その1はこちら。
久しぶりの映画館だったことももちろんあるのだけれど、この作品の音響はすばらしいと思った。そして、なにしろ絵の質がテレビアニメとは段違い。キャラの描き方もていねいで、というかこの作品はこうも言えると思う。
「バガボンドのキャラたちがスラムダンクを演ずる」
深みのある絵と、CGもあいまってため息がでるような画面が成立している。バスケットボールそのものの質感など、たいしたものだ。
くわえて、モーションキャプチャーという手法が有効だった。えーと、説明がめんどくさいんだけど、実際に人間に演じさせた動きを、架空のキャラに投影させる手段ね。かなりのバスケ経験者を選んだのだろうし、コートをバンバンと叩くあたりの動きもいい。
そして脚本。
山王工業戦のスラムダンクが、漫画表現の極北だったのは疑いない。まったくの無音(ふき出しも効果音もないんです)の世界の最後に桜木花道がつぶやくひと言だけが少年ジャンプで表現された。
たった4ヶ月の話を延々と語ったことがここで生きた。震えがくるほどだった。それをこの映画では軽くスルーまでしてみせる。だって宮城リョータの物語なんだから。
安西先生の
「宮城君、ここは君の舞台ですよ」
のあたりからもう涙止まらず。
通常コミックはもちろん、愛蔵版までコンプリートしたわたしは激しくこの映画を支持する。最後の最後に
「原作・脚本・監督 井上雄彦」
というテロップに拍手までしそうになった。前の方の女性がやらなかったので遠慮したけど。
日本アカデミー賞も当然だと思いました。
映画鑑賞の後にコミックで読むのがまた楽し^_^
そしてまた観たくなる、と。
夏のバスケW杯(しかも沖縄)も楽しみです!