天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】バクマン。、パパが遺した物語【28~29作目】

2015年10月07日 | 映画感想
「バクマン。」

同名タイトルコミックの映画化。先にアニメ化もされてるよーですが私は全く知りませんでした。
予告編観て「うおぉぉぉ!神木君と佐藤健君のコンビまたか!(←るろ剣)こりゃー観るっきゃねーな♪」と。単にキャストのファンなので鑑賞。
劇中に登場するマンガ原稿の絵は本作のコミック原作者である小畑健氏が手掛けていらっしゃるそーです。

で、あらすじ…やりたい事もなく将来の展望もなくぼーんやり生きていた高校生の真城最高(佐藤君)は漫画家だった亡き叔父の影響で絵が得意。
ある日コッソリ描いてた片思いの女の子・亜豆美保の絵をクラスメートの高木秋人(神木君)に見られてしまうが、高木から「一緒に漫画家になろう」と誘われる。
最初は拒否っていたものの、声優志望だという亜豆から「一緒に頑張ろう」と励まされて勢いで漫画家を目指す事に…

面白いよー。テンポもいいし見せ方も凝ってる。
印象的なのはやっぱ新妻エイジとのバトルシーンですわね。あとマンガを描いて行くシーンも絵が躍り出てコマが画面の背景いっぱいに流れて行ったりする演出が
スタイリッシュで疾走感もあって見ていて気持ちいい。本作の脚本兼監督さんって「モテキ」撮ってる方なんですね。うん納得だなぁ~。
音楽の使い方もオシャレですよね。サカナクションの音楽が映像ととてもよく合ってると思った。
それからラストのスタッフロールが物凄く凝ってる。こういう遊び心とか大好き!映像に関しては概ね満足だったな。

内容もそこそこ面白いけどちょっと話が急ぎ過ぎ?上滑りな感じはしましたね。
原作のある話だから原作をある程度の尺に収めないといけなくて、ちょっと駆け足になってしまったんではないか?(もっとも自分原作読んでないから分かんないんだけどw)
でも本作出てる役者さんが皆さん芸達者だから演技力に関しては文句なしですわね。佐藤健君と神木君の凸凹キャラのコンビはいい組み合わせだと思う。
何より本作の個人的に好きな所は…悪人が1人も出て来ないトコロかな。染谷君演じる「新妻エイジ」がライバルなんだけど、ライバルだからって決して悪いキャラじゃなくて
本当に天才肌の飄々とした男の子、って感じ。最高のピンチに仕事場にやって来るんだけど、アレもエイジらしい応援の仕方だな、と思いましたよ。

友情と努力と勝利…青臭いベタな青春ドラマなんだけど気持ちのいいヤツらの爽やかな話ってやっぱり見てていい気分になれますね♪
…そーいえば、本当にどーでもいい話なんだけど私の兄貴、大昔の大学生の頃にジャンプ編集部でバイトしてたの思い出したわ(笑)



「パパが遺した物語」

ラッセル・クロウ×アマンダ・セイフライドのダブル主演ヒューマンドラマ
特に原作小説等はなさそう?クレジットがなさそうなのでオリジナル脚本なのかな?監督は「幸せのちから」等のメガホンを取っているガブリエレ・ムッチーノ氏
あらすじは…1989年NY、自分が起こした自動車事故で妻を亡くした小説家のジェイクと一人娘のケイティ。様々な困難が降り掛かる中、ジェイクはケイティを
男手一つで育てる事を決意し、自分と娘の事を小説に書き始めていた…それから25年後、大学で心理学を学んでソーシャルワーカーとして活動をしていたケイティだが
両親を亡くしてトラウマを抱える少女と対面しつつも自分もまた過去のトラウマに囚われていた。そんなある日、父親のファンだという男性・キャメロンと出会う。

ラッセルとアマンダが親子役なんだけど、2人が直接絡む事はなくて、話は1989年の事故直後からしばらくの間の出来事と、それから25年後の現在の出来事を
並行して見せていて、話が進んで来ると「どうして25年後の現在、ケイティはこんな状態になっていたのか」というトラウマが種明かしされる、という感じか。
まーそんなこんなで子供時代のケイティ役の子役がとてつもなく可愛い!パパ大好きっ子で甘えん坊でちょっぴり泣き虫の「ポテトチップス(ケイティのニックネーム)」
ラッセル・クロウが上手いのは言うまでもないけど、まー子役の可愛い事可愛い事!可愛いだけじゃなくて演技も凄い。ラッセル・クロウの実の娘だって
ここまで「パパ大好き光線」は出せないだろうて。2人が歌う「Close to you」はこの映画最大の見せ場だと言ってもいい。

