農林水産大臣賞受賞缶だゾ
食べ物の名の由来は面白い。
例えば、青森の郷土料理[いちご煮]。
いちごを煮たわけでなく、ウニとあわびのすまし汁なのだが、その半透明の汁にウニが浮きつ沈みつする姿が、朝霧に沈む野いちごに見えたから、その名が付いたと言われている(野いちごは赤ではなくオレンジ色)。
沖縄の[チキアギ]はさつま揚げの一種。さつま揚げは[つけ揚げ]とも呼ばれ、それが沖縄風に訛ってチキアギになったとか。
そして、本日のがめ煮であります。
製造元の一番食品によると、
①根菜とがめ(博多弁ですっぽんのこと)を一緒に煮込んだから
②あり合わせの食材を“がめ”くりこんで(なんでもいろいろ)煮込んだから
など諸説あるらしい。
ともあれ、その正体は筑前煮なんであります。
本日も元気に開缶!
やっ。具材が多種、揃っている。ずいぶん手間の掛かっていることだ。
ひと口サイズに揃えた里芋の、何と愛らしいこと。
「おお、よしよし。今、食べてやるからな」
思わず声が出てしまう。
かくのごとし。別容器に移して電子レンジで温めたのち、盛りつけた。
缶内には煮汁がほとんど入ってなかった。これは実は、高度な技術がないと出来ないのだ。
では、失敬してひと口...。
むっ。砂糖を利かせた甘めの味付けであります。なるほど、こういう味付けもあるのか。
そういえば筆者は、本場九州で筑前煮を食べたことがなかった。だから、作るときには自分好みの味付けにしていたのだ。
ハスとごぼうの、さっくりしながらねっとりしたとこ。
タケノコのしゃきしゃきしたとこ。
どんこ(椎茸)を噛みしめるとウマい汁がほとばしる。
これだけ具材が多いと心愉しくなってくる。さらに彩りが欲しい方は、絹さやを茹でて添えれば充分でありましょう。
固形量:280g
内容総量:330g
原材料名:たけのこ、にんじん、さといも、ごぼう、れんこん、しいたけ、鶏肉、こんにゃく、砂糖、チキン油(!)、食塩、しょうゆ、なたね油、発酵調味料、調味料(アミノ酸等)
原産国:日本(福岡・一番食品)
参考価格:840円
この記事は『缶詰まにあくす』“博多がめ煮”にトラックバック