「重版出来!」のオダギリジョーが主演で(というかこのドラマの場合は「深夜食堂」の方に近いが)。共演が「火の魚」の尾野真千子と「うちのホンカン」の八千草薫。演出が「夜空はいつでも最高密度の青色だ」「ぼくたちの家族」の石井裕也とくれば、どんなドラマだか想像がつく。そしてその想像以上に“そんな”作品でした。加えてテーマソングがRCサクセションなんだよ(笑)。
昔からある駄菓子屋「さくらや」。売り上げは月に4万円ほど。もちろんそれではやっていけないので経営者の太郎(オダギリジョー)は、工事現場などでバイトをしながらその店をつづけている。父と母を失った太郎にさみしい思いをさせないために、亡くなった祖父が始めた駄菓子屋だからこそ。祖母(八千草薫)もその気持ちは理解しているが……
駄菓子屋の裏庭では、太郎の友人である勝地涼や嶋田久作、前野朋哉がうだうだと時間をつぶしている。ある人たちにとっては眉をひそめるような光景かもしれないが、ある人たちにとってはユートピアだろう。
そこへ太郎の同級生だったシングルマザーの礼子(尾野真千子)が登場。太郎のことが好きで好きでたまらないのに、煮え切らない太郎にいらつく。
登場人物みんなが、いつまでもこうやっていたいと思っているし、そんなわけにもいかないのを理解している。そしていつか“ちゃんとする”ことで失うものがあることも重々承知しているのだ。
深夜ドラマなのにゲストも藤原竜也や成海璃子など豪華なことだ。
「今ごろ見てるの?」
すでにDVDで視聴済みの妻にバカにされてしまいました。いいドラマでした。ぜひ。
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