という訳で、25年後のケイティはセックス依存症のビッチな病み属性に成り上がって(成り下がってか)います。(滝汗
わーコッチ系だったのかー。心病んでる系苦手なんだよなーもー。

この手のキャラにありがちな「相手の気持ちを推し量る為にわざと相手が嫌がる事をしてそれでも自分を捨てないでいてくれるかどうかを試す」という決め技を
やっぱり本作でもカマして来やがる訳ですが、もーこういう事する女に自分全く感情移入出来ないし同情も出来ない。完全にドン引きです。
更にはやっぱりお約束の「私って面倒な女なのよ~うん私だって自分が面倒な女だって自覚してるしぃ~(チラッチラッ)」も何度も出て来る。
面倒な女なんて嫌われますよ、自分で宣伝してどーするよ、てか「そんな事ないよ、俺はお前を見捨てないよ」という言葉を相手から引き出したくて言っているとしか
思えないこの手のアピールって本当にウザいだけです。実際この手の事言う女って一定数いるのは分かってるけど自分絶対にこの手のタイプとは友達になれない。^^;

…えーと、素直に本作を鑑賞してアマンダ嬢演じる「ビッチなケイティ」に感情移入出来る方なら感動間違いなしだと思います。
親子の絆とトラウマからの解放がテーマになっているので、何がしか心に傷を持っていてそれがトラウマになってしまっているような人には共感出来る部分も
多々あるかもしれませんね。すいませんトラウマも何もないあっけらかんとしたBBAには心に来るモノが何もありませんでした(薄涙
コメント (2)
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【映画】アントマン、キングスマン、進撃の巨人 1,2【24~27作目】

2015年10月01日 | 映画感想
「アントマン」

マーヴェルレーベルのニューキャラクター。
今までのパターンと大きく違っていて、主人公はパワーアップしてヒーロー化する訳ではなく、真逆のパワーダウン…いや、サイズダウンして戦う。
名前の通り「アント(蟻)」サイズにまで小さくなる事で、人間だったらすり抜けられない小さな隙間も余裕で通り抜けられる。

あらすじとしては、主人公のスコットは企業の内部告発の為にセキュリティをかいくぐって企業データを盗んだ事で御用となって服役、最近刑期を終えて出所した。
前科者のスコットに仕事を与えてくれる場所などない。離婚した妻が引き取っている愛娘への養育費も滞る日々だったが、ある博士に目を付けられて仕事を依頼される。
それは、博士が発明した特殊スーツを着て蟻サイズになってある事をしろ、と言うのだが…

元々地頭が良くて身体能力も高い主人公が博士に目を付けられて仕事の依頼を受ける訳だけど、何しろ蟻サイズになった事がないので(当たり前だけどw)
身の施しようが分からない訳ですよ。そんなこんなで仕事が出来るようになる為に蟻サイズ特訓を重ねる訳ですが、この特訓シーンが案外長い。そしてこのシーンが面白い!
蟻サイズだから「アントマン」なんだけど、サイズだけじゃなくて仕事の相棒はほんまもんの蟻さん達。またコイツらが妙に愛嬌があって可愛い♪
通常だったら「うわあああああ!蟻のドアップはやーめーてーーー!!」になる所なんだけど、なーんか可愛い。ちょっと感情移入までしちゃうw
蟻達も羽根アリやら噛み付きアリやら色んなタイプの種類のヤツらがいて、そいつらがお互いの特性を生かして力を合わせてアントマンと共に「チーム・アンツ」
となってミッションを遂行して行く訳ですよ。バカバカしくて絵ヅラも面白い!

