事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

飛島1泊2日~ウミネコの島

2011-08-11 | 旅行記

Tobishima07 「海の男と呼んでくれ」はこちら

爆睡して、翌朝はひとり観光チャリンコ(無料)を借りて島をちょっと散策。港近くのウミネコの繁殖地に向かう。

どわ。すげー傾斜。基本的に飛島には平地はほとんどなく、海岸からいきなり山が生えている印象。だから逆に津波の場合は安心なのだそうだ。で、ひーこら言いながら山に登り、港のそばに浮かぶ百合島をながめる。

数万羽もいるはずのウミネコだけど、そんなに数が多い印象はない。でもね、旅館でもそうだけど、ずーーーーーっとウミネコの声が聞こえるって状況にはなかなか慣れない。

仕事がらみで携帯の話をしておくと、飛島のケータイ事情はやはりちょっとしんどいみたい。むかしはソフトバンクがまったくダメで、auがいいとかdocomoしかダメだの言われていたものだけど、少なくとも今この3社は使えることになっている。

でも、やっぱりバリサン(死語)にはほど遠いのだそうで、特に法木という地区はかなりきつい。

勝浦、中村、法木の三地区は、船頭さんの解説によればそれぞれ

「島にやってきた時期が違うんだな」

ということだった。しかも漁場もきっちり区分けされているのだとか。なんか、いろいろあったみたいです。

次回は「賽の河原」

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飛島1泊2日~海の男と呼んでくれ。

2011-08-09 | 旅行記

Oshakujima 「巨木の森」はこちら

さて、珍道中三人組の飛島クライマックス。イカ釣り船で島を周回。わたしが定期船で意外に元気だったので行ってくれることになったのだ。オトナ版飛島いきいき体験スクール。わたしの娘はこの体験でイカが食べられなくなったのだが。

もっとも、この時期はイカ釣りよりもトビウオ漁がメインで、だから船もいつもより短い時間でチャーター。とにかく忙しくてですって。ホッ。

結論から先に言うと……行ってよかった!そうか飛島の概括ってこんな感じなのかと理解できたし、海面をトビウオが滑空する場面に何度も出会えて感動。ほんとに飛ぶんですよトビウオ。ビョン!と海面から飛び出て、そのまま海面すれすれに30~40mぐらい“飛ぶ”。びっくりするくらい美しい。

もちろんわたしの頭の中では

波の谷間にぃ命のぉ花ぁがぁ

なんて歌が鳴り響いていたのでした。海の男だぜ。

案内してくれた船頭さん、というか船長が語る飛島バナシは趣深かった。なぜ、突出して飛島が過疎化したか。要するに金なのである。漁業に投資した金が回収できる見込みがなくなかったからこそ若い連中は一斉に島を出て行ったのであり、出て行かないのは一種の諦念にすぎないと。島民平均年齢が70才近い状況はかくて生まれた。

そして、島の北側がほんとうに手つかずであることが実感できる。くわえて御積島(おしゃくじま)などの烏帽子群島のの奇観には唸った。ここの海底に、ドチザメの繁殖地がある。わたしは全然知らなかったけれど、こちらはダイバーにとっての聖地らしい。おそるべし飛島。飛島に来たら、このクルーズははずさないこと。んもう絶対です。

次回は、ウミネコの島

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飛島1泊2日~巨木の森

2011-08-07 | 旅行記

Tobishima05_2 「渚の鐘」特集はこちら

飛島小中学校から法木に向かってすぐの場所に、その原生林はある。ほんとに、歩いてすぐ。もっとも、かなりの勾配を覚悟しなければならないけれど。

入口にはなぜか内陸ナンバーの軽トラが駐車してある。

タブノキや松の巨木が群生していて、真昼なのに薄暗く、そして涼しい。ここ島だっけ、と忘れそうになる。ウグイスが鳴いたりしているしね。ちなみに飛島はバードウォッチャーの聖地だそうで、リピーターの多くは鳥目当てなんだとか。双眼鏡持ってくるんだったな。

しばらく歩くと鼻戸崎展望台。天候がいいと鳥海山が一望できるらしい。もやっていたのが残念でした。

で、その展望台のあたりには、さっきの軽トラに乗ってきたのであろう草刈りの方々が。どうやら県に委託されているみたい。休憩している彼らのそばにはA4判の注意書きみたいなのがあって、“刈ってはいけない植物”の写真入り。なるほどね。

彼らだけでなく、島には公共事業関係者がたくさんやってきていて、島の宿泊施設が彼らによっても支えられているのが理解できる。その結果か、勝浦、中村、法木の三地区の海岸はコンクリートでガチンガチンに固められています。ところが、島の北側は……

