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勉強には2種類ある 」10年前の今日の記事

2019-08-04 | 教育


勉強には2種類ある  

体育や芸術系の学習を除いて、学校での学習をざっくりと2つに分けてみると、一つは暗記もの、もう一つは問題解決ものになります。

「暗記ものの学習」  
もっぱら知識の習得をするためのものです。これにも2種類あります。
・計算練習や漢字書き取りといった長期間の反復訓練によって身  につける技能習得にかかわる学習(「手続的知識」の学習)  
・歴史上の年代順を覚えたり数学の公式を覚えたりといった学習   (「宣言的知識」の学習)

「問題解決ものの学習」  
習得された知識を使って、与えられた問題を解くためのものです。これにも2種類あります。  
・数学の応用問題を解く時のように、唯一の解をみつける学習  (よく定義された問題(well-difined)の解決学習)  
・小論文や総合的な学習のように、さまざまな情報を使って自分  なりの思いを作り上げていく学習。したがって、「唯一の答の  ない問題」を解く学習となる(定義があいまいな問題(ill- defined)の解決学習)

 暗記学習の2つと問題解決学習の2つとは、車の4輪のようなものです。ほどよいバランスを保っているときに、勉強は一番よい方向に向いていることになります。  

初めて部下を持ちましたが上司との板挟みに悩んでいます」お仕事相談

2019-08-04 | 教育
初めて部下を持ちましたが上司との板挟みに悩んでいます

相談者:販売代理店 営業/25歳/男性

悩み@@
私は、販売代理店で営業をしています。今回営業部門の拡大ということで、私も初めて部下を持つ事になりました。今回はその相談です。宜しくお願いします。
部下といっても、それまでは同じ課長の下で同僚として仕事をしていたので、正直にいうと、そんなに明確な上下関係があるわけではありません。ですから、上司としてぐいぐいと引っ張っていくというのではなく、チーム全体で相談をしながら進めていくというような調整型のリーダーを自負していました。
それである程度はうまくいっていたのですが、ある時それだけではうまくいかない事にきがつきました。それは、自分の上司である課長に直接部下たちが私に対する不平不満を話すようになったのです。それも、私がチーム全体で話し合って決めた事に対する不平や不満でした。なぜ、直接言わないのかということを何回もいいましたが、その時は「わかりました」という程度の返事です。
課長からは、チーム内でよく話し合いをするようにという判を押したようなコメントばかりが返ってきます。どうすればいいのか、正直困っています。
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●現状の分析
 結論的に言うなら、あなたがリーダーであることを、部下たちが認めていないのが一番大きな問題のように思います。
「それまでは同じ課長の下で、同僚として仕事をしていた」「調整型のリーダーを自負」とあることが原因のように思えます。
あなたも周りも、かつてのあなたとの同僚関係を引きずっていませんか。あなたの年齢もまだ25歳という(リーダーとしての)若さもあります。
さらに、もう一つ、組織の中であなたの地位(役職)は、部下を持つことではっきりと以前とはちがった位置づけがなされているのでしょうか。
一般的に、リーダーとして認められるためには、組織として、権限が自他に対して明確であることが必須です。極端なことを言うなら、「あなたの押印がなければことが先に進まない」あるいは「人事考課はあなたがする」ようなことです。課長も、その点の認識が不足しているように思えます。
そして、それを踏まえて、さらに、心理的には、あなたがリーダーであることを誇示することも必要です。調整型のリーダーには、どうしても、この点で不足があります。
なお、ここまでの話も、これからの話も、「部下たち」とありますので、特定の部下の話ではないという前提になります。実は、クレーム社員、告げ口社員が最近増えているそうですので、それはそれで別途そういう部下対応の話もありますので、念のため。