VFX駆使して最近のアクション物もどんどんスケールアップしている感があったんですが、真逆の方向に振れるとコレがまた新しい発見があって楽しい。
「うわあー!列車と衝突するぅーっ!」ってハラハラしても、実はリアルサイズでは玩具のプラレールのきかんしゃトーマスだしねw
縮小する、という特性を生かしたキャラクター作りと戦闘シーンは斬新でユーモアに溢れてて大人でも子供でも受け入れ易いキャラだったと思う。
そして…もしかしたらこのアントマンが今後ハルクの代わりにアベンジャーズ入りしたりするのかしら!?そんな期待も沸かせるようなラストシーンでした♪



「キングスマン」

コリン・ファース主演のスパイ映画…だと予告編を観て思ってたんだけど、結果的に言うと主人公はコリン・ファースじゃなくて不良少年「エグジー」役の
タロン・エガートンだったんだね、何しろ映画半ばで「えええええ!?」な展開になるのでびっくり驚きでした^^;

と、いきなりオチバレしそうになっちゃったヤバイヤバイ^^;
簡単なあらすじは…ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は実はいかなる国にも属さないエリート・スパイ集団だった。コリン・ファース演じる「ハリー」も
表向きはキングスマンの仕立屋だが裏では極秘任務に従事する日々。ある日仲間が任務中に暗殺されて新しいメンバーを探す事となった。そんなタイミングで
かつてハリーの命の恩人だった人の息子と出会う。息子(エグジー)はゴロツキ不良少年だったが、ハリーに見出されて「スパイ試験」を受ける事になる。

話の前半~中盤はエグジーがスパイになるまで(スパイ試験)の様子で、このスパイ試験と並行してサミュエル・L・ジャクソン演じる「IT社長・ヴァレンタイン」の
ある企みが動いている。中盤以降はヴァレンタインの引き起こすテロ事件絡みのエピソードに移行していく、といった展開。
スパイ試験ではキングスマンのメンバーそれぞれがスカウトして来た「スパイ候補生」10人位が集められて合宿所のような場所で様々なテストを受けさせられて、
テストをする度に不合格だった者は「ではありがとーございましたさよーなら~」な感じで脱落して行く方式。
どんどん落とされて行って最終的にエグジーと女の子の候補者の2人が残るんだけど、エグジーは最後のテストで落とされてしまう。

エグジーが最終試験で落とされて女の子が合格した辺りから一気に話が加速して行く感じ。でも映画序盤からコリン・ファースのすんごいアクションシーンとか
テストでもハラハラドキドキするシーン等、いいテンポで観客をグイグイこの作品にのめり込ませるような演出がなされていて実に上手い。
サミュエル演じるヴァレンタインの悪漢っぷりもキレキレだし、ヴァレンタインの片腕の女が滅法強くてアクションがカッコイイ!
それから本作、「英国紳士のスパイ」という【由緒正しい感】がいいスパイスになっていて、スパイグッズも紳士の風格があってステキなんですよね♪^^
スパイスーツを着こなし、スパイグッズを扱うからには風格と威厳と礼節を持って人として紳士であれ、というレクチャーシーンが登場しますが
「生まれの良し悪しが人を作るのではない、自らが志を高く持って崇高であれば紳士足りえる」と説くコリン・ファースがもーたまらなくカッコイイっすー!

それにしても映画序盤から結構「うひゃー!」な残虐シーンてんこ盛り、中盤のクライマックスの教会シーンなんざー暴力表現苦手なタイプの方には
ちょーっとキッツイ絵ヅラになってますが…あの「打ち上げ花火」のシーンは笑っていいんでしょうか?笑いますよね普通にw
そんなこんなで結構な「エグエグ惨殺祭り」ですが、個人的には本作かなり好きなタイプの作品でした♪
続編も作れそうな展開で終わってますが、コリン・ファースが登場してくれないのが分かってるだけに続編が出来ても観に行くかはまた別の話…って感じですかね^^;



「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」

2本まとめて1つの作品としてレビュー書きます。
通常、前後編とか三部作等の分かれている作品は1本ずつレビュー書くんですが…本作は同日に一気に前後編続けて鑑賞したので頭の中が整理出来ない…^^;
既に鑑賞した友達が「原作と内容が違う」と言ってましたが、私は原作コミックを読んだ事がない、アニメも見てない、ゲームもやってない
とにかく進撃~に関しては全くのバージンで、内容も予告編で見たものだけが自分の知識。完全にニュートラルな状態での鑑賞です。

そんな訳であらすじ…いつの時代だか分からない未来?、ある時突然現れた「巨人」達によって人間は捕食され絶滅寸前となった。残った人間達は巨人が超えられない
高さの塀を3重に築いて、文明を捨て塀の中で「いつ塀を超えて来るか分からない」巨人に怯えながら生きていた。そうこうして巨人から逃れて100年程平穏な
暮らしをして来たある日、想像以上にデカい巨人が突如現れ塀の一部に穴を開けた事で塀の中に巨人が流入、またしても人間は恐怖のどん底に落とされた…

