「Flow」
監督・製作・編集・音楽を1人で手がけた長編デビュー作「Away」で世界的に注目されたラトビアのクリエイター、ギンツ・ジルバロディス監督が、5年の年月をかけて多くのスタッフとともに完成させた長編第2作、だそうです。
すいませんこのクリエイターさんの事を全く知らなかったので↑上記は「映画.com」の解説をまるっとコピペしましたサーセン
本作、今年の米アカデミー賞長編アニメーション賞受賞しております。あ、ゴールデングローブ賞も取ってるみたい…一作目のAway、勿論未見ですぅ~💦
あらすじ
大洪水に見舞われた街が消滅の危機にある世界で、ある一匹の猫がすみかを捨てて旅立つことを決心する。水に流されたボートにさまざまな動物たちと乗り合わせた猫は、思いもよらない出来事や危機に直面するが、友情で結ばれた動物たちは少しずつ成長していく。 (Yahoo!検索情報から丸パク)
昨年観た「ロボット・ドリームズ」と同じく本作もNO台詞+NOナレーション、アニメーションだけで見せて行く方式なんだけど、どうやらこの方の前作「Away」も台詞無し作品だったらしいので「最近のアニメの傾向・流行」とかいうんじゃなくて元からそういう作風の方なのだろうと思われ。
ただロボット・ドリームズと大きく違うのはロボット~の方は完全に動物キャラを擬人化させているんだけど(まあ多くの動物キャラアニメはこの手合いだと思う)、本作に登場する動物達はそのまんま動物の動きで…若干人間味出してる感も無い事もないけど基本あくまでも動物のままの動きで進行していきます。
そういう意味では「人間語のセリフ」はないけどニャーニャーワンワン吠え散らかしているので全くセリフがないという訳でもないのか…なんか説明ややこしいなw
ま、そんな訳で主人公の黒猫ちゃんはある日天変地異なのか?大洪水で住み処を失って、たまたま流れて来たボートに乗り込んで流されていくんですが、本作には人間は全く登場しないものの、かつて人間が生息していたという痕跡は至る所に登場しています。なんなら黒猫ちゃんの住み処は人間の住んでいたらしい家の中だし(家主はどうやら木工の彫刻師だったような?)、そもそも動物達が乗り込むボートも人間が作ったモノだしね。でも人間は登場しないので「人間が絶滅した後の世界」という建て付けなのかな?でも人間が絶滅してからそんなに時間は経ってはいなさそうだな、位の感じです。
で、ただただ漂流するだけの話なので、何か訴えかけられる訳でもなく…特に作り手から明確なメッセージが明示される訳ではないので、この淡々とした映像を眺めながら鑑賞した個々が勝手に想像を膨らませて何かを受け取って下さいね!みたいな感じの作品でした。
それが「意味分からん」と思ったらつまらないだろうし、美しい映像に見とれるも良し、動物達のジワジワと距離が縮まる様子を見ながらニンマリするのも良し、最後のシーンで思うトコロある人も多くいるだろうと思うし…本当に想像の羽根を自由に広げて行くのが正解の作品だろうと思います。
個人的に…キャラ造形がちょっと弱いし魅力に欠けるな、もーちょっとココは力入れて欲しかったなーと思います。水の造形が物凄く美しくて素晴らしいのに、どうして肝心の主要キャラクター達の造形がこんなにおざなりになっているのか?バランス悪過ぎないか?と思ったんですけど。
主人公の黒猫ちゃんはまだギリ許される…いや、毛並みとか色使いはもーちょっと手を加えられたハズだと思うし、犬に到っては目が完全に死んでるやないかい💢
あと、自分鳥飼ってるから鳥さんのキャラは好きだったなー。あの昇天して行ったのは…そういう意味よね?(まあコレも観た人の感性任せ…ですかね)
という訳で、正直手放しに絶賛は出来ませんが(キャラ造形な、もーちょっと何とかせぇよ)、次回作がもし公開されたら是非チェックしたいですね!「Away」も観なくちゃな💦