事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「反省~私たちはなぜ失敗したのか」PART2

2008-11-25 | 国際・政治

Suzukimuneo01 PART1はこちら

佐藤:当時の外務省のように能力のない者が課長をやっていれば、企画立案ができない状況で、外交ができないですから、秩序は乱れて当然なんです。そこのところでヤキモチに恐怖感がプラスされたから、大きな力になったと思います。私と一緒に仕事をしている連中のなかで幼稚園みたいなことが起きたんですよ。手帳がなくなっちゃうとかノートがなくなっちゃうとかね。

……実は男の方がヤキモチ焼きで、そのやり口も陰惨であることはよく知られている。霞ヶ関のなかで財務省とならんで最もプライドが高い(と言われている)外務省だからこそ、こんな事例は多いのだろう。学校がそんな悪徳と無縁であればいいのだけれど。その霞ヶ関ではこんな常識が……

佐藤:ひと昔前の霞ヶ関では「自殺の大蔵、汚職の通産、そして不倫の外務」といった。ところが今や外務省こそが「自殺者、汚職、不倫の三冠王」です。画期的な事件が、競馬ウマを飼っておられた松尾克俊さんの事件。彼がつまんだおカネは、表に出ただけで5億円はあったんじゃないか。

……出た。松尾克俊。まもなく出所する彼のことは、外務省が必死で守るはずだと2人は読んでいる。彼がすべてを話したら、現在の外務省は吹っ飛んでしまうだろうから。その、松尾とは……

佐藤:彼は最初、外務省のなかで評判がよかったんです。本当に仕事に打ち込むタイプで、高卒の初級職員だけど外交実務のことをいろいろ勉強した。部下たちの面倒見もよく、自腹を切って焼鳥屋とか分相応のところで食わせていた。(略)自分のカネを注ぎ込んでも仕事をするという病気の人が、外務省にはときどきいるんです。自腹を切るのは立派なことだという風潮がある。私は、逮捕され、檻に入ってから、そのようなかたちの滅私奉公が間違っていたことに気づいたんです。
Satoyu01  確かに、「私」のおカネを「公」のところに使うのは、誰からも文句は出ない。しかし、論理的に考えると、実は公私の線を越えているんですよ。逆向きの公私混同ですから、どこか浸透膜がおかしくなっちゃう。そのうちに公金がたくさん入ってくると、かつて私の線を越えたから、少し返してもらっても文句なかろうとなる。

……完璧に正しいと思う。学校徴収金を立て替えることを、自ら厳に戒めているのは、わたしもこんな傾向があるのを如実に感じるから。まあ、学校事務職員に多額の公金が降りそそぐことはめったにないわけだが。いや、なりふり構わなければあり得るわけだ。そんな事例、後を絶たないからなあ。反省反省。

神学者としての、そして国際政治を語る人間として佐藤(彼はまだ外務省の職員だ!)の評価はうなぎのぼり。検察とマスコミへの復讐戦は、着々と勝利への道を歩んでいる。

国家の罠につづく!

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