第42回「東京流れ者」はこちら。
ついにビートルズナンバーのタイトルまで。でもこの大河なら「フール・オン・ザ・ヒル」「エイト・デイズ・ア・ウィーク」のほうが向いているかな。「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンド(LSD)」だとピエール瀧と、来年の大河のあの人がからんできて危ないかしら。
ついに田畑と川島正次郎(浅野忠信)の政争に焦点はうつる。視聴率的には(いまさらですけど)しんどいことになるでしょう。うちの総長(笑)は、スカルノとずぶずぶで、アジア大会において中国の意向を実現しようと画策。政治という、実は魅力的な甘い汁を海老に象徴したあたりはうまい。
まだスカルノの第三夫人は登場するに至っていない(デヴィ夫人がインドネシアに送り込まれたのは微妙な時期)。エンディングに出てくれたら大受けだったかもしれない。出るわけないけど。いやあの人なら……
政治とスポーツが、もはや離れられない関係にあることは、かかる金に無縁ではないのは承知。おおざっぱなくくりで言えば、ロスオリンピックからあのイベントが商売になることにみんなが気づいたわけで(だから組織委員長だったユベロスは中興の祖と言える)、しかし近年はそれすらもあやしい。
2020年のTOKYOに大騒ぎしているのは、みずからの“成功体験”が日本人に刷り込まれているからでしょう。マラソンがどこで行われるかにこれだけ大騒ぎになる国って、他にないと思います。
当時の都知事は、マーちゃんに理解のある人物というあつかい。まさしく同じ時期にいまの都知事はオリンピックにグダグダぬかしている。器が違う表現になっているということは、作り手が企図したわけじゃないのは誰でも承知できます。現実がドラマを追随している。
「逆らわずして勝つ」
嘉納治五郎の遺した言葉を、はたしていまの日本人は達成できているかしら。あ、レット・イット・ビーだ!
第44回「ぼくたちの失敗」につづく。
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