第二十三回「義輝、夏の終わりに」はこちら。
十三代将軍足利義輝が三好勢によって惨殺された永禄の変のお話。
っていうか歴史知らずのわたしがその背景を知るわけもなくて、これまでの大河で、畳にぶっさぶっさ刀を刺し、押し寄せる軍勢をバッタバッタと斬っていた将軍、って印象しかありませんでした。あれはどの大河で誰が演じていたかすらさっぱり。
で、この陰謀渦巻く大河においてこの襲撃がどう描かれたかというと……え、これだけ?向井理としてももうちょっと殺陣をやりたいところだったかも。塚原卜伝直伝の一の太刀は?まあ、コロナの世なので接近戦はNGだったのかしら。
義輝の退場までがアバンタイトルであっさり描かれ、オープニングテーマが流れる。なんとびっくりのキャストが。あのー、今日ほんとに出てました?見逃してましたどうもすみません。
さて、剣豪将軍義輝のことは宮本昌孝の小説などでかろうじて承知していても、次の将軍のことはよくわからない。
傀儡、と総括される人だけど、彼を操った織田信長(染谷将太)と結びつけたのが明智光秀(長谷川博己)だとしたら、ようやく歴史の表舞台に登場なのか。朝倉(ユースケ・サンタマリア)の布石がこのあとどうなるかというと……ああやっぱり戦国時代って面白いです。
その、のちの足利義昭の脱出作戦もあっさり。いや別にブラッド・ピットの「スパイ・ゲーム」ほどハードにやってくれとは言わないにしても、そっちに傾注すると明智光秀のドラマになんないってことかな。
その足利義昭を演じているのが滝藤賢一。
もしも「半沢直樹」以前の彼だったら、本当にただの傀儡として描かれていただろう。でも「SCOOP!」など、うまさと同時に、この回のようにピュアなところを見せることが出来る俳優であることが起用の理由でしょ。死ぬのは怖い、と正直に語るあたりの味がなんともいい。将軍の器とはその怖れも込みだ。
わたしが誤解していたのは、伊呂波太夫(尾野真千子)って義昭を支援してたわけじゃないんだね。武士というものへの恨みだけが彼女の動機?うーん。そのあたりをもうちょっと見てみよう。
第二十五回「羽運ぶ蟻」につづく。
他に候補は無いのかなあと思ってました。
彼の晩年のイメージと違いすぎて。
TBSのドラマを代表していた人なのに。
近年のたくさんの芸能人の訃報よりも、
なんか無惨な感じが。