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投手戦なので5回裏終了までわずか1時間。この三連戦はNHKが総合で中継するというのに、ナイター中継が始まる前に終わっちゃうんじゃ。
まわりを見渡すといろいろと興味深いことが。
近くにはガイジンが熱心にノートをとっている。メジャーのスカウトだろう。お目当ては田中だろうか山田だろうか。どちらにしても、将来のメジャー候補であることは確実。前の方には先乗りスコアラーがいて、ビデオで撮っている。生でなければ見ることのない景色。
ビールの売り子さんはわたしのイメージする“元気な娘たち”とは違っていた。お客さんの前でひざまずき、丁寧な対応。えーと、行ったことはないけれど別の種類のお店のようでした。
テレビ中継では聞くことができない野次もお楽しみのひとつ。
「田中ぁ!がんばれよー。ウチでまいちゃんが待ってるぞー!」
「中島、右方向に打て右方向!」
どうして右方向なのか理屈がよくわからないんですけど。
キャッチャーの小細工も見ものだった。ソフトバンクの細川はなかなかの役者で、外野を右側に寄せておいて、左打者の外角に投げさせたりするのだ。面白いなあ。
試合は、ソフトバンクの守備の乱れから楽天に先取点が入り、そこから田中にスイッチが入った。球速は今季最高の154キロ。お得意の高速スライダーは切れまくり。これまで、力をセーブしていたのであり、山田にその余裕がなかったことが明暗を分けたのだろう。
「あんな球、高校生が打てるわけなかったよなー」早実はよく勝ったものだ。
スコアは楽天6-0ソフトバンク。しかし点数ほどに大味な試合でもなかったし、一死満塁で代打小久保という名場面(田中が“狙って”三振をとった)も見ることができたので満足。
花火があがり、ジェット風船をあげ、お腹いっぱいだったのに生ビールを飲み、見上げれば美しい半月が輝いている。面白いなあ野球。また、来ます。