逆境の時こそ明るく振る舞うことが大事
──お金と成功は、ピンチの時のちょっとした対応の違いでもたらされる! なぜか不景気にも関わらず仕事が順調でお金回りの良い人。逆に一生懸命働いても、なかなか仕事もお金もままならない人……。それは逆境やピンチの時の考え方や行動の仕方に違いがあった! 仕事の失敗から人間関係のゴタゴタまで、日常の困難を乗り切ることで仕事とお金の運を引きこむ方法とは? 強運コンサルタントの横山信治さんがお教えします!
「成功したければ成功者の側に」
「幸せになりたければ幸せな人の側に」
これは私がセミナーなどでつねに受講者に言っている言葉です。成功者も幸せな人もみな共通の空気感やオーラを持っています。
「この人と一緒にいると何だか安心感がある」「この人と一緒に仕事をするときっといい仕事ができそうな気がする」「この人ならば、何かあってもきっと大丈夫」……。一緒にいると不思議にそんな感覚になる人物がいると思います。
こういう人と一緒に仕事や生活をすることで、自然にその人のエネルギーをもらうことができるのです。逆にマイナスのオーラを発している人とずっと一緒にいると、自分も知らないうちにその波動に同調してしまいます。
忘れもしません。リーマン・ショックの時、誰もが未曾有の混乱の中で浮足立っていました。私の会社も資金繰りがどうなるのか? 役員であった私自身、青い顔で取引先などを必死で回っていたのです。
「本当にお宅の会社は大丈夫なのか?」。クライアントが心配して電話を掛けてきます。対応する私の会社の従業員たちも、自信がなさそうな受け答えをしている。それがさらに顧客の不安を誘う。おそらく私の不安感や動揺が社員にも伝わっていたのでしょう。
ところがある時点で、私自身がどう頑張ってもなるようにしかならないと思いました。なかばヤケになって明るく笑いとばすようになった。すると不思議なことに、従業員たちが急に元気を取り戻したのです。おそらく「私が明るくなったのは、きっと資金繰りがうまく行ったからに違いない」と思ったのでしょう。
じつは「もういいや。なんとでもなれ」という開き直りだったのですが(笑)。ところがそれが社員たちにプラスに伝わり、電話を通しての自信と明るさにつながって、顧客に対する大きな安心感となったようです。
逆境の時こそ明るく振る舞うことの大切さと強さを、この時に強く実感しました。どんなことがあろうと信じて明るさを失わないこと。よく海難事故などで漂流して生き残るチームは、リーダーが「自分たちは絶対に助かる」「絶対に何とかなる」と楽観的な意志表示をするチームだと言います。明るい波動やエネルギーは人に伝わり、増幅されるのです。
ただし、よく言われるプラス思考とは少し異なる気がします。やれることはやったけれど、あとはもう流れと運命に委ねるしかないという「開き直り」です。でもよくよく考えると、物事には自分がコントロールできる部分とそうでない部分がある。コントロールできないことに思い悩んでも無駄なのです。
ならばやれることはやって、あとは「煮て食おうが焼いて食おうが勝手にしろ!」という潔さが大事なのだと。成功している人の突き抜けたような明るさに触れるたびに、単なるプラス思考だけでは説明不可能な、そんな潔さが背後にあると感じます。
成功する人ほど、目の前のコアな人物を大切にする
「運とは人が運んでくるもの」という言葉がありますが、これは真理です。私自身の経験から言えば、良い話をもたらしてくれるのは最初に知り合った人物と言うよりも、その人物が紹介してくれた人、二次的人脈だという経験側があります。
人は直接名刺交換した相手よりも、自分が信頼する人から紹介された人物を信用したり重視したりする傾向があるようです。たとえば私が自分のことを売り込むのと、他人が私のことを売り込んでくれるのとどちらが信憑性がありますか。自分で自分のことを宣伝するより、他人が自分のことを宣伝してくれる方が効果が数段上がります。
私はこれを「見えないネットワーク」と呼んでいます。自分の知らないところで、自分の評判がやり取りされ増幅される。「見えないネットワーク」が強い人は人から助けられたり、良い話が舞い込んでくることが多いのです。
