「嘘を愛する女」
予告編見て「おー。なんか面白そう～♪」と割と期待してた一作。
監督はCM業界では有名？らしい中江和仁氏。多分本作が初監督作品なんだろうと思います。
本作は2015年に開催された「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM 2015」でグランプリを受賞した作品を映像化したそうで、
勿論この企画を出してグランプリを受賞したのが中江氏ですよ…何か色々凄いっすね。
そしてキャストもかなり豪華。ヒロインの「由加利」を長澤まさみさん、由加利の恋人「桔平」役には今飛ぶ鳥を落とす勢いの高橋一生さん、
他には吉田鋼太郎さん、DAIGOさん、川栄李奈ちゃん、黒木瞳さん等…何だか「いかにも鳴り物入り！」みたいな感じがしなくもないですが^^;
あらすじ…
川原由加利（長澤まさみ）は某食品メーカーに勤め業界のトップリーダーを走る超バリキャリ。恋人の小出桔平（高橋一生）は面倒見のいい穏やかな性格で
職業は研究医、同棲5年目に突入して由加利はそろそろ結婚を意識してアピールしている。そんなある日の深夜に自宅にいきなり警察が訪ねて来て
桔平がくも膜下出血で倒れて病院に搬送された事、そして彼が持っていた運転免許証、医師免許証が全て偽装で身元が全く分からない事を告げられた。
自分に語られていた身元が全て嘘だったと知った由加利は、目を覚まさない昏睡状態の「自称・桔平」の過去を調べる為に私立探偵の「海原（吉田鋼太郎）」と
助手の「キム（DAIGO)」を頼り、彼の痕跡を追って行くのだが…
なんでも実際にあった事件？ニュース？が元ネタになってるそうなんだけど、世の中には自分の素姓を隠して他人に成りすまして生きている人というのが
結構いるんだそうだ。自分には想像もつかない世界だけど、それこそ借金して夜逃げしてるとか恋人や配偶者のDVから逃れる為に逃げている人だとか
過去に犯罪を犯して罪は償ったけど元の生活は出来なくなった人だとか、世の中色んな事情の人がいるんだね。
そんな訳である日くも膜下出血で近所の公園で倒れていたトコロを通報・搬送されて一命を取り留めたものの昏睡状態からいつ目覚めるか分からないという
半ば植物人間状態になってしまった恋人の過去を追う事になった彼女と探偵さんのバディ・ムービー風味。
研究医とは名乗っているけど給料がバイト程度と劇中で語られている所から考えるにいわゆる「ポスドク」ってヤツかな？
…というフレコミだったけどコレすら真っ赤なウソで、実際はご近所の喫茶店に日参してパソコンで何やら私小説らしきものを執筆していたらしい。
しかもイマドキ携帯も持ってないハズなのにその喫茶店でバイトしてるゴスロリコスプレの女子大生（川栄ちゃん）とは出会い系で出会ったとか。
アレかな？彼女には携帯持ってないって言ってたけど実はコッソリ隠し持ってたってパターンかな？パソコンも駅のコインロッカーに入れて隠し持っていた
くらいなので…ここまで徹底して自分の素姓と生活隠されてると流石に彼女も頭に来るよね^^;
ところで本作は面白い事にこんなに散々な目に遭っているのに主人公の由加利にビックリする程同情出来ないんですよｗ
それと言うのもこの主人公がとにかく性格が悪いと言うのか、プライドと自尊心が異常に高くて高慢ちきで周囲をハナっから見下してて鼻持ちならない事
この上ないキャラクターなんですわね（笑）
誰に対しても上からモノ言いなので彼の過去を探しに探偵の海原と共に瀬戸内海のある島を訪ね歩いている時に、遂に海原にもキレられて
「よくお前みたいなヤツと（彼は）5年も一緒にいられたよな！（怒）」って捨て台詞吐かれちゃうｗ
まあ要するに本作は「彼は一体何者なのか」というミステリー、そしてその彼の過去を探る為に瀬戸内海を巡るバディ・ムービー＋ロード・ムービー、
そしてそこに彼の過去を知って行く事で主人公も自分の過去を振り返り、反省し、そして変化して行くという人間成長ドラマまでぶっ込んだという
