法務問題集

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会社法 > 株式会社 > 株式 > 募集株式の発行等 ★★

2014-04-20 00:00:00 | 商法 > 会社法
【問題】
01. 募集株式の発行に係る募集事項は、原則として、株主総会決議で決定しなければならない。

02. 株式会社は、時価と比較して特に有利な価額で特定の第三者に新株を発行してはならない。

03. 公開会社が株主割り当てで募集株式を発行する場合、その募集事項は株主総会決議で決定しなければならない。

04. 履行期が到来した貸金債権をB社に有するAは、B社の新株を引き受けることとなった。この場合、AはB社への貸金債権とB社の株式払込請求権を対当額で相殺できる。

05. 新株の発行が法令や定款に違反する場合や、著しく不公正な方法によって発行され株主が不利益を受けるおそれがある場合、株主は新株発行の差し止めを会社に請求できる。

06. 株式会社が著しく不公正な方法で募集株式を発行する場合、株主は募集株式の発行によって自らが不利益を受けるおそれがなくとも、募集株式の発行をやめるよう会社に請求できる。

07. 特定の第三者に新株引受権を割り当てて時価で新株を発行する場合、公開会社を除き、原則として、株主総会の特別決議が必要である。

08. 譲渡制限会社では、原則として、新株予約権は株主総会の普通決議によって発行できる。

09. 公開会社が新株予約権を発行する場合、原則として、取締役会決議で所定の事項を決定しなければならない。

【解答】
01. ○: 会社法199条(募集事項の決定)2項

02. ×: 会社法199条(募集事項の決定)3項
第1項第2号の払込金額が募集株式を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、前項の株主総会において、当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を説明しなければならない

03. ×: 会社法201条(公開会社における募集事項の決定の特則)1項前段
第199条第3項に規定する場合を除き、公開会社における同条第2項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「取締役会」とする。

04. ×: 会社法208条(出資の履行)3項
募集株式の引受人は、第1項の規定による払込み又は前項の規定による給付をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない

05. ○: 会社法210条(募集株式の発行等をやめることの請求)2号

06. ×: 会社法210条(募集株式の発行等をやめることの請求)柱書

次に掲げる場合において、株主が不利益を受けるおそれがあるときは、株主は、株式会社に対し、第199条第1項の募集に係る株式の発行又は自己株式の処分をやめることを請求することができる。

07. ○: 会社法238条(募集事項の決定)2項

08. ×: 会社法309条(株主総会の決議)2項6号
前項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければならない。
 (略)
 6 第238条第2項、第239条第1項、第241条第3項第4号及び第243条第2項の株主総会
 (略)

09. ○: 会社法240条(公開会社における募集事項の決定の特則)1項

【参考】
株式 - Wikipedia