●リーダーとして認めてもらう
「課長に対して」
 あなたの職責、権限を明確にしてもらうことです。
「私に対する不平不満を話すようになったのです。それも、私がチーム全体で話し合って決めた事に対する不平や不満でした」とあります。
「あなたへの不平不満」(属人不満)は、今後、自分のリーダーシップ発揮のための反省事項になりますので、ぜひ、これからも聞かせてほしい旨を伝えた上で、「仕事上の決定事項についての不平不満」は、課長にあがってきても、あなたにまかせてある旨、部下に言うようにお願いすることです。さらに、一番いいのは、人事考課の権限もあなたにあるようにしてもらうことではないでしょうか。
そうすることで、組織の中でのあなたのリーダーとしての認知度と権限発揮力があがるはずです。
「あなた個人として」
 調整型のリーダーを自負しておられるとの自覚がおありのようで、これはこれで結構なことかと思います。
 それならばもう一歩すすんで、課長への直接の不平不満も積極的に取り込んだ調整までしてしまうこともあってよいかもしれません。「前回、決めたことですが、課長から、さらに話合うように指示がありましたので、再度、検討したい」というようにしてしまうのです。これによって、あなたの調整型リーダーとして器量をみせることになります。
 沽券にかかわる、自分を無視している、自分は聞いていない、といったことは、良い仕事をする上では、些細なことと達観してしまうのです。
 もう一つ別の地道な戦略として、あなた自身の調整型リーダーとしてのタレントに加えて、あなたなりに部下たちから尊敬してもらえるような意見、判断、実績を重ねることです。あるところでは、調整型リーダーを脱して、目標達成型リーダーとして、あるいはこわもてリーダーとして振舞うことも必要です。
 あれこれ申し上げきましたが、まだ25歳。リーダーシップを発揮できる年齢としてはまだ若輩です。今回のようなケース(批判)を謙虚に受け止めて、ビジネスマンとして成長してくれることを願っています。

ウォーフ仮説(Whorfian hypothesis>学生が解説すると

2019-08-04 | 心理学辞典

ウォーフ仮説(Whorfian hypothesis>

 いきなりですが、少し難しい話をします。人がこの世界を感じとったり、何かを考えたりする仕方は、その人の母国語の特徴が決める。また、違う言葉を話す人達は、世界の感じとり方や考え方に違いがある。という2つの考え方から成る説をウォーフ仮説と呼びます。ウォーフというのはアメリカの言語学者の名前で、この説を中心的に唱えた人です。
さて、この説をもう少し分かりやすく説明してみましょう。日本語を母国語にしている人の物事の感じとり方や考え方は、日本語の特徴によって決まります。そして英語を母国語にしている人の感じとり方や考え方は、英語の特徴によって決まります。つまり、日本語を話している人と英語を話している人の感じとり方や考え方は、違っているというわけです。

 もっと具体的な話をしてみましょう。冬、空から降ってくる白い物を見たらあなたは…「雪だ!」と思いますね。しかし、イヌイットの人達は同じ雪は雪でもその状態によって詳しく区別をして、3種類の別々の名前で呼びます。さらにその3種類の名前をまとめた「雪」に対応する言葉がイヌイット語にはありません。日本語にも「ぼたん雪」や「粉雪」など、雪を区別する言葉がありますが、それらの言葉をまとめて「雪」と呼びますね。このことから、雪の感じとり方が日本人とイヌイットの人々とで違っていることが分かります。(SK)

長時間労働」10年前の今日の記事

2019-08-04 | 健康・スポーツ心理学


● 長時間労働
まずは、日本社会での長時間労働の一端から。
・ 毎日12時間近くの勤務で、時間外の手当ては全くなく代休もないという状況
・ 25歳から35歳では、週60時間以上働く人は3割近くにのぼっている(リクルートワークス研究所HPより)
・ 有給休暇にいたっては、わずかに年に8.5日(厚生労働省による)
・ 新入社員に対して、「10年間はたこ部屋だと思え」と檄が飛ばされる

「労働基準法では、1日8時間、1週間で40時間を労働時間の上限」というれっきとした法律がありながら、この有り様である。
さすがに、自殺者3万人超えが11年も続いたり、子育て中の働く女性から悲鳴があがり、さらに、不況によるワークシェアリングが導入されるなどで、少しは長時間労働の見直し機運が出てきているようではあるが、まだまだである。

働くことは良いことであるが、働きすぎは、それが仮に自発的なものであったとしても好ましいことではない。ましてや、強制されての働きすぎは、あってはならない。

そういうことをさせる雇用者は法律で罰せられるはずであるが、どういうわけか、日本では実にそういうケースが少ない。
にもかかわらず、のこの状況である。事はもはや危機的といってもよい。社会的な取り組みが絶対に必要なところであるが、それを待つわけにはいかない。個人でできる心の対応策がとりあえず必要。