先ず、絵がずーっと暗くてグロい。
元々コミックの絵ヅラが好みじゃなくて読む気が起きなかったんだよなぁ~と思いながらスクリーンを観ていたんですが、実写になってもやっぱ好きじゃない絵ヅラ^^;
三浦春馬君が可愛いから耐えられたけど、無名の知らない役者さんが演じてたら多分劇場に金払って観に行く事はなかっただろうと思う。コミックファンの人、すまん!
後、食糧不足だの資源不足だのはまあ理解出来るんだけど、何故科学技術を放棄したのか?てか普通に飛行機飛ばせろや~とか思いながら観ていたんですが、
これに関しては一応きちんとした理由があったんですね、後に「あーそーゆー事ね」と納得はしましたわ。

何書いてもオチバレになってしまうんですが(だから以降は本作のオチを知りたくない人はスルー推奨)

要するに中国の文化大革命とかカンボジアのクメール・ルージュみたいな話なんですね。そんでもって洗脳されない知識者層の一部がクーデターを起こそうと
蜂起するものの平和ボケした愚民によって鎮圧されてしまう、という話。←コラコラコラコラ^^;
この映画、中国に持ってったらウケるんじゃないか?政府高官は本作観たら「もー!すっごいわかるぅー!この映画の世界観共感しまくりぃー!!」って言うのか
それとも舌打ちしながら「ちょっ…こんなあからさまに俺達の企みをネタにされちゃうと最近小金持って海外に流出してる富裕層がまたゾロ民主化だどーのこーの
騒ぎ始めて面倒起こすから迷惑なんですけどぉー!」とでも言うのか…ホントのところを聞いてみたいw

おっと脱線し過ぎましたか?^^;
ネタ自体は共産系国家が昔から繰り返してきた負の歴史の焼き増しみたいな感じなんですが、巨人の世界観と言うのか「巨人はどこから生まれてどうやって繁殖しているのか」
に関する落としドコロが「はーなるほどねー」な感じはしました。要するにうなじの所に「中の人」がいる、という解釈でいいんですよね?
でもそーすると疑問が残る…まずはエレンやシキシマは「人間と巨人を自在にトランスフォーム出来、且つ知性を維持した【ニュータイプ】」という認識でいいのかな?
んで、巨人には生殖器がないという設定なんだけど一旦巨人化すると生殖器が消失する、という事かな?じゃあ巨人から人間に戻ったエレンのチ○コは何処に行く?(ヲイ
少なくとも人間に戻っても巨人の特徴である「再生する不死身仕様の肉体」は踏襲している訳で、だったら「生殖器の消失」も踏襲しているという事?
誰かそこら辺ツッコミ入れてぇーーー!^^;

後、巨人の元が人間なのだとすれば、塀をこしらえても塀の中である日突然変異で巨人化するヤツが現れるリスクは0ではない、むしろその可能性は高くないのか?
実験による変異だから→文明を捨てれば巨人化しない、というのでは理屈が合わないよね?だったら塀の外にいる巨人が100年経っても減らないどころか
新たに赤ん坊巨人が生まれていたり子供巨人が存在する事の説明が付かない。政府が定期的に人間を塀の外に連れて行って秘密裏に巨人を作っているという事?
そこら辺の説明がなかったのでどーにも腑に落ちない感じが残りましたわ。
それから…あの人がエレンのお兄さん、という事ですよね?何となく髪形とか雰囲気とか似せてたし。全くネタの拾い上げをしない放置プレイってどーよ?^^;

シキシマ演じる長谷川博巳さんが凄かったなぁ。この人、演じる役で全く違う人に見える。ちょうど月曜日にCX系ドラマ「デート」の特番見た所だったんだけど
あのヘタレニートの役やった人が数日後にこーなっちゃうんだぁ、みたいな。いや全くリンクしてないんだけど本当に同一人物の演技と思えない位変幻自在な人なのね。
あと気になったのが石原さとみちゃんかな。この人の役って原作コミックにも存在するんですか?ただ叫んでるだけで物凄く浮いてるキャラだったんですが。^^;
それからずーっと腹空かせてる子、ウザいです。(ヲイヲイ)主人公チーム3人はよく頑張って世界観作ってましたよね。でも長谷川さんの1人勝ちだなぁ~

何か…続編作りそうな終わり方だったんですが…どうなんでしょうコレ。実写化させる意味を余り見出せませんでしたが。アニメで充分なんじゃないの?^^;
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