その背景を意識できるようになると、関係の作り方が変わってくると思います。つまりたくさんの知り合いを浅く広く作るより、5人なら5人のコアな関係をまず作る。すると5人にはやはり5人のコアな人がいて、それぞれにまた5人のコアな関係がある。すると5×5×5=125人の強固な人脈ができるわけです。
逆境の時に助けてくれるような5人のコアな人を作る。それだけでほぼ必要な人脈、人間関係は出来上がっていくのです。人脈作りのためと言って異業種交流会でたくさんの名刺を集めたところで、それはあまり意味がありません。
成功する人、金運に恵まれている人はそんなところで名刺を配るより、すでにある目の前のコアな5人を大切にするのです。ぜひ、いまの自分の周りの大切な人をもう一度再認識、再確認してみて下さい。
教えてくれたのは……
●横山信治さん
1982年、日本信販(株)(現三菱東京UFJニコス)入社。 営業成績全国最下位のダメ営業マンから、全国NO1営業へ。2001年2月、ソフトバンクファイナンスに転職し、日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)SBIモーゲージ(株)設立。当初4人でスタートした会社を、従業員250名、店舗数191店舗の上場会社へ成長させる。東証一部上場の金融グループにて、役員、社長を経て、2014年4月独立。株式会社オフィス・フォー・ユー代表取締役社長。
小学生の頃、落語家の笑福亭松鶴に入門し、最年少プロ落語家としてテレビ、ラジオ、劇場に多数出演。芸名は笑福亭手遊(おもちゃ)、笑福亭鶴瓶氏の元兄弟子。これまで2万人以上のビジネスパーソンと接し、3000人以上の採用面接に立ち会い、のべ1万人以上の部下を指導する中で得た経験を活かし、ビジネスパーソンが成功するコツを伝えるため、講演、執筆活動を行う。また人生の浮き沈みの中で「運」に興味を持ち独自に勉強して開運の理論と方法を確立し、「運」が良くなるコツとポイントを伝える活動も行う。現在、東京・大阪で毎月1回「横山塾」を開催中。おもな著書に『入社1年目から使える「評価される」技術』(かんき出版)、『40歳からは、小さなことにくよくよするな。』(PHP研究所)、『「運が良くなる人」と「運が悪くなる人」の習慣』(明日香出版)他多数。
取材・文/ビルドゥングス
──お金と成功は、ピンチの時のちょっとした対応の違いでもたらされる! なぜか不景気にも関わらず仕事が順調でお金回りの良い人。逆に一生懸命働いても、なかなか仕事もお金もままならない人……。それは逆境やピンチの時の考え方や行動の仕方に違いがあった! 仕事の失敗から人間関係のゴタゴタまで、日常の困難を乗り切ることで仕事とお金の運を引きこむ方法とは? 強運コンサルタントの横山信治さんがお教えします!
「成功したければ成功者の側に」
「幸せになりたければ幸せな人の側に」
これは私がセミナーなどでつねに受講者に言っている言葉です。成功者も幸せな人もみな共通の空気感やオーラを持っています。
「この人と一緒にいると何だか安心感がある」「この人と一緒に仕事をするときっといい仕事ができそうな気がする」「この人ならば、何かあってもきっと大丈夫」……。一緒にいると不思議にそんな感覚になる人物がいると思います。
こういう人と一緒に仕事や生活をすることで、自然にその人のエネルギーをもらうことができるのです。逆にマイナスのオーラを発している人とずっと一緒にいると、自分も知らないうちにその波動に同調してしまいます。
忘れもしません。リーマン・ショックの時、誰もが未曾有の混乱の中で浮足立っていました。私の会社も資金繰りがどうなるのか? 役員であった私自身、青い顔で取引先などを必死で回っていたのです。
「本当にお宅の会社は大丈夫なのか?」。クライアントが心配して電話を掛けてきます。対応する私の会社の従業員たちも、自信がなさそうな受け答えをしている。それがさらに顧客の不安を誘う。おそらく私の不安感や動揺が社員にも伝わっていたのでしょう。
ところがある時点で、私自身がどう頑張ってもなるようにしかならないと思いました。なかばヤケになって明るく笑いとばすようになった。すると不思議なことに、従業員たちが急に元気を取り戻したのです。おそらく「私が明るくなったのは、きっと資金繰りがうまく行ったからに違いない」と思ったのでしょう。
じつは「もういいや。なんとでもなれ」という開き直りだったのですが(笑)。ところがそれが社員たちにプラスに伝わり、電話を通しての自信と明るさにつながって、顧客に対する大きな安心感となったようです。
