「犬害をなくそう」 海保博之
ペットとして、さらに防犯として犬を飼う家が多い。わが家の近辺でも、4軒に1軒くらいの割合で飼っているのではないか。
その犬が閑静な住宅街に多大の迷惑をかけている。そのことの認識を、飼い主が意外に気づいていないらしいので、あらためて注意を喚起したい。
迷惑その1は、なんといっても、犬のほえ声である。我が家と道路を隔てたた家では、玄関で犬を飼っている。道路を人や車などが通るたびに、猛烈にほえる。そのほえ声がもろに我が家に飛び込んでくる。時をかまわずである。昼寝もままならない。隣家ということで我慢に我慢を重ねているが、非常につらい。
迷惑その2は、犬の糞害である。散歩が好きなので家の近辺を歩くが、頭をあげ胸をはっての散歩は、たちまち不快な目に直面することになる。ごく一部の人の無配慮ではあるが、それが数人になるだけで、糞害地獄になってしまう。せっかくの散歩もだいなしである。
迷惑その3は、迷惑の域を越えている。犬の放し散歩である。公園にいくと、犬を放して遊んでいる光景を何度もみる。ご本人たちはご満悦かもしれないが、周囲にいる犬嫌いの人々にとっては、恐怖以外の何物でもない。乳幼児に対する危険性は、想像するだに恐ろしい。
犬害を3つ挙げてみた。飼い主にとっては、わが子のごとくかわいいのがペットであろう。それだけに、自分の犬のかわいさにだけしか目がいかないのかもしれない。わが子でも放っておけば世の中の迷惑になる。ましてやペットである。わが子と同じくらい気を配って、周囲に迷惑をかけないようにしてもらいたいものである。