政と祭の分離、祭を担う王がいる民主国家
私事ですが、友人の結婚式のためにタイにいきます。タイもまた王様がいますが、政治には関わっておりません。日本も、(その名をたてに、格差拡大固定政策をしき、その不満を差別でそらそうとする不届き者はいますが、)天皇は祭を行いますが、政(まつりごと)は行いません。
今はタイにむかう船の中、今回は日本の天皇の祭などについて書きます。また、この記事とセットでタイのことも書いてみたいと思います。
●大嘗祭の名著
現在今上天皇が、即位のための大嘗祭を行っているそうです。即位した今上天皇が皇祖神に新穀を供え、共に食する儀式だそうです。
興味深いのは、大嘗祭は北斗七星の運行に合わせて祭りが行われている、陰陽五行道の思想を取り入れて祭が行われているという吉野裕子氏の指摘です↓。
●北極星としての天皇、比較的安定した日本と安定しなかった中国
中国の文献などによると、動かない北極星は「天皇大帝」とも呼ばれていました。一方で日本においては、古来よりの太陽信仰から、その王もまた、太陽の象徴・日嗣の御子(ひつぎのみこ)でありました。その王が天皇と名乗ることで、日嗣(ひつぎ)の御子は同時に北極星として君臨するようにもなったと、吉野氏は述べていたはずです。
不動の北極星を冠することで天皇は安定した地位を保ったが、中国は北極星などの天命により「皇帝」が選ばれるという思想だったので、「皇帝」の地位を巡った争いが絶えなかったといったようなことも書いていました。
しかし、「皇帝」も「天皇大帝」の「皇」と「帝」を取った字やんとも思えてきます。中国で、皇帝の地位を巡る争いが激しかったのは、「天命思想」を選んだからではないと管理人は考えます。争いが激しかったのは、その領土が広く、民族や文化、利害の絡み合いが複雑だったからでしょう。そして、その結果、「天命思想」を選ばざるを得なかったということになると思われます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます