ココロ全体の悩み
相談者:派遣(インターネット関連)/26歳/女性
病で専門職の道を諦めた後、自分の方向性を見失っています。
いったいどこから手を付けていけばよいのでしょうか?
悩み:
私は21歳迄は美容師を目指していて、それ以外の道は何も考えていませんでした。
しかし、21歳の時に病気を発症してしまい、どうしても美容師という仕事が
できなくなってしまいました。
退職後は手術をして病気も完治し、現在は派遣という形でインターネット関連の
オフィスワークに携わっておりますが、やはり派遣という雇用形態はどうしても
立場的にどっちつかずで、精神的に前向きになれない事から転職を考え始めました。
転職活動をしているうちに(まだ間もないですが)自分には人に誇れるようなスキルもないし、
資格もないし、私ができるような仕事は無いのでは無いかと落ち込んでしまいます。
それに、今迄専門分野でしか学んできていないので、どのような仕事があるのか、
何が自分に適職なのか全く分らなくなってしまって本当に途方に暮れてしまいます。
こういった場合、まずどんな事から調べたり行動したら一番ベストなのでしょうか?
この相談には海保博之カウンセラーがズバリ答えます!
●専門性にこだわる
職業選択において、資格や専門性にこだわるのは間違いではないのですが、考え方から行動までが限定的になりすぎてしまうリスクがあります。相談者のように、それが病のため挫折してしまったとき、途方にくれてしまうことになります。大海にひとり投げ出されたような状態になってしまいます。今、高校、大学段階で盛んなキャリア教育の一つの問題的でもあります。
でも、あなたの場合、ここは、もう一度、出航した港に戻ってみてはいかがでしょうか。今のお悩みは、あなたのかつての専門性へのこだわりへの回帰のすすめのようにも思えるからです。病という有無を言わせぬ力による不本意な中断だったのですから、無念さもあるはずです。
そこで、美容「師」はだめでも美容関連の仕事は多彩ですので、求職の範囲を少し広げて「美容」に絞り込んで?みてはいかがでしょうか。美容師になろうとして努力したかつての学びを活かせるはずだからです。その中にあなたの適職、いや天職がある可能性が高いと思うからです。
雇用形態へのこだわり、不安もわかりますが、ここは、今一度、適職のほうにだけこだわった転職に挑戦してみてはいかがでしょうか。
●新たな世界を知るための学び
もう一つは、まったく反対、でも同時並行的にできるかもしれないことのおすすめです。
それは、経済的、心理的な余裕があり、勉強が好きなら、という前提ですが、大学進学です。今、社会人入学の制度、あるいは通信制があちこちの大学にありますので、その気さえあれば入学できるところはたくさんあります。
その際、こちらのほうは、あまり職業や資格直結の学部、学科ではなく、広くのんびり学べるところを選ぶのです。美容師志望一本できたために見えなくなってしまった世界を垣間見る、いわば知的リハビリのための勉強です。もしかすると、この学びのなかからあなたのすすむべきもう一つの道がみつかるかもしれません。