逆境の時こそ明るく振る舞うことの大切さと強さを、この時に強く実感しました。どんなことがあろうと信じて明るさを失わないこと。よく海難事故などで漂流して生き残るチームは、リーダーが「自分たちは絶対に助かる」「絶対に何とかなる」と楽観的な意志表示をするチームだと言います。明るい波動やエネルギーは人に伝わり、増幅されるのです。
ただし、よく言われるプラス思考とは少し異なる気がします。やれることはやったけれど、あとはもう流れと運命に委ねるしかないという「開き直り」です。でもよくよく考えると、物事には自分がコントロールできる部分とそうでない部分がある。コントロールできないことに思い悩んでも無駄なのです。
ならばやれることはやって、あとは「煮て食おうが焼いて食おうが勝手にしろ!」という潔さが大事なのだと。成功している人の突き抜けたような明るさに触れるたびに、単なるプラス思考だけでは説明不可能な、そんな潔さが背後にあると感じます。
成功する人ほど、目の前のコアな人物を大切にする
「運とは人が運んでくるもの」という言葉がありますが、これは真理です。私自身の経験から言えば、良い話をもたらしてくれるのは最初に知り合った人物と言うよりも、その人物が紹介してくれた人、二次的人脈だという経験側があります。
人は直接名刺交換した相手よりも、自分が信頼する人から紹介された人物を信用したり重視したりする傾向があるようです。たとえば私が自分のことを売り込むのと、他人が私のことを売り込んでくれるのとどちらが信憑性がありますか。自分で自分のことを宣伝するより、他人が自分のことを宣伝してくれる方が効果が数段上がります。
私はこれを「見えないネットワーク」と呼んでいます。自分の知らないところで、自分の評判がやり取りされ増幅される。「見えないネットワーク」が強い人は人から助けられたり、良い話が舞い込んでくることが多いのです。
その背景を意識できるようになると、関係の作り方が変わってくると思います。つまりたくさんの知り合いを浅く広く作るより、5人なら5人のコアな関係をまず作る。すると5人にはやはり5人のコアな人がいて、それぞれにまた5人のコアな関係がある。すると5×5×5=125人の強固な人脈ができるわけです。
逆境の時に助けてくれるような5人のコアな人を作る。それだけでほぼ必要な人脈、人間関係は出来上がっていくのです。人脈作りのためと言って異業種交流会でたくさんの名刺を集めたところで、それはあまり意味がありません。
成功する人、金運に恵まれている人はそんなところで名刺を配るより、すでにある目の前のコアな5人を大切にするのです。ぜひ、いまの自分の周りの大切な人をもう一度再認識、再確認してみて下さい。
教えてくれたのは……
●横山信治さん
1982年、日本信販(株)(現三菱東京UFJニコス)入社。 営業成績全国最下位のダメ営業マンから、全国NO1営業へ。2001年2月、ソフトバンクファイナンスに転職し、日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)SBIモーゲージ(株)設立。当初4人でスタートした会社を、従業員250名、店舗数191店舗の上場会社へ成長させる。東証一部上場の金融グループにて、役員、社長を経て、2014年4月独立。株式会社オフィス・フォー・ユー代表取締役社長。
小学生の頃、落語家の笑福亭松鶴に入門し、最年少プロ落語家としてテレビ、ラジオ、劇場に多数出演。芸名は笑福亭手遊(おもちゃ)、笑福亭鶴瓶氏の元兄弟子。これまで2万人以上のビジネスパーソンと接し、3000人以上の採用面接に立ち会い、のべ1万人以上の部下を指導する中で得た経験を活かし、ビジネスパーソンが成功するコツを伝えるため、講演、執筆活動を行う。また人生の浮き沈みの中で「運」に興味を持ち独自に勉強して開運の理論と方法を確立し、「運」が良くなるコツとポイントを伝える活動も行う。現在、東京・大阪で毎月1回「横山塾」を開催中。おもな著書に『入社1年目から使える「評価される」技術』(かんき出版)、『40歳からは、小さなことにくよくよするな。』(PHP研究所)、『「運が良くなる人」と「運が悪くなる人」の習慣』(明日香出版)他多数。
取材・文/ビルドゥングス