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天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「リスペクト」@49作目

2021年11月17日 | 映画感想
「リスペクト」

ソウルミュージック&ゴスペルの神!アレサ・フランクリンの半生を描いた作品。
自分は彼女の名前も楽曲も多少は知っていましたが、どういう人となりだったのかは全く知りませんでした。
近年ですとオバマ大統領の就任式で歌を披露して日本でも結構メディアに取り上げられて覚えている方も多いかもしれませんね。

あらすじ
子供のころから圧倒的な歌唱力で天才と称され、ショービズ界の華として喝采を浴びるアレサ・フランクリン(ジェニファー・ハドソン)。しかし輝かしい活躍の裏では、尊敬する父(フォレスト・ウィテカー)や愛する夫(マーロン・ウェイアンズ)の束縛や裏切りに苦しんでいた。ぎりぎりまで追い詰められた彼女は、全てを捨て自分の力で生きていこうと決断する。やがてアレサの心の叫びを込めた歌声は世界を熱狂させ、彼女自身も自らへの“リスペクト”を取り戻す。(Yahoo!Movieから丸パク)

前々からずーっと思ってたけどさ、
どうしてアメリカで(いや、コレは一部EU諸国にも当てはまるかも、特にアメちゃんが多い)「一発跳ねた」ヤツって「ドラッグに走るかアル中」が既定路線なの?
もしかしてコレって日本の芸能界でもNOWな状況で日本の警察がポンコツだから逮捕まで到ってない、又は世間が気付かない間に矯正施設に行ってるというだけのネタ?
それともう1つコレも前々から思ってた事なんだけど、「アメリカ人(特に黒人)信仰心が厚いクセに犯罪率高過ぎる問題」
もーこういう書き方しちゃうと「BLMガー」とかいう人が湧いてきそうでアレなんですが、でも実際そうだからしゃーない^^;
自分も子供の頃日曜学校(プロテスタント)通ってたし聖書も旧約~新約まで一通り読んでますからキリスト教の教義とか割と知ってる方なんですけどね、キリスト教って一応戒律はあるものの(十戒な)、罪を犯してもそれを牧師様(神父様)に告白してお祈りして悔い改めますってショボくれると全部赦されるんですよね。
コレが良くないんじゃないかと個人的には思ってるんだけどな。要するに悪い事しても神様に謝ればええんやで、っていう言い訳に宗教使ってるとしか思えねーんだな。

ま、ちょっと脱線しましたか。
そんな訳でアレサの実家、というか父ちゃんは教会の宣教師みたいな事をしてる。牧師さんなのかな。で、アレサは姉妹の中でもとりわけ歌が上手かった事からよく教会やホームパーティで皆の前で歌を披露して喜ばれてたんですわね。
それにしても、ホームパーティに来た来客に自室で(他の部屋にはクソ程客がいるのにですよ!)いたずらされて妊娠してるんすよ、しかもたったの10歳程度で!(驚愕)
いや、最初子役からジェニファー・ハドソンに変わって直ぐ位に「子供達は?」って話してるシーンが出て来たから「ん?もう20代中盤くらいの設定か?あれ?」ってちょっと頭が混乱したんですよね。映画冒頭から時系列に話が進んでて西暦がシーンが変わる毎に表示されてましたから、ジェニファーが「子供達は?」って言ってる段階で多分まだ19歳か20歳程度のハズなんですわね(逆算すると)
んで、次のシーンでその子供達が現われるとどうみても1歳2歳ってレベルのガキぢゃねーから「ん!ん?んんん???」ってなったんだけど、その後10歳当時のお子ちゃま状態のアレサのお腹がパンパンに膨らんでるシーンが出て来て「えええええ。ウソやろぉぉぉぉ」となった訳で。

1950年代60年代なんてアメリカでも男尊女卑がまだまだすんごい頃で、しかも黒人差別も今の比じゃなくてちょうど公民権運動が盛んだった頃なんですよね。
それで、アレサの父ちゃんも公民権運動に積極的に参加していたみたいでキング牧師とも交流があったようです。(キング牧師と交流するシーンが出て来ます)
後に射殺されてしまったキング牧師の葬儀でゴスペルを歌うシーンも出て来ます。いやぁ…ジェニファー・ハドソン相変わらず本当に歌がスゴイ!

ぶっちゃけ、この手の「アメリカの成功した芸能人(俳優・歌手)の半生」としては割とセオリー通りというか。
所謂「栄光と挫折」みたいな王道ルートで。ただ彼女の場合父親からの影響が強くて本人も信仰心が厚かった事からどうやらアル中ド腐れルートからは脱却出来た模様?
あと、面白いなぁ~と思いながら観ていたのが「作曲シーン」、姉?妹?がちょっとコード+α程度を口ずさむと直ぐさまピアノで弾き語り状態で曲を作っていく。
バックバンドのメロディアレンジも巧みだったし姉妹のバックコーラスを真夜中に作るシーンもワクワクさせられましたね!素晴らしい才能の持ち主だったんだなぁと。

まー何にしろ、「アメリカの成功者あるあるデスネー」程度の気持ちで観ていて、最後の最後でご本人様の晩年のお姿、歌唱シーンが出て来て全部持ってったな!
オバマ大統領ご夫妻が映り込んでいたからそれこそ大統領就任式だったのか、それと大ホールで歌い上げる姿も…とにかく「圧巻」です。
豪奢な毛皮のコートドレス姿で弾き語りで唄い、そしてマイクを手にしてつつーと舞台真ん中にやって来て毛皮を脱いで大きく手を振り上げて熱唱するアレサ!
何というパワフルで、何と言う素晴らしい歌声か!あの最後のシーン観る為だけに映画館に行く価値充分にあります。アナタはやっぱりソウルの女王です!!

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2 コメント

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マルテンサイト千年グローバル (サムライ鉄の道リスペクト)
2024-09-14 04:25:20
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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科学と宗教の文明論的ダイナミクス (リベラルアーツ関係)
2024-09-14 04:56:10
一神教はユダヤ教をその祖とし、キリスト教、イスラム教が汎民族性によってその勢力を拡大させたが、その一神教の純粋性をもっとも保持し続けたのは後にできたイスラム教であった。今の科学技術文明の母体となったキリスト教は多神教的要素を取り入れ例えばルネサンスなどにより古代地中海世界の哲学なども触媒となり宗教から科学が独立するまでになった。一方でキリスト教圏内でも科学と宗教をむしろ融合しようとする働きにより、帝国主義がうまれた。宗教から正当化された植民地戦争は科学技術の壮大な実験場となり、この好循環により科学と宗教を融合させようというのである。その影響により非キリスト教圏で起きたのが日本の明治維新という現象である。この日本全土を均質化した市場原理社会する近代資本主義のスタートとされる明治維新は欧米などの一神教国が始めた帝国主義的な植民地拡張競争に危機感を覚えたサムライたちが自らの階級を破壊するといった、かなり独創的な革命でフランス革命、ピューリタン革命、ロシア革命、アメリカ独立戦争にはないユニークさというものが”革命”ではなく”維新”と呼んできたのは間違いない。しかしその中身は「革命」いや「大革命」とでもよべるべきものではないだろうか。
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