友人がパリ土産を届けてくれた
老舗食品店フォションの缶詰であります
言い方で印象が違ってくること、よくありますね。
「メシ食う?」
と言われるのと
「ご飯いただく?」
では、まるで違う。
「それ、やめてくれよ」でケンカになりそうなところも、
「それは遠慮していただけますか」と言い換えればカドが立たない。
単語自体も言い換えることで雰囲気が変わる。ポテトチップスをポテチと省略すると、ちょっと可愛い感じがするけど、年始の挨拶が
「あけおめことよろ」
ではいかにも品がない。
食べ物の世界でも、言い方はとても重要だ。
猪や鹿の肉と聞くと、人によっては
「そんなケダモノ食べるなんて、いやっ」
毛嫌いするでありましょう。でもそれを
「ジビエだよ」
こう言い換えれば、何か野趣溢れる美味を味わえるような気がしてくる。
ということで本日の缶詰は、フランスのフォションで出しているジビエのテリーヌ缶5種セット。
中身は何と野生の猪に兎2種、鹿2種というケダモノパラダイスであります。
テリーヌにはクラッカーが便利。添え物も用意しよう
一体どんな味なのか!? 期待が高まってくる
最初は“飼育された”兎。肉質が細かく柔らかい
どこか白身魚っぽい上品な匂いで、臭みは皆無
ピンクペッパーの澄明な辛みが合います
次はノロジカ。小型の鹿だそうだ
赤身の繊維質で噛み応えがある
相当オニオンが利いてるから、元は臭いのかも
“野生”の猪。臭みのない豚肉といった感じ
やはり豚にはレモンがよく合うなァ
今度は野兎。最初はレバー臭が強めだ
しかし食べるとあん肝っぽい淡い風味
これもレモンがよく合う
最後はアカ鹿。繊維質があって牛肉っぽい
すだちの皮のスライスが相性よかった
各種、肉の食感を存分に味わえるテリーヌでありました。
それぞれラベルを見ながら食べると味が分かるのだけど、ブラインドテストをされたら
「どれがどれやら...」
判然としないと思う。それだけ、日本人にはまだまだ馴染みの薄い食材なのだ。
添え物はオリーブの輪切りやレモンスライスなど、香りも味も強いものがばっちり合いますゾ♪