、ゲル化剤(増粘多糖類)、乳化剤、香料、酸味料、リン酸塩、酸化防止剤、シロップ:還元水飴、酸味料
原産国:日本(静岡、清水食品)
黒みつ あんみつ
内容総量:255g
原材料名:本体:寒天、砂糖、桃(白桃、黄桃)、パインアップル、みかん、赤えんどう、酸味料、ゲル化剤(増粘多糖類)、乳酸Ca、黒みつ:砂糖、黒砂糖(沖縄産)、水飴、こしあん:砂糖、小豆(北海道産)、還元水飴、寒天
原産国:日本(東京、榮太樓總本鋪)