何とも贅沢な作りになっている訳です。コレだけのテーマをたかだか2時間に押し込める訳ですから相当忙しくなりそうな気がしなくもないですが
コレこそがTSUTAYA CREATORS' PROGRAMでグランプリを受賞するだけはある企画力なんでしょうなぁ～上手い具合に構成されてたと思います。
それにしても個人的に1番ツボったのはDAIGOさんだなぁー！
最初見た時（て言うか予告編を見た時）てっきり「（ピース）又吉センセイ」だとばっかり思ってたんだけど、喋ってる様子見て「あれ？聞き覚えのある声だな…」
と思って…ジーッと顔見たら「え？あれ？も、もしかして…DAIGO！？えええええーーーー！（驚愕）」
うん、まあよくよく考えてみると又吉センセイもロンハーの「奇跡の一枚」とかでちゃんとメイクするとすげーイケメンだもんね。
だからDAIGOさんがあーいうｦﾀな風味にコスプレしたらそりゃー又吉センセイっぽくもなるわなｗ
そして…なんだかんだでやっぱ長澤まさみちゃん上手い。あの高慢ちきなキャラは演技じゃなくて素なんぢゃねーか？って思わせる位上手いｗ
高橋一生さんも上手だよねー。本作割とキャラ作るの難しそうな…掴みドコロのないフワッとしたキャラだったけど、後々に彼の過去が明るみになってから
「在りし日の由加利と一緒にいた時の様子」が再度流れた時に「ああ、この人こういう過去を背負って来たからこそのこの儚げな存在感なんだね」って
妙に納得の出来る「不思議ちゃんキャラ」に作ってたと思う。
多分本作は好き・嫌いが割とハッキリ出そうな…ウケない人にはまるで面白くない！って言われちゃいそうな作風なんですが、個人的にはかなり好きですね。
そう…まるでミステリー小説の文章をそのまま映像に掘り起こしたような、映画を観終わった後にそういう独特の「読後感」を感じましたね。
映画ラストの主題歌を松たか子さんが歌っていらっしゃるみたいですが、この楽曲も雰囲気があって良かったと思います。
予告編見て「おー。なんか面白そう～♪」と割と期待してた一作。
監督はCM業界では有名？らしい中江和仁氏。多分本作が初監督作品なんだろうと思います。
本作は2015年に開催された「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM 2015」でグランプリを受賞した作品を映像化したそうで、
勿論この企画を出してグランプリを受賞したのが中江氏ですよ…何か色々凄いっすね。
そしてキャストもかなり豪華。ヒロインの「由加利」を長澤まさみさん、由加利の恋人「桔平」役には今飛ぶ鳥を落とす勢いの高橋一生さん、
他には吉田鋼太郎さん、DAIGOさん、川栄李奈ちゃん、黒木瞳さん等…何だか「いかにも鳴り物入り！」みたいな感じがしなくもないですが^^;
あらすじ…
川原由加利（長澤まさみ）は某食品メーカーに勤め業界のトップリーダーを走る超バリキャリ。恋人の小出桔平（高橋一生）は面倒見のいい穏やかな性格で
職業は研究医、同棲5年目に突入して由加利はそろそろ結婚を意識してアピールしている。そんなある日の深夜に自宅にいきなり警察が訪ねて来て
桔平がくも膜下出血で倒れて病院に搬送された事、そして彼が持っていた運転免許証、医師免許証が全て偽装で身元が全く分からない事を告げられた。
自分に語られていた身元が全て嘘だったと知った由加利は、目を覚まさない昏睡状態の「自称・桔平」の過去を調べる為に私立探偵の「海原（吉田鋼太郎）」と
助手の「キム（DAIGO)」を頼り、彼の痕跡を追って行くのだが…
なんでも実際にあった事件？ニュース？が元ネタになってるそうなんだけど、世の中には自分の素姓を隠して他人に成りすまして生きている人というのが
結構いるんだそうだ。自分には想像もつかない世界だけど、それこそ借金して夜逃げしてるとか恋人や配偶者のDVから逃れる為に逃げている人だとか
過去に犯罪を犯して罪は償ったけど元の生活は出来なくなった人だとか、世の中色んな事情の人がいるんだね。