海の男と呼んでくれ、につづく。

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飛島1泊2日~渚の鐘

2011-08-04 | 旅行記

Tobishima04 飛びっこラーメン特集はこちら

続いて向かったのが「渚の鐘」。島の東北部にある“サンセットビューポイント”荒崎に設置された鐘。

ここは市の花であるトビシマカンゾウの群生地。日本海が一望できる場所に置かれたモニュメント。このあたりは本当に手つかずの地域で、わたしたち三人が向かったときはクモの巣を振りはらいながら行くことになった。要するに観光シーズンでなければ誰も行かない場所なのであろう。

「去年来たときは鐘を鳴らすひもが切れちゃってて、鳴らせなかったのよ」

きいてみたらひもを切ったのは前任校の悪ガキどもだったらしい。どうもすみません。みんなで鳴らしてみる。予想以上に大きな音。そして予想以上にもの悲しい音。

それにしても絶景である。

「北朝鮮はどっち?」

「そろそろそのネタから離れてくれないっすかー」

次回は、巨木の森

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飛島1泊2日~飛びっこラーメン

2011-08-03 | 旅行記

Tobishima03 「テキ穴の中」はこちら

うまい店ピンポイントの特別編。わたしは飛島でもラーメンを食べたのだ。場所は中央旅館から10mほど離れたところにある「あづま荘」。そこでは飛島名物であるトビウオのダシを使った「飛っこラーメン」が出る。

「そんなに期待しないでね?」

と念を押されるが、いやいやおいしいじゃないですか。

「あら。ホントだ。おいしいわ」

ホントにおいしいのよ。知らない人のために言っておくと、トビウオのダシを使うのが酒田のラーメンの常道。ダシだけならまさしく酒田の王道を行っているのが飛島ってものなのでした。味が安定しないくらいなんですか(笑)

わたしが飛島に向かった7月中旬は、イカ漁が一段落し、トビウオが漁業のメインになっているのでした。だから海岸線には(ということはつまり飛島のいたるところで)トビウオが干してある。んもう島中がトビウオでした。

二日目の昼食は旅館でソーメンをいただく。タレはもちろんトビウオのダシ。わたしの母もトビウオ信者だったので、まさしくおふくろの味。しみじみ。

次回は「渚の鐘」

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飛島1泊2日~テキ穴の中

2011-08-02 | 旅行記

Tobishima02 「テキ穴」特集はこちら

穴に入ってみたら、予想以上に奥に行くのに苦労する。これはオレがでかいからだけじゃなくて、足元もかなりあぶない。

「このへんですかね、骨が出たのは」

ここで人骨が発見されたのは昭和39年のこと。当時の飛島中生が洞窟に入って(探検でもしていたのだろうか)二十数体分の人骨を発見。すわ大量殺人事件かっ!と大騒ぎになったそうだが、調査した結果、千年以上も前のものだと判明。そのときの骨は鶴岡の致道博物館と東京の国立博物館に保管されているとか。分骨、ですな。

この洞窟が、しかしどんな存在だったかはまだよくわかっていないらしい。海賊が住んでいたとか、人身御供ではなかったかとか、いろいろと説はあるみたい。

なにゆえに“テキ”の穴と呼ばれているかにも意味があるのかないのか……聖なる者がいたのか、あるいは卑とされた者がいたのか、あるいはその両方か。なんか、涼しいだけでなくゾクゾクするような話ではないですか。

「面白かったー」

「いやー、まさかテキ穴で喜んでもらえるとはなー」

あれ?わたしはテンション上がりすぎだろうか。次回は飛っこラーメン

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飛島1泊2日~テキ穴

2011-07-31 | 旅行記

Tekiana01 「6000年の歴史」はこちら

あら。船は全然揺れない。全然大丈夫。気合い入れて損したか。

べた凪ですからねー。ラッキーですよ」と引率者。

そうなのか、そうなの?

鳥海山を見続けることはできなかったけれど、海岸線を長いこと目視できたのがよかった。安心できたのね。太平洋上を漂うのとはわけがちがう。

海の上には、どんな具合か色が変わっている部分があって、どうやら海流の関係でそこだけ水温が違ったりしているのだとか。ふーん。

酔うこともなく、とりみだすこともなく、いたって穏やかな気持ちで飛島港着。海の男。

島でどのように移動するかというと、宿泊する旅館から軽ワゴンをチャーターするのである。へー、そんなシステムがあるんだ。

飛島には全部で50数台のクルマがあるらしいが、島にはガソリンスタンドは一軒もない。どうするかというと、それぞれのウチがドラム缶で保管しているんですって。

「それ……違法じゃない?」

「違法でしょうけどねぇ」

あれだけ揮発性の高いシロモノを、みんなが保管しているのって怖い(笑)

