法務問題集

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会社法 > 株式会社 > 設立 > 発起人等の責任等 ★★

2014-04-10 00:00:00 | 商法 > 会社法
【問題】
01. 株式会社の成立時点での現物出資財産等の価額が定款に記載等された価額に著しく不足する場合、発起人や設立時取締役は会社に不足額を連帯して支払う義務を負う。

02. 株式会社の成立時点での現物出資財産等の価額が定款に記載等された価額に著しく不足する場合に発起人や設立時取締役が会社に負う、不足額を連帯して支払う義務は、総株主が同意すれば免除される。

03. 株式会社の成立時点での現物出資財産等の価額が定款に記載等された価額に著しく不足する場合、定款が検査役の調査を経ていても、発起人と設立時取締役は会社に不足額を連帯して支払う義務を負う。

04. 出資に係る金銭の払い込みを仮装した発起人は、株式会社に仮装した出資に係る金銭の全額を支払う義務を負う。

05. 出資に係る金銭の払い込みを仮装した発起人が株式会社に負う、仮装した出資に係る金銭の全額を支払う義務は、総株主が同意すれば免除される。

06. 任務懈怠によって株式会社に損害を与えた発起人や設立時取締役、設立時監査役は、会社に損害賠償責任を負う。

07. 発起人や設立時取締役、設立時監査役の任務懈怠による株式会社への損害賠償責任は、総株主が同意すれば免除される。

08. 職務遂行に悪意があったことで第三者に損害を与えた発起人や設立時取締役、設立時監査役は、第三者に損害賠償責任を負う。

09. 職務遂行に重過失があったことで第三者に損害を与えた発起人や設立時取締役、設立時監査役は、第三者に損害賠償責任を負う。

10. 株式会社や第三者に損害を与えた複数の発起人や設立時取締役、設立時監査役が損害賠償責任を負う場合、これらの者は連帯債務者とする。

11. 株式会社が成立しなかった場合、発起人は連帯して、会社の設立に関してした行為について責任を負い、会社の設立に関して支出した費用を負担しなければならない。

【解答】
01. ○: 会社法52条(出資された財産等の価額が不足する場合の責任)1項

02. ○: 会社法55条(責任の免除)

03. ×: 会社法52条(出資された財産等の価額が不足する場合の責任)2項1号
前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、発起人(第28条第1号の財産を給付した者又は同条第2号の財産の譲渡人を除く。)及び設立時取締役は、現物出資財産等について同項の義務を負わない
 1 第28条第1号又は第2号に掲げる事項について第33条第2項の検査役の調査を経た場合
 (略)

04. ○: 会社法52条の2(出資の履行を仮装した場合の責任等)1項1号

05. ○: 会社法55条(責任の免除)

06. ○: 会社法53条(発起人等の損害賠償責任)1項

07. ○: 会社法55条(責任の免除)

08. ○: 会社法53条(発起人等の損害賠償責任)2項

09. ○: 会社法53条(発起人等の損害賠償責任)2項

10. ○: 会社法54条(発起人等の連帯責任)

11. ○: 会社法56条(株式会社不成立の場合の責任)

【参考】
株式会社 (日本) - Wikipedia