そんな訳である日くも膜下出血で近所の公園で倒れていたトコロを通報・搬送されて一命を取り留めたものの昏睡状態からいつ目覚めるか分からないという
半ば植物人間状態になってしまった恋人の過去を追う事になった彼女と探偵さんのバディ・ムービー風味。
研究医とは名乗っているけど給料がバイト程度と劇中で語られている所から考えるにいわゆる「ポスドク」ってヤツかな？
…というフレコミだったけどコレすら真っ赤なウソで、実際はご近所の喫茶店に日参してパソコンで何やら私小説らしきものを執筆していたらしい。
しかもイマドキ携帯も持ってないハズなのにその喫茶店でバイトしてるゴスロリコスプレの女子大生（川栄ちゃん）とは出会い系で出会ったとか。
アレかな？彼女には携帯持ってないって言ってたけど実はコッソリ隠し持ってたってパターンかな？パソコンも駅のコインロッカーに入れて隠し持っていた
くらいなので…ここまで徹底して自分の素姓と生活隠されてると流石に彼女も頭に来るよね^^;
ところで本作は面白い事にこんなに散々な目に遭っているのに主人公の由加利にビックリする程同情出来ないんですよｗ
それと言うのもこの主人公がとにかく性格が悪いと言うのか、プライドと自尊心が異常に高くて高慢ちきで周囲をハナっから見下してて鼻持ちならない事
この上ないキャラクターなんですわね（笑）
誰に対しても上からモノ言いなので彼の過去を探しに探偵の海原と共に瀬戸内海のある島を訪ね歩いている時に、遂に海原にもキレられて
「よくお前みたいなヤツと（彼は）5年も一緒にいられたよな！（怒）」って捨て台詞吐かれちゃうｗ
まあ要するに本作は「彼は一体何者なのか」というミステリー、そしてその彼の過去を探る為に瀬戸内海を巡るバディ・ムービー＋ロード・ムービー、
そしてそこに彼の過去を知って行く事で主人公も自分の過去を振り返り、反省し、そして変化して行くという人間成長ドラマまでぶっ込んだという
何とも贅沢な作りになっている訳です。コレだけのテーマをたかだか2時間に押し込める訳ですから相当忙しくなりそうな気がしなくもないですが
コレこそがTSUTAYA CREATORS' PROGRAMでグランプリを受賞するだけはある企画力なんでしょうなぁ～上手い具合に構成されてたと思います。
それにしても個人的に1番ツボったのはDAIGOさんだなぁー！
最初見た時（て言うか予告編を見た時）てっきり「（ピース）又吉センセイ」だとばっかり思ってたんだけど、喋ってる様子見て「あれ？聞き覚えのある声だな…」
と思って…ジーッと顔見たら「え？あれ？も、もしかして…DAIGO！？えええええーーーー！（驚愕）」
うん、まあよくよく考えてみると又吉センセイもロンハーの「奇跡の一枚」とかでちゃんとメイクするとすげーイケメンだもんね。
だからDAIGOさんがあーいうｦﾀな風味にコスプレしたらそりゃー又吉センセイっぽくもなるわなｗ
そして…なんだかんだでやっぱ長澤まさみちゃん上手い。あの高慢ちきなキャラは演技じゃなくて素なんぢゃねーか？って思わせる位上手いｗ
高橋一生さんも上手だよねー。本作割とキャラ作るの難しそうな…掴みドコロのないフワッとしたキャラだったけど、後々に彼の過去が明るみになってから
「在りし日の由加利と一緒にいた時の様子」が再度流れた時に「ああ、この人こういう過去を背負って来たからこそのこの儚げな存在感なんだね」って
妙に納得の出来る「不思議ちゃんキャラ」に作ってたと思う。
多分本作は好き・嫌いが割とハッキリ出そうな…ウケない人にはまるで面白くない！って言われちゃいそうな作風なんですが、個人的にはかなり好きですね。
そう…まるでミステリー小説の文章をそのまま映像に掘り起こしたような、映画を観終わった後にそういう独特の「読後感」を感じましたね。
映画ラストの主題歌を松たか子さんが歌っていらっしゃるみたいですが、この楽曲も雰囲気があって良かったと思います。