「さて、どこに行くの?」

テキ穴、というのに行きましょう」

「てきあな?」

「飛島小中学校のすぐ近くにある洞穴なんですけど、なかから人骨が出たとか。あんまり面白くはないと思いますけど……」

「行こう、そこ、行こう!」

そういうのがわたしは大好きなのである。

画像がそのテキ穴。人工的に掘られたわけではなく、海水に浸食された自然の洞窟。奥行きは予想をこえて50mほどあり、ひんやりしている。ちゃんとライトアップ(というほどでもないけど)もされているので観光客向けの位置付け。次号は穴の中

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飛島1泊2日~6000年の歴史

2011-07-28 | 旅行記

Tobishima01 Vol.1「定期船とびしま」はこちら

船酔いを吹き飛ばすためにパンフレットを熟読。飛島の歴史はこうまとめられている。

『今から6千年前の縄文時代の遺跡が発見されています。飛島にある遺跡の特色は、北方系と南方系が混在するところにあり、その時代から飛島は重要な文化の交流地点だったことがうかがわれます。

平安時代には陸奥の安倍氏、出羽の清原氏等の勢力下におかれ、その後秋田の仁賀保氏、武藤氏、最上氏、酒井氏とうつり、本島の名称も都島(としま)、渡島(としま)、分之島(わかれのしま)、鶴路島(つるじしま)、潮島(うすおじま)、豊島(とよしま)、とど島と変わり、江戸時代初期に現在の飛島という名称になりました。

昭和25年(1950年)4月、酒田市と合併し、昭和38年7月に国定公園に指定されています。』

そうだったのか。そうだよな、最初から飛島が酒田市だったわけじゃない。地理的には秋田県の方が近いんだし、漁場として貴重だったはずだから争奪戦もあっただろう。

わたしたちはギャグでよく「北朝鮮にいちばん近い島」とか言っているけれど、もちろんそんなことはなくて九州や山陰の方がよほど近い。ただし、海流の関係からか、ハングルが書いてある漂着物がやけに多いのも飛島の特長なのです。

船酔い防止策をいろいろとうかがう。

「鳥海山をずっと見ていると酔わない」

「船の中央部にいると酔わない」

なるほどー。でも、この日はもやってて鳥海山よく見えませんでした。以下次号

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飛島1泊2日~定期船とびしま

2011-07-26 | 旅行記

Tobishimaimg02 非常によんどころのない事情があって、わたくし、飛島に一泊二日の旅に出てまいりました。

誰か引き止めてくれるかと思ったら妻は

「まあ、いいわねえ飛島。何泊?

職場の上司は

「そうか。ついに行く気になってくれたかっ」

そんなにオレは邪魔か。

なんで乗り気じゃなかったかというと、とにかくわたしは船に弱いんだー。

かつてハワイの海でトローリングに連れ出されたときに、メルカトル図法の世界地図を思い浮かべてしまい

「でええええオレはいま世界の中心を漂ってる!」

と四時間吐きっぱなし。一度だけ息子を連れて子ども会の行事で飛島に行ったときも(日帰りだったので港の近くにだけ滞在)、ゼーゼー言っていたのである。飛島?かんべんしてよー、ってのが本音。

画像は、去年就航したばかりの連絡船とびしま。島と酒田の約40キロの距離を1時間15分で結ぶ。平日だったので空いててラッキー。

以下次号

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13と47と112

2011-06-24 | 旅行記

201106241629000_2 いやー降りましたね。昨日からの(正確にはおとといの夜からの)大雨で、わたしはとんでもないことに。

昨日は午前10時に山形に着かなければならず、同時に娘も高校に送らなければならないので必然的に山形自動車道と112号線を使用。無料化が終わってしまったのでふたたびETC大活躍。ええ、それはもううれしくて仕方ありませんとも

会議を終え、不良だから映画館に突っ走る。そんなことだから天罰が。

13号線から山形自動車道の入口では

「庄内空港~酒田みなと 大雨のため通行止め」

のシグナル。おいおいそんなに降ってるのかよ。

そこで13号線を直進。舟形に入ったところで今度は

「47号線 古口地内大雨のため通行止め」

との標示。え。

47号への分岐では消防車がいて、あれは警告だったんだろうな。仕方なく新庄駅前のビジネスホテルをとる。こんなことで外泊カードを切ってしまうなんてー。

でも大雨のせいかそのホテルのシングルは満杯。

「ダブルでもよければ……」

なにが哀しくて中年男がダブルベッドで独り一夜を。ええ、それはもう広いベッドで快適でしたとも

そして今日、県庁近くで会議を終え、酒田まで帰るみんなと話し合う。

「どっち通る?」

ニュースによれば今朝早くに47号の通行止めは解除されたとのことなので(山形道は湯殿山~鶴岡が通行止め)そちらを選択。

で、通ってみれば最上川は画像のような水量。携帯のカメラなんでよくわからないでしょうけど怖いくらい。川の反対側にまで水がついていたので夕べ通っていたら……

もっとなさけない不幸の話は「127時間」